増田俊也のレビュー一覧
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住んでる街が舞台の警察小説をたまたま見つけて手に取った。
元女子アナが性風俗に身を委ね結果、ある日無惨に刺殺され見つかった。その事件を追う愛知県警本部と岡崎署。天才的な捜査で数々の事件を解決に導いた署員の刑事とそのパートナーとして組まされた本部の刑事。その二人はコンビとしてホシを挙げるため捜査していくが、序盤上手く噛み合わず。しかし物語が進むにつれ互いに認め合う仲に。
最後の最後でどんでん返しもあって読み応えは十分で、なおかつ面白い。
しかし登場人物の刑事たちの食欲と飲みっぷりにはちょっと引いちゃったなぁ。マクド10個をペロリと平らげる??豚足もひとり10人前も平気で注文するかなぁ。笑
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ネタバレ本作は、ヒグマが怖い!という描写を煮詰めて煮詰めて出来上がったパニック小説だった。描写は生々しく、登場人物の大半があっけなく死んでいく無常感がとても良かった。
ヒグマの強さの描写もいい。『こんなんどうやったって無理やん』というようなヒグマの肉体の強さが全面に押し出されていて、絶望感もよく出ていた。
ただ、私は作中で出てくる『雑学』が気になってしょうがなかった。本作は、車も銃火器もない小屋に何人かの男女がヒグマの脅威から逃げるために閉じこもるところから話が始まるのだが、その中で研究者がヒグマや北海道の自然について雑学を披露したりするところが散見される。
いや、ヒグマに襲われて食料もほとんどない小屋に閉じ込められて、尚且つ何人か人が死んでいる状態でする話かそれは。
その雑学のほぼ全ては2パターンで構成されており、一つ目は『ヒグマは怖くてやべー生き物だ! ライフルもない状況でタイマン張って勝てるわけねぇよ』、二つ目は『人間の身勝手で生態系が壊れる…!くそー人間めー!』である。私は正直言って、もう少しだけパターンを用意してほしかった。
個人的に本作で一番面白かったのは、薫(主人公)が昭(薫の兄で研究者)に向かって説教を垂れているところだった。昭は北海道の自然を守ろうと奔走しており、その結果、人の死を隠蔽したり過激なことをしていたのだが、それを知った薫が『いや、自然の前に自分のこと考えろよ』と、昭の自然の理解者ぶった傲慢さを暴いたところが気に入った。
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熊や自然の情報が多くためになる。
中にはショットガンの豆知識やサバイバル術まで。
途中の先生のエピソード等、驚きはある。
てか、猿と人間よりもトップスピードで話が進む。ロケットスタート。熊が危険という常識が前提にあるからだろう。
だが、やはりアニマル自体を恐ろしく描くのは本当に難儀。人体破壊描写のディティールが恐ろしいものの、熊のことを描こうとすると毛のせいなのか?モフモフ柔らかいものが頭をよぎってしまう(もちろん危険性は承知の上で)
クライマックスになるとト書きのような説明文が増えてきて、少したるく。全く怖くなくなる。
セリフと説明の連打が少ししんどい -
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じこう時候の挨拶 日本国土の四分の一は北海道である 井上靖『北の海』 くずれかみ崩上四方固め 差し障り 嘱望されていた 楡の巨木達が初夏の風に揺れていた 私達は粉砕された自分から新たな自分を見つける必要があった。新たな哲学を見出す必要があった。そうしないと、この世界では、生きている価値すらなかった。それほど腕力というのは圧倒的に我々の眼前に突きつけられた命題であった。 再々さいさい 寝技ばかりのルールで排斥されている七帝戦に学生時代の全てを捧げる 卒塔婆 大切なのは、いま目の前にあることに真摯に向き合うことなのだ。自分がいま持っているもので真摯に向き合うことなのだ 練習量がすべてを決定する柔道 岡田有希子が飛び降り自殺を遂げた一九八六年四月 北大裏の喫茶店でクリぜん(クリームぜんざい)を貪り食い
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気障男 獅子身中の虫 狸小路の西のはずれか… 砂を撒かれたら一発で倒産だ 金玉コース 本田勝一が若い頃いつも寝転がって本を読んでいた伝説のソファだ その人達への蔑称が「工場上がり」だった 空手の秋場あきば 朝毎読が北海道に上陸する前は道新とタイムスの部数は今ほど大きく離れてなかったらしいんだ 文章を書く腕力みたいなもの 白系ロシアのクウォーターなんだよ だから瞳が透き通ったグレイなのだ スタルヒン 大鵬 俺もアイヌと和人のハーフなんだ 知里幸恵ちりゆきえ くでん口伝だけでユーカラっていう叙事詩を代々若い者達に伝えていた とくとう禿頭 会社と手を携えるか 社員はずっと相克に苦しまなきゃいけない 校閲 君は商社マンのお父さんに伍したいだけで 美香保公園 ナナカマド アイヌ神謡集 活字→克司 かんかい感懐 千秋庵の山親爺 エゾチッチゼミ 地下から夕刊を刷る輪転機の音が響き始めていた
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著者初読み。
「120%お仕事小説」の帯に惹かれ、手に取った一冊。
舞台は平成になったばかりの北海道のローカル紙「北海タイムス」。解説によれば、実在した新聞社なのだそう。
そこに新卒で入社した野々村の成長を描いた作品。
他の方のレビューにもあったが、何故、今この時期に平成初期の新聞社を舞台にした、ブラック中もブラックな会社の小説なのだろう?とその疑問が真っ先に浮かぶ。
平成になったばかりの時代はバブル期でもあったが、実際に新卒の給料なんて、たかが知れたもの。それでも働く昭和の意地のようなものがあった時代だと思う。
そこに不満たらたらで働く野々村の姿は、ゆとり世代にしか思えず、読んでいて、違和感といら立ちが先立つ。
野々村の中の何が「自分こそが取材記者」「お金がなくてもタクシー通勤をやめられない」に結びつくのかも謎。
気持ちを入れ直すまでが長いし、ブラックな職場環境に救いもない。
ネット時代の現世に「昔は良かった」と言うことだけを伝えたかったのだろうか?
他の作品を読んでいないからなのか、作家さんの良さも分からず…
権藤の話がとっても魅力的だっただけに、そこに行きつくまでの過程がとても残念。 -
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がんばる若者社会人。目の前のことを地道にやれば達成感が得られたり、天敵のような先輩がふとしたきっかけで身近な存在になったりと、よくある内容と言えばよくある内容だが、読みやすい内容。
しかし、この内容の本を今の時勢で出すのは何故?となってしまった。これまでどおりの新聞は役目を終えつつあり、新聞記者が憧れの職業ということにはならないだろう。権力を監視しているか、と存在意義が書かれているものの、軽減税率にちゃっかり乗っかり、批判的な意見は一切展開しない新聞社にその役割があると思っている人間はほとんどいないだろう。極めつけは、生活苦になるレベルの長時間低賃金労働。昔ながらのご年配の方々向けの内容なのかしら。 -
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(01)
人物像が特別に造形されているわけではないが,その分,人と死人との間の存在,死にゆく人間というのが,生き返りそうな人間という存在でもあるゾンビに対し批評的(*02)な立場で現われており,興味深い.
もちろんこの生と死のあわいにあって,超越的に君臨する存在として,ヒグマのギンコがある.食うこと,また,食われることの関係において,人間と非人間の存在を浮き彫りにした点で新味がある.
後半には,飢えの問題が主人公たちをとらえる.彼女ら彼らは,寒冷や積雪にあるわずかな生命の兆候,チシマザサ,エゾマツ,オショロコマ,ヤチネズミ,エゾシマリスなど,人間と同等にサバイバルをしている存在を召し上がる.
ギンコの襲撃(*03)に際し,襲われるものたちは必死に,その存在に訴え,乞う.食べる/食べられる関係を通して,人間を自然の中に相対化することに,本書は成功している.
(02)
批評とはやや角度を変えて警告小説にも読める.
作中には,ヒグマによる人的被害が発生した付近では,一時的ではあるものの,人間が立ち入らなくなることで,動物などの生態系が保たれるという皮肉な現象について触れられている.
それはやや物語的に解せば,自然を代表するヒグマが発した人間に対する警告でもある.同じように,ヒグマと遭遇することの恐怖を作品として社会に流布させることで,自然やその生態系への配慮を促す警告としての役割を本書は意識しているようにも感じる.
同じような意図をもった有名なノンフィクションではカーソンの「沈黙の春」があるが,本書にも,殺鼠剤ののちに訪れた「サイレントスプリング」として言及がある.
(03)
戦闘というよりも,ヒグマによる一方的な暴力の発露にあっては,迫力のある描写が力学的で解剖学的な知識に裏付けられていて印象的である.
ただヒグマに襲われ食べられたというのではない,人間のどの部位をどのような力でもって破壊していったか,という視点と視線に,読者は戦慄する.このアクションの描写には,著者の特性でもあるが,格闘技の経験や知識が存分に活かされている. -
Posted by ブクログ
ネタバレ怖いには怖かったのですが、それ以上に面白かったというか…。
「ふっ」と笑ってしまうというか、
「ぷ」と吹き出してしまったというか。
凄惨さも度を越すと笑えるんだなと思いました。笑
巨大ヒグマの攻撃は破壊力に長けていて、
人間が人形のように扱われてしまうわけですが、
それでも必死に戦う人々の姿に時折ユーモアが混ぜてあるとしか
思えない文章というか…
(私だけがそう感じるのかもしれませんが 汗)
例えば…
「立ち上がって右手で左肩を触り、そこから先がないのに気づいて舌打ちした。」
とか。
例えば…
熊の爪が頬を貫通したと分かった瞬間「何するのよ!」と叫んでしまう人とか。
人々の思考や挙動が冷静すぎるというか、
非日常の中にいるのに思考や挙動だけは日常的というか。
ミステリーというよりホラー&ユーモア… -
Posted by ブクログ
キムカムイの漫画により近い内容でした。
ヒグマの恐ろしさと狡猾さにはとにかくビッグした。こんなに頭いいんだ。作者が北海道出身らしく、北海道の寒さの描写がとても臨場感があり、鼻毛も凍る寒さや、山の厳しさなんかの再現がリアルだった。。。
迫り来る恐怖、寒さと熊との対峙。
ほんとに人間が一匹の熊に襲われ続けるっていうのを、どっかのクマ牧場の新聞記事で読んでたから知ってはいたけど、昔の話だ、、、と、思っていましたが、そう言い切れない臨場感大有りでした。。
登山好きとしては、なんとも他人事とは思えない山情報でした。。。
志茂田景樹の熊の小説も読んでみたい!