小林正弥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
対話型講義で昨年有名となったハーバードのサンデル教授の政治哲学をこの一冊で読むことができます。
わが国では法哲学の専門家は相当多数存在するが、政治哲学は教えてくれる教授がいなくて修士号も博士号もとれないということに驚いた。
法哲学や政治思想史はあっても政治哲学がなかったのだそうだ。
正義とはなにか、共通善とはなにか。
リベラリズム、ネオ・リベラリズム、リバタニアリズムとは。
混沌とした理念なき政局政治の話題ばかり垂れ流されてくる昨今、こういった「そもそも論」を考えてみるには良い機会を与えてくれました。
しっかし、こういう形而上の話は頭が疲れて知恵熱がでる(笑) -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
同時多発テロを契機に、アメリカ主導の「世界戦争」が始まった。
帝国化するアメリカの要請に唯々諾々としたがって、日本は自衛隊を海外に派遣し、国是である平和憲法は空洞化しつつある。
国連や国際法が無力化しつつある中で、日本はどのような道を選ぶべきなのか。
「文明衝突戦争」の時代における日本の平和主義を再構築し、地球的平和への寄与を提唱する。
[ 目次 ]
プロローグ―非攻への和戦
第1章 黙示篇―文明の象徴的崩落
第2章 文明篇―戦争に抗する「和」の原理
第3章 反戦篇―クーデター・テロ政府批判
第4章 平和篇―地球的新平和主義
第5章 非攻篇―平和国家の「国是」
第6章 非盟篇― -
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Posted by ブクログ
前向きな感情は、幸福を生む。幸福の要素を解明し、本当の幸せを生み出す“ポジティブ心理学”。その考え方と、自分の人生、社会への活用法を説く書籍。
従来の心理学は、精神疾患など心のネガティブ(マイナス)な状態の治療を目指す。だが、不幸の減少は幸福の実現を意味しない。20世紀末に誕生したポジティブ心理学は、心の中のプラスの要素に注目し、何が幸福につながるのかを探究する学問。
ポジティブ心理学では、「幸せ・幸福」に代わる言葉として、「ウェルビーイング」(良好状態)が用いられる。ウェルビーイングを構成する要素は多様である。
ポジティブ心理学の創始者の1人、マーティン・セリグマンは、次の5つをウェルビ -
Posted by ブクログ
「犠牲になる命を選べるか」「徴兵制の是非」「同性婚について」など馴染みやすい命題で議論が展開されますが、理解するにはある程度、哲学用語の知識が必要だと思いました。
「格率」自分で自分に定めた行動の法則。信念とも言い換えることができる。
「道徳法則」人間界には従わなくては道徳法則があるとカントは考えた。道徳的な行いを善しとする理性は人間だけに先天的に備わっているからである。
「定言命法」道徳法則は目的を達成するための手段ではなく、目的そのものでなくてはならない。
例:人に親切にすることに目的はない。なぜなら親切にすること自体が目的だから。
自分の利益や要求、特別な状況がほかの人のそれよりも重要 -
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