新美南吉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
赤とんぼの視点で綴られる、少女との一夏のふれあい。
少女の帽子の赤いリボンにとまってみたい、という赤とんぼの願いがすごく可愛らしいと思った。
ほのぼのした物語かと思っていたら一転、書生さんが話してくれた赤とんぼと蜘蛛にまつわる逸話は仄暗く、さらにその次のページの両面開きのイラストは恐ろしく、思わずヒィッッッとなった。
赤とんぼと少女の別れは、季節の移ろいとともに訪れる。もしこれから、秋の夕方などに穂先に止まってじっとしている赤とんぼを見かけることなどがあれば、この話を思い出してしまう。ごんぎつね然り、新美南吉ってこういう心をぎゅっと掴まれるように物悲しい、生物と人間の話が多いのだろうか。 -
購入済み
ショッキングな題に目が留まった
新美南吉がこのような言葉を書き残していたとは知らなかった。ネタバレは避けますが、昔から語り継がれるお話と現在の創作との違いはこういう所にあったのかも、と思わせる内容。
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購入済み
こんな作品もあったんだ
新美南吉といえば「ごんぎつね」に代表される童話作家とばかり思い込んでいたが、この作品のような小学生高学年向きの作品も書いていたことを初めて知った。少しファンタジックなラノベ風の味付けもあって、少し興味を惹かれる。「姉」の真相解明も欲しかったな。