新美南吉のレビュー一覧
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ごんぎつね/でんでんむしのかなしみ/花のき村と盗人たち/久助君の話/おじいさんのランプ/和太郎さんと牛/朝は/貝殻/梨/最後の胡弓弾き/手袋を買いに/花を埋める/小さい太郎の悲しみ/狐/春風/疲レタ少年ノ旅/窓
どの作品もシンプルなのに、愛や優しさ、思いやりなどが詰まっていて心に響く名作集だった。日本人の人間らしい温かな心を思い起こしてくれる本。菊池寛に似て、一作ずつ何かしらのメッセージを持っているようだと思った。人生や人間の本質、生きる上で何が大切なのかなど、日々忙しい日常で見逃してしまいがちなもの、忘れてしまうものを思い出させてくれる。
若くして亡くなったのに、なぜこれほど素朴で心に届く話を書けたのかと感嘆の思いを抱く。そして「文明開花」は、本当にいいことばかりなのか?など考えさせられる。
一つ一つ感想を書いたら終わらないのでポイントだけ。
【ごんぎつね】
こんな生意気そうないじめっ子キャラだったんだと思った。が、子供らしい悪さがありつつも根はいいキツネで、でも子供っぽいヤンチャタイプを感じる。そんな可愛らしい感じで突如迎える悲しい結末に、急展開すぎてハッとし、目頭が熱くなった。。
童話のような、シンプルなストーリー設定、純朴な話、雰囲気でこの流れに持っていけるのはすごいと思った。必要最低限で無駄のない、けれども研ぎ澄まされた冷たさや無機質を感じさせない心にじんわりくる作品。
【でんでんむしのかなしみ】
勝手にてんとう虫を想像しながら読んでいたが、私も頑張ろうと思わされた話だった。
【花のき村と盗人たち】
落語的なユーモア。
ユーモアと温かい人の心が沁みた。
【久助君の話】
人付き合いを考えさせられるハッとした終わり方。
【手袋を買いに】
かわいい、ほっこりする話。
最後の母キツネの言葉が意味深。
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Posted by ブクログ
電車で読むか迷った。
読んだら案の定目頭が熱くなって喉の奥がツーンとした。
まぁ、涙が出たところで朝の通勤電車はみんな他人のことなんて見てないし。
どのお話もとっても良かった!
優しくて、淋しくて、辛くて、くやしくて、とっても温かい。
目まぐるしく変わりつつある現代でついつい忘れてしまいがちな大切なことを思い出させてくれる作品だと思う。
新美南吉さんのお人柄なのかな。
「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」
……心の底からそうであって欲しいと思う。
新美南吉さんの詩は初めて読みました。
貝殻が好きです。
「せめてじぶんを
あたためん」
疲レタ少年ノ旅
どう捉えるのが正解なんだろう。
悲しい旅立ちなのかな。
一番気になった作品です。
読むたびに感じ方が変わりそう。
これからもふとした時に読みたい本。
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乙女の本棚シリーズから、ねこ助さんの「ビルディング 乙女の本棚作品集」です。収録されてるのは、新見南吉『赤とんぼ』、中島敦『山月記』、太宰治『魚服記』、堀辰雄『鼠』、夢野久作『ルルとミミ』のイラストの中から、ねこ助さん自身が選んだ作品です。このほかに描き下ろしとして、夢野久作『ビルディング』が新たに収録されています。
これまでの「乙女の本棚作品集」(しきみさん、ホノジロトヲジさん)と同様、『ビルディング』以外の作品については本編を読むことはできません。イラストを眺めながら、あぁ…そうそう、こんなストーリーだったなぁ…と、思い出す感じですので、本編を読まれてからこの作品週を手にしたほうがよいかと感じました。または、この作品集から入って気になるものを本編で読まれるとかもいいですね!
『ビルディング』は巻末から読めるようになっており、そのイラストはねこ助さんらしい繊細なタッチで可愛さと、あとこの作品ならではの怖さを感じることができます。夜中に目が覚めると…みたいな感じ!エンディングにぞわっとしました。
これで作品集は3作品入手しました!リアルの本棚に並べて飾ろうと思ってます(^-^) -
購入済み
思い出深い
数ある日本の童話の中でも、思い出深い屈指の名作である。話の内容そのものも感動的でちょっと涙ぐんでしまうが、個人的にも娘の幼かった頃を思い出してほろりとしてしまう。久しぶりに邪念なく本を楽しむことができた。
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「ごんぎつね」と「でんでんむしのかなしみ」が有名な新美南吉さんの傑作選
どれもよかった
自然描写が繊細で美しく、一つひとつの葉や風や川の流れに惹き込まれる。
そうしてはじまる、いろいろな物語の、ふとした隙に「お母さん」というものが出てくる。
ちよっと気を抜いて読んでるときにふと、あーここでも出てきたなとなる
胸がキュッとなるような苦しさ、せつなさ
なにがしかの喪失を感じる
新美南吉さんの年表史を読み、4歳でお母さんを亡くされたことを知る
その後もいろんな悲しみを経験し、悲しみを受け入れ、死をも受け入れていく、そういう新美南吉さんだからこそ、こういった童話が生まれたんだろうなと思った
悲しくて、胸がキュッとなるけれど、生きることへの強さも感じた
新美南吉さんの言葉に「悲哀は愛に変わる」という言葉があった。
そうか愛を感じるから、こんなにせつないんだなと、せつないけどあったかいような、そういう童話集だった
愛という一語では到底あらわしきれない
そういうものを、胸で感じられるように童話という物語があるんだなと感じた
詩もとてもよかった
とてもせつなく、とても苦しく とても悲しい
でも底にある新美南吉さんの強さ
『貝殻』という詩の
「せめてじぶんを
あたためん。」
がよかった
せめてじぶんをあたためん
「ごんぎつね」も、「でんでんむしのかなしみ」ももちろんよいが、それをきっかけに是非、他の物語も読んでほしい
これが、終戦直前のそんな時代にそんな若さで生まれた作品たちとは
名作
手元に置いておいて、ふとした時に読み返したくなる そんな文庫本だった。
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他の文庫の童話集も読み終えて、
紙の色 ぬめり感 字のフォント
詩があること 年譜があること
これがいちばんよかった -
Posted by ブクログ
新実南吉傑作選として、今年新たに出ました。
上皇后美智子さまが愛読なさっている「でんでんむしのかなしみ」初めて読みました。
詩のようなとても短い話です。
大変失礼ながら、若かりし美智子さまに重ね合わせて、胸がいっぱいになりました。
こういう思いに共感されながらお過ごしになり、今の穏やかでお優しいお姿でいらっしゃるのだと、改めて感じ入っています。
ごんぎつね、手袋を買いになど有名な物語のほかに、詩も交えて17編収められています。
全編に漂う物悲しさは、やはり薄幸な生い立ち、若くして病に侵された境遇によるものでしょうか。
長く読み継がれていってほしい一冊です。