あらすじ
七年越しの恋人に別れを告げ、彼を忘れるための長い旅を経て故郷の大阪に戻ったさつき。新しい職場で、陽気な同僚たち、優しい女友だちとともに新しい生活を始め、二十五歳になるまでに何とか新たな人生の転機を迎えようとがんばるが……。親友の裏切り、仕事での失敗、昔の恋人の出現、憧れの一人暮らし、そして新しい恋―愛に惑い、仕事に悩む、すべての二十五歳に贈る応援歌。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
主人公さつきが、どうにも好きになれない。二人の男への傾きがふらふらしているし、すぐ泣くし、甘えた口調だし。
でも、楽しく読めたのは、さつきは私でありみんなであり。リアルな描かれ方をしていたからだと思う。
このタイプの女は好きじゃない、でも気持ちはわかる。
流されたくないけど流されたり、仕事そっちのけになったり。人には言えないような恥ずかしい部分を、見事さつきは実行している。
結局恋愛は、破れたけど、さつきはきちんとその分大人になった。
正直、火野の別れ際のセリフもむかつくけど、でもだからこそ現実的。
物語というより、誰か近くにいる友達をあきれながら、はらはらしながら見守っている気分になるような、そんな感じの作品。
Posted by ブクログ
恋愛・女の友情・仕事・家庭といろいろな要素が組み込まれていて、展開は読めてしまうのだけど、共感できる部分もありいつの間にか登場人物の1人に自分を重ねてみたりして。
1クールのドラマを観ているようだった。 (2002.8.20)
Posted by ブクログ
あらすじから25歳の主人公さつきが恋愛や仕事に前向きに頑張る爽やか系の話だと勝手に想像して読み始めたら、比重としては恋愛>仕事だったし、25歳という年齢を考慮しても子供っぽい感がある。
狭い世界でくっついたり、離れたりするので、恋愛面における主人公の葛藤が、これでもかというくらい描写されていて若干くどく感じ、ラストにもカタルシスがなかった。
男性としてはスッキリしない
情景の描写は申し分なく生々しく描かれていて読みやすいが、主人公の生々しく揺れ動く気持ちにはついていけなかった。
随所に主人公の自己中心的な考え方や行動が見られるが、これが一般女性の心境としてはこういうものなのか、あえて幼い女性を描いてみせているのか、分からなかった。
友人のミドリやちとせは節操がないように描かれており、こちらも男性視点ではかなりイラッとくるかも。
周囲の人々に頑張ってもらうのではなく主人公が変わるべきと思われるが、最終的に彼女は成長しているのだろうか。