玉岡かおるのレビュー一覧
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鈴木商店とは---。現代にその痕跡を探すとすれば、神戸製鋼所や日商岩井などに認められる。この鈴木商店は明治7年から昭和2年の約半世紀の間、まだ「総合商社」という呼称がなかった時代に、世界をまたにかけて大活躍したビッグ・ビジネスである。当主は鈴木よねという女主人で、その番頭を務めたのが、金子直吉だった。より正確に言うなら、鈴木商店とは金子直吉が育て、世界のビッグ・ビジネスとして活躍した企業だ。鈴木商店は昭和2年の金融恐慌で、市場から退場した。しかし、金子が育て残した総合商社、製鉄業、化学、繊維など各種事業は姿を変えながらも今に生きている。つまり金子直吉は工業化のもっとも優れたオルグナイザーである
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Posted by ブクログ
ネタバレ主人公さつきが、どうにも好きになれない。二人の男への傾きがふらふらしているし、すぐ泣くし、甘えた口調だし。
でも、楽しく読めたのは、さつきは私でありみんなであり。リアルな描かれ方をしていたからだと思う。
このタイプの女は好きじゃない、でも気持ちはわかる。
流されたくないけど流されたり、仕事そっちのけになったり。人には言えないような恥ずかしい部分を、見事さつきは実行している。
結局恋愛は、破れたけど、さつきはきちんとその分大人になった。
正直、火野の別れ際のセリフもむかつくけど、でもだからこそ現実的。
物語というより、誰か近くにいる友達をあきれながら、はらはらしながら見守っている気分になるような -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
華やかなその世界も、死と隣り合わせていた―。
音楽学校に学ぶ乙女たちの青春とは。
舞台を奪われ、緑の袴がモンペに替わったタカラジェンヌたちの心を支えたものは。
「歌劇」「宝塚歌劇脚本集」「宝塚年鑑」には何が記されていたか。
熱烈なファンがその目で見たものとは。
宝塚大劇場はなぜ閉鎖され、いかにして再開されたのか。
貴重な証言と資料から浮かび上がる「もう一つの昭和史」。
[ 目次 ]
第1章 小林一三の夢
第2章 「軍国女学生」の青春
第3章 『翼の決戦』を客席から
第4章 東亜の子供達
第5章 緑の袴からモンペへ
第6章 銃後の合唱
第7章 ロケットふたたび
[ POP ]