玉岡かおるのレビュー一覧
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おマキさまは本当にこれで幸せだったんだ…というのが率直な感想。私は佑之進の胸の内がせつなくて、佑之進への気持ちを超えるメレルへのおマキさまの思いがつかみかねた。絹代さえ気づいていた思いに、当の本人が気づかないはずはないのでは…?それを押し殺してもなお余りある幸せをメレルは与えたというのか?国籍を奪われ、日本人でありながらメレルの妻となれたにもかかわらず近江八幡の民に受け入れられず、最後は兄弟と信じた者たちからも追放され、逃れた軽井沢で結局病を得たメレルの看病に明け暮れた…苦難に向かえば向かうほど、負けんときと自分を奮い立たせて自分の気持ちで乗り越えていきながら、これが望んだ幸せだと言う。共感で
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様々なゴタゴタが落ち着き、鈴木商店も過去最高益をたたき出して安定したところ、焼打ちに合う。米が国内で余り価格が下落したために海外に売った結果、今度は不足に陥り、値上がりを見越して売り渋る商店がでた。その筆頭が鈴木商店とみなされたためだ。大阪朝日新聞による扇動的な記事の影響も大きかったようだ(当時は反社会的だが、この後、トップが交代して国に迎合し始める)。当時の新聞の力を感じる。この本を読んで強く感じたことは、日本人の視点ではなく、広い眼で見て書かれていることだ。日清戦争後に台湾を併合した際、日本では台湾の衛生向上・教育推進・産業振興に努めて良いことをしたと言われる。その良い面がある一方で、日本
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鈴木商店とは---。現代にその痕跡を探すとすれば、神戸製鋼所や日商岩井などに認められる。この鈴木商店は明治7年から昭和2年の約半世紀の間、まだ「総合商社」という呼称がなかった時代に、世界をまたにかけて大活躍したビッグ・ビジネスである。当主は鈴木よねという女主人で、その番頭を務めたのが、金子直吉だった。より正確に言うなら、鈴木商店とは金子直吉が育て、世界のビッグ・ビジネスとして活躍した企業だ。鈴木商店は昭和2年の金融恐慌で、市場から退場した。しかし、金子が育て残した総合商社、製鉄業、化学、繊維など各種事業は姿を変えながらも今に生きている。つまり金子直吉は工業化のもっとも優れたオルグナイザーである
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ネタバレ主人公さつきが、どうにも好きになれない。二人の男への傾きがふらふらしているし、すぐ泣くし、甘えた口調だし。
でも、楽しく読めたのは、さつきは私でありみんなであり。リアルな描かれ方をしていたからだと思う。
このタイプの女は好きじゃない、でも気持ちはわかる。
流されたくないけど流されたり、仕事そっちのけになったり。人には言えないような恥ずかしい部分を、見事さつきは実行している。
結局恋愛は、破れたけど、さつきはきちんとその分大人になった。
正直、火野の別れ際のセリフもむかつくけど、でもだからこそ現実的。
物語というより、誰か近くにいる友達をあきれながら、はらはらしながら見守っている気分になるような