細田守のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
予想以上におもしろかった。アニメ映画の原作だから、小説としてはそれほど期待していなかったのだけれど、おもしろいし、色々と考えさせられることが多かった。
ひとつは『普通ではない』人、こと、ものに対する社会的な排除指向。おおかみこどもであることをひたすらに隠さないと生きていけない苦しさは、日本社会でのLGBTQやシングルマザー、病気や障害のある人の生きづらさにもつながる。どうして自分らしく生きることが許されないのだろう、この社会は。
そして、子どもを育てる母の思い。子どもに自分の生き方を選ばせると決めたはずなのに、いざとなると子どものことが心配で心配で、目の届く範囲、自分が守れる範囲に子どもを囲い -
Posted by ブクログ
ネタバレ母親が幼少期に亡くなり、大好きだった歌を歌えなくなった鈴。現実世界で心を閉ざしていたが、インターネットの仮想空間で歌妓・ベルとして歌う事ができた。そこへ「竜」と呼ばれ恐れられている謎の人物に出会い、竜の孤独を癒したいと考え始めて…
仮想空間の「U」と言う世界が良くも悪くも怖いです。鈴も救われたかもしれないけど、目立てば目立つほどそれは諸刃の剣で、ほんの少しでも綻びが出れば壊れてしまう。でも、竜と出会った鈴が、現実世界でも大きく成長出来て良かったです。最後まで信じてくれたヒロちゃんが、鈴にとっては得難い存在でそれが救いでした。
父との関係や、しのぶとの関係も前進しそうでこれからが楽しみ -
無料版購入済み
泣ける作品
マンガはまだ全部読めていませんが、映画は泣けるので購入
優しい絵で、後半になってくると、さらに洗練されていきます
細田守さんの新作が公開されたので、この機会にぜひ -
購入済み
読んだ後で色々と考えさせられる
映画公開前に読ませていただきました。SNSを軸に今の私達が生きていく上で向き合わなければならない様々な事柄について考えさせられるお話でした。主人公がその問題に対して向き合って成長する姿に涙が出ました。読めて良かったです。映画とても楽しみにしています。
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Posted by ブクログ
ネタバレすごく胸がむず痒い気持ちになって、頑張ろうと思える作品だった。熱血感があった。
熊徹と九太(蓮)の関係がめちゃくちゃ良かった。どちらも突っ張っていて、1人狼なところがあるけれど、愛を求めていて、お互いに師匠と弟子という関係でありつつも高め合っている、素晴らしい関係。
最後に九太が渋天街ではなく、人間の世界で生きていくことを選んだのは少し意外だった。少し寂しかった。父親と楓と仲良く暮らし、チコというお母さんも多分近くにいて、そちらの道へ行くのか。と思った。いつの間にか私はバケモノの味方になっていた。でも胸の中にいる熊徹といつも一緒なら心強い。とても読んでいて気持ちの良い作品だった。