増田俊也のレビュー一覧
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購入済みプロレスの、罪
高橋本など足元にも及ばぬ一冊。
勝者がいれば敗者がいる。
プロレスファンはプロレスの勝利に諸手を挙げ続けていた。
本書はその裏の、プロレスの罪を我々プロレスファンに突きつけるものだった。 -
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ネタバレ天皇御前試合を含むあらゆる試合で15年無敗、伝説の、不遇の柔道家について、調べられる文献と可能な限りのインタビューを元に著された、まさしく入魂の一冊。
木村政彦の子供時代から、戦前の全盛期、戦後のプロレス時代、力道山に敗れてからの放浪時代、拓殖大学師範時代、そして晩年と、話は進んでいく。
柔道やプロレス、空手や総合格闘技の格闘技の歴史書でもあるし、師匠の牛島辰熊、因縁の力道山、弟子の岩釣兼生、さらに最終章では岩釣と関係のあった石井慧まで登場し、世紀を超えた人間ドラマのようにも思える。
本当に強く、人間的魅力にあふれた木村政彦の人生に感動すると共に、本当にすごい本を生み出すことができるもんだ、と -
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木村政彦という柔道家のことは知らなかった。この本を読んで、柔道のことも何も知らなかった、ということがわかった。現在の柔道の正史は講道館が書いたもの。でもそれは、かつてたくさんあった流派の一つでしかなかった講道館が柔道を支配し、後付けで書いた「正史」。現在のスポーツ化してしまった柔道とは別の、実戦的な総合格闘技としての柔道の歴史。講道館が消し去ってしまった真実を、木村政彦とその師匠牛島辰熊、二人の"鬼"と呼ばれた柔道家の生き様を通じて白日の下に明らかにする。
木村政彦の生き様は凄まじい。こんなふうに生きた人間がいた、ということがすごい。その人生はすごいとしか形容できない。 -
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Posted by ブクログ
問答無用の満点。
悪名だかい「空手バカ一代」でも有名なエピソード、「木村VS力道山」で敗れた天才柔道家木村政彦の一生を膨大な資料と関係者の取材で構成した一冊。
男としての生き方、人間離れした練習量、勝利へのこだわり……エピソードの一つ一つが面白く、木村政彦の半生を追う、すなわち昭和の日本を追体験するような構成になっていることも面白い。
ラストの100ページでは木村の余生が描かれるが涙なしで読み切ることはできない。安易に「昔は良かった」なんて言う大人は嫌いだが、破天荒な男たちが暴れまわっていた昭和は今と違う魅力に溢れていたのだなと痛感。
帯に百田尚樹の推薦文があるだけでスルーしちゃもった -
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漫画化をとても期待して待っていた甲斐があった。先ず牛島熊辰やジャイアント馬場の描写。原作で想像していた牛島氏の所作や佇まいなどがイメージ通りで、声色まで想像出来る。馬場と三原氏、岩釣氏の社長室でのシーンは、常に馬場をアオリで描き対峙する二人は常に見上げる視線。計算されたアングルで馬場の大きさやぞんざいな雰囲気を表現。顔が似てるのはもはや原田氏の名人芸で、それに加えてこの描写力で、木村政彦氏の生い立ちから、原作者増田氏とのタッグでどう展開して行くのか。最近の漫画では決して見られない、梶原一騎原作の空手バカ一代などの骨太な大河の傑作になる予感にワクワクしてます。ぜひ、原作通り木村氏の最期まで続けて
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中井祐樹選手のヴァーリトゥードジャパンでの闘いが、こういう形でスポットライトが当たったということに、当時の格闘技ファンだった自分としては涙がこらえきれませんでした!
本作は、増田俊也さんの『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の劇画化ですが、第0巻は「なぜ、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』が書かれるに至ったか?」について語られています。
まさに男の星座と呼ぶに相応しい面々のエピソードを交えながら、本作への思いが盛り上がっていきます。
その星座の中に、中井祐樹選手がいるっていうことに胸が熱くなります。
力道山時代から、現在に至るまでプロレス・格闘技を愛するものならぜひ読んでもらいた -
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Posted by ブクログ
一般には、力道山にプロレスで敗けた男と記憶される木村政彦。マニアには最強の柔道家として知られる鬼の木村。その木村政彦の生涯を軸としながら、明治以降の柔道の歴史、講道館だけではない柔道の歴史や戦後のプロレス格闘界の歴史を、丹念な取材や資料の分析から追った大作。
武道、格闘技、特に柔道に関わっている人間にはなんとも面白く、またとても勉強になる。とかく虚実入り乱れる格闘技の歴史を裏社会などとの繋がりも含めて丁寧に調べ明らかにしているが、柔道経験者である著者の「木村政彦は最強だ」「真剣勝負なら力道山には負けていない」という思いを証明するために書かれているようなところもあるので、木村政彦関連の話になると