小林正弥のレビュー一覧
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大学で哲学を専攻しようものなら、周囲の人に「なんの役に立つの?就職できるの?」と心配される……
若い頃は哲学に対して、そんな印象が強かった。
思考をこねくりまわすのは嫌いじゃないので、一般教養の授業はけっこう楽しかったが、この年になって、
「哲学は、すべての社会の基本である」
ということが、ようやく腑に落ちるようになった。
サンデル教授の「政治哲学」の講義は、私たちが古代ギリシアの時代から哲学とは無関係に生きられなかったのだと、圧倒的な説得力をもって教えてくれる。
ハーバードや東大の優秀な学生さんみたいに、全部が全部ついていけるわけではないけれど、自分もこの社会の、そして哲学の主体者であるとい -
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読んだ感想は、今まで自分のことしか考えてない勉強をしていたんだと実感した。
この本は、知識を増やす勉強は意味がなく、
顧客に価値を与える学びが大事だと述べている。
自分の収入全ては顧客が関係しているのに、自分のことしか考えてない人はダメだ。
顧客の成功=自分の成功と定義し、顧客に価値を与える学びを続けなければいけない。
あなたの顧客はどんな価値を求めているのか?を考え、それについて学ばなければいけない
響いた言葉は、
・「顧客中心なら、知恵、情熱が生まれ、自分中心なら悩みが膨らんでいきます」
・「想像できることは創造できる」
また、自分で問いを設定し、考え抜くことが大事。
成功ノート -
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Posted by ブクログ
マイケル・サンデルの主要著作を読み解き、彼の政治哲学の全体像を示している入門書です。
著者は、『正義論』におけるロールズのリベラリズムが「負荷なき自己」という考えに立脚していることを批判した、サンデルの『リベラリズムと正義の限界』の内容を解説している章で、この著作によってサンデルは「ロールズの魔術を解く」ことに成功したと述べています。ロールズの『正義論』は、功利主義的な政治・経済思想が社会に浸透しつつあった20世紀において、「善」と「正義」を切り離すことによって政治哲学を一挙に活性化させることに成功しました。ところがサンデルは、こうしたロールズの戦略の背景に目的論的な「善」がひそかに前提され -
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ハーバード大学の人気講義の翻訳本(台本)。
正義とはなにか…事例を交えながら、生徒との会話で講義を作り上げていく。
下巻は上巻の続きですが、段々と生徒のキャラクターが浮き出てきたところが、また面白い。ハナの顔が見たいな~!
サンデル先生の話が上手いから、人気講義になるのもよくわかる。言語を越えて、彼の授業(の翻訳本)に触れることが出来るのはありがたい。
結局、偉大な哲学者たちにもひとつの答えを出すことができないけれど、避けられない問題があって、いろんな考えで問題をみて共に考えていくことが重要だってことかな。
なにが私にとって正義と思えるのか、落としこめるところまではまだこの本を読めて -
Posted by ブクログ
ハーバード大学の人気講義の翻訳本(台本)。
正義とはなにか…事例を交えながら、生徒との会話で講義を作り上げていく。
はじめて哲学に触れる人にも生徒と同じ立場で読めるので、とてもわかりやすい。哲学って面白いと思わせてくれる。
『これからの「正義」の話をしよう』はこの講義をもとにして執筆されただけあって、内容は重複している。もっと学問的な視点から知りたい、理解を深めたいのであれば、この本の後に『これからの~
を読むといい。
『これからの~』を平易な表現で分かりやすくしたのが本書という感じ。『これからの~』で十分理解できた人には物足りないかもしれない。
私は『これからの~』と平行で読んでいるけ -
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Posted by ブクログ
この本を読んで思ったのは、悩み多き自分の主張を確かめたくて
ある人の主張や理屈に従い、誰かの考えを受けいれるだけなら
答えだけを壁にコピーして貼って毎日拝めばよいだけ。
自分の主張を表し・現し、
誰かの主張に(従うためではなく)耳を傾け、
自らの主張を別視点から疑問を持って見直したり、
考えた末に受け入れたりの過程とソレを上手く導く
「対話」と「議論」の本来あるであろう親しみやすさと美しさ。
この手の機会に接して思うのは、「自分はわかっている」
「自分以外はわかっていない」という意識がどこかに働き
答えなぞ録に聞かず本当は「議論」していないのではという懸念。
議論はとかく戦わせたという状態に価 -