増田俊也のレビュー一覧
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ネタバレ高校で剣道部に所属していたのだが非常にいい加減に参加していて、今にして思うと野球部か柔道部に所属しておけばよかったと後悔している。野球は本当に下手なのだが、あの時期に励んでいれば一生楽しむことができた。柔道部は、剣道部の隣で練習を横目で見ていた。柔道は大きな人が多くて怖かったのだが、今にして思えば勇気を持って入部していたらもっと格闘技に対してリアルに接することができたと思う。そうして増田さんや小林まこと先生の話に触れると学生時代にきついながらも充実していて楽しそうで本当にうらやましいばかりで、ぬるま湯につかりっぱなしの人生が恥ずかしくなる。
命がけで物事に取り組む姿勢に頭がさがるばかりだ。
堀越選手の達人レベルの背負い投げを見てみたい。ジェラルド・ゴルドーは悪者だ。本当にひどい。中井選手の話で1冊かと思ったら短かった。もっと読みたかった。
(2016/11/05)
(追記)
『七帝柔道記』を読んでから、読み返してみようとずっと思っていてようやく読み返したら、初回にだらっと流して読んだところがするすると入って来る感覚がある。『七帝柔道記』を踏まえなければ和泉さんとの対談も意味が半分以下だ。読み返す前に手放さなくて本当によかった。 -
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決して凶暴な顔ではないが、迫ってくる迫力と冷たさを感じる木村の表紙写真。
勝負でなくショーを演じるプロレスの世界での木村は、この雰囲気ではなかったのだろう。穏やかな表情のそのころの写真は別人だ。
師匠の牛島との息をのむ特訓や破天荒な行動は劇画の世界だ。
合気道を学んだ阿部謙四郎に敗北し、タイミング無用の大外刈りを完成させる。
そして柔道の真の武器である寝技。
しかし最強の男は、ハングリーで武士道とはかけ離れた精神構造を持ち、ビジネスの急所を逃さない力道山に葬られる。
まあ力道山は負けなかっただろう。木村に隙が無ければシナリオ通りに引き分ければいい。油断であったし、グレイシーの言う「後悔すべきは、真剣勝負でない舞台にあがったということ」に言い尽くされる。そもそもが結核の妻の薬代を得んがために、プロレスを始めたことを考えれば悲しいことだが。
しかしながらとにもかくにも魅力的な伝説の男だ。 -
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「愛する者が病気で死にかかっている。自分の嫌なことを我慢すれば治せるとわかっていたら、君ならどうする?」
柔道で最強と言われた木村政彦について書かれた本。この本を読むまでは木村政彦を知らなかった。この本を読もうと思ったきっかけも、面白いという評判を聞いたからだ。大変厚みのある本でなかなか手をつけられなかった。序盤は正直あまり面白いとは感じなかった。しかし、それらを超えて読み進め、力道山が出てくる終盤では木村政彦の壮絶な人生が思い出され、心が動かされる。もちろん、木村びいきになる。
なぜ真剣勝負にこだわっていた木村が見せ物であるプロレスに出たのか。途中で疑問に思った。その答えが、最初に記したものだ。自分の信念ではなく、愛を選んだ。大変に豪快で、練習には人一倍取り組んだまさに鬼のような男の一生が描かれている。 -
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プロレスの、罪
高橋本など足元にも及ばぬ一冊。
勝者がいれば敗者がいる。
プロレスファンはプロレスの勝利に諸手を挙げ続けていた。
本書はその裏の、プロレスの罪を我々プロレスファンに突きつけるものだった。 -
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ネタバレ天皇御前試合を含むあらゆる試合で15年無敗、伝説の、不遇の柔道家について、調べられる文献と可能な限りのインタビューを元に著された、まさしく入魂の一冊。
木村政彦の子供時代から、戦前の全盛期、戦後のプロレス時代、力道山に敗れてからの放浪時代、拓殖大学師範時代、そして晩年と、話は進んでいく。
柔道やプロレス、空手や総合格闘技の格闘技の歴史書でもあるし、師匠の牛島辰熊、因縁の力道山、弟子の岩釣兼生、さらに最終章では岩釣と関係のあった石井慧まで登場し、世紀を超えた人間ドラマのようにも思える。
本当に強く、人間的魅力にあふれた木村政彦の人生に感動すると共に、本当にすごい本を生み出すことができるもんだ、と著者の力量・努力にも関心した。 -
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木村政彦という柔道家のことは知らなかった。この本を読んで、柔道のことも何も知らなかった、ということがわかった。現在の柔道の正史は講道館が書いたもの。でもそれは、かつてたくさんあった流派の一つでしかなかった講道館が柔道を支配し、後付けで書いた「正史」。現在のスポーツ化してしまった柔道とは別の、実戦的な総合格闘技としての柔道の歴史。講道館が消し去ってしまった真実を、木村政彦とその師匠牛島辰熊、二人の"鬼"と呼ばれた柔道家の生き様を通じて白日の下に明らかにする。
木村政彦の生き様は凄まじい。こんなふうに生きた人間がいた、ということがすごい。その人生はすごいとしか形容できない。柔道の裏面史とともに、木村の生き様にぐいぐい引き込まれて行く。久々に凄まじい、ノンフィクションであった。 -
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問答無用の満点。
悪名だかい「空手バカ一代」でも有名なエピソード、「木村VS力道山」で敗れた天才柔道家木村政彦の一生を膨大な資料と関係者の取材で構成した一冊。
男としての生き方、人間離れした練習量、勝利へのこだわり……エピソードの一つ一つが面白く、木村政彦の半生を追う、すなわち昭和の日本を追体験するような構成になっていることも面白い。
ラストの100ページでは木村の余生が描かれるが涙なしで読み切ることはできない。安易に「昔は良かった」なんて言う大人は嫌いだが、破天荒な男たちが暴れまわっていた昭和は今と違う魅力に溢れていたのだなと痛感。
帯に百田尚樹の推薦文があるだけでスルーしちゃもったいない弩傑作。 -
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漫画化をとても期待して待っていた甲斐があった。先ず牛島熊辰やジャイアント馬場の描写。原作で想像していた牛島氏の所作や佇まいなどがイメージ通りで、声色まで想像出来る。馬場と三原氏、岩釣氏の社長室でのシーンは、常に馬場をアオリで描き対峙する二人は常に見上げる視線。計算されたアングルで馬場の大きさやぞんざいな雰囲気を表現。顔が似てるのはもはや原田氏の名人芸で、それに加えてこの描写力で、木村政彦氏の生い立ちから、原作者増田氏とのタッグでどう展開して行くのか。最近の漫画では決して見られない、梶原一騎原作の空手バカ一代などの骨太な大河の傑作になる予感にワクワクしてます。ぜひ、原作通り木村氏の最期まで続けて欲しい。
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中井祐樹選手のヴァーリトゥードジャパンでの闘いが、こういう形でスポットライトが当たったということに、当時の格闘技ファンだった自分としては涙がこらえきれませんでした!
本作は、増田俊也さんの『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の劇画化ですが、第0巻は「なぜ、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』が書かれるに至ったか?」について語られています。
まさに男の星座と呼ぶに相応しい面々のエピソードを交えながら、本作への思いが盛り上がっていきます。
その星座の中に、中井祐樹選手がいるっていうことに胸が熱くなります。
力道山時代から、現在に至るまでプロレス・格闘技を愛するものならぜひ読んでもらいたい一冊です! -
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一般には、力道山にプロレスで敗けた男と記憶される木村政彦。マニアには最強の柔道家として知られる鬼の木村。その木村政彦の生涯を軸としながら、明治以降の柔道の歴史、講道館だけではない柔道の歴史や戦後のプロレス格闘界の歴史を、丹念な取材や資料の分析から追った大作。
武道、格闘技、特に柔道に関わっている人間にはなんとも面白く、またとても勉強になる。とかく虚実入り乱れる格闘技の歴史を裏社会などとの繋がりも含めて丁寧に調べ明らかにしているが、柔道経験者である著者の「木村政彦は最強だ」「真剣勝負なら力道山には負けていない」という思いを証明するために書かれているようなところもあるので、木村政彦関連の話になると思い入れが強くて若干(相当?)偏っている気もする。著者が北大柔道部出身ということで、寝技中心の戦前の高専柔道に関する記述が多く、同じ穴のムジナとしては個人的にとても面白かったが、その高い評価に著者の思いがかなり入っている様な気もする。いずにれせよ、偏って入るけど裏柔道歴史資料として非常に便利な一冊になっている。
タイトルを読んで、「そんなの殺すわけ無いだろ」と誰でも普通に思うが、本書を読みすすめれば最後には「なぜ殺さかなったのだろう?」と思うようになること必定・・・とまでは、正直思えなかったかな。木村政彦は自分に対しては厳しく最強の柔道家・武道家となったけど、人に対しては非常に優しい人間だったような印象を受けた。