細田守のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小説よりもやはり映像で見たほうが良さそうな作品。
映画は見に行ける予定がなく本を手に取ったが、歌唱シーンなどはやっぱり映像のほうが勝るだろうなあと。
小説では、現実では地味で静かな女の子が、急にUの世界で歌いだして(どういう歌声、曲調なのかは描かれていない)、いきなりフォロワーが爆増して有名になるような描写なので、これは映像ありきな作品だなと感じた。
誹謗中傷と応援メッセージでまみれるUの世界。
インターネットのSNSと同じだ。
少しでも有名になれば、フォロワーが増えれば、それだけアンチも増える。
みんな匿名で、本当の姿かたちは画面上ではわからない。
「私刑」、そして、自分本位の誤った「正義 -
ネタバレ 購入済み
映画を観た時はあまり共感できなかった作品。
しかし、ぜひとも小説版を読んでみて!と言われて実際読んでみたら見方が変わった。
映画ではつらいことがあってもずっとニコニコしていてあまりわからなかったが、
花も沢山悩み、時には極限まで精神的に追い詰められていたことがわかった。
こどもたちを病院に連れて行けなかったのも、人間と狼という2つの側面がある以上、安易に薬を与えられなかったという理由がきちんと書かれていて納得した。
ただ、花がどうして大学生のまま妊娠・出産にいたってしまったのか(たとえば大学を諦め、薄給ながら働いている設定とかだったらまだ受け入れられたのかもしれない…)、
また -
Posted by ブクログ
映画「サマーウォーズ」の小説版。
「時をかける少女」の細田守さんが監督しているということで、話題性が抜群に高い作品だ。
映画の内容について、ほっしゃんが「行き過ぎた電脳社会への警鐘」と言っていたが、まさにその通りだった。
世の中のあらゆるサービスがネットを経由して提供されるというのはすごく怖い気がするけれど、世界は着実にそういう方向へ進んでいる。
僕の乏しい想像力ではにぎやかなOZの様子やラブマシーンの姿をイメージすることが難しかったので、これはぜひとも映画を見てみたいと思った。
健二と夏希の恋がどんなふうに描かれているのかも楽しみだな。 -
Posted by ブクログ
ハツラツで美人で学校の人気者である夏希先輩に密かに憧れる主人公。
臆病な自分を変えたくて、告白する勇気を持つために、
数学オリンピックに出場し、惜しいところで日本代表を逃してしまう。
そんな彼が、ふとしたことから夏休みに夏希先輩の「彼氏役」として先輩の一族の集まりに顔を出すことになる。
時代は、ネットを通じた仮想空間OZが流行する世界。
人々は自分のアバターを介してOZの中で商業活動をし、大企業でさえもOZを通じてビジネスを成り立たせている。
そんなとき突如、主人公の携帯に謎の暗号が送られてくる。
数学バカな主人公はその問題に真剣に取り組み解読するが、
実はそれはOZのセキュ