増田俊也のレビュー一覧
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2作目を読んだ時はどういう展開になるかなと思ったけど、時系列をなぞったもので、増田本人としてはOBとしての物語だった。。。
北海タイムス物語からすると、こちらが本編かな。VTJ前夜の中井祐樹が出版当時は外伝扱いだったけど、結局は正当な4作目にあたるね。思い返せばショックなラストは外伝でも触れられてた気がするな。
全く覚えてなかったけど。
個人的にはやはり、増田本人が燃え尽きてると、試合展開も熱量がイマイチ足りないな。伝聞と言うこともあるのかな。
彼女を連れて北大に行くところが白眉です。
避けていたものの、贖罪的な衝動で行くのもとても良いです。
真実はさておき、増田が七帝戦で辞めたのを見てるから、中井もスパッと辞めた説はあると思う。
優勝、おめでとうございます。 -
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少し前に読み終わっていた作品です
すごく面白かったです!
キャラが立っていて魅力的でした
物語もしっかりとした社会派テーマで大変惹き込まれました
多くのことを考えさせられました
テーマは性風俗です
しかも高齢者になった女性が身体を売ることについて考えさせられる内容です
買う男がいるから売る女がいて、売る女がいるから買う男もいる
その中で一線を超えた感情が生まれることもある…
人が歳をとるということについても深く考えさせられます
一人で生きていくこと、それが出来ない人もいること
誰かがいないと自分の足で立っていられない人のこと
たくさんのことを考えさせられる作品でした -
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ネタバレ『このミステリーがすごい!』大賞の優秀賞受賞作ですが、いわゆる一般的な謎解きミステリーではなく、極限状態のサバイバルを描いた王道の動物パニック小説です。
とにかく描写のリアリティが凄まじく、まるで作者が実際に体験したかのような臨場感があります。舞台は真冬の北海道・天塩の山林。マイナス数十度の厳冬という環境自体が命を脅かす凶器であり、その厳しい気候描写がヒグマの恐怖をさらに引き立てています。
特に、最初の犠牲者であるバーヤネンの捕食シーンは、ヒグマが人間を完全に「餌(肉)」として淡々と解体していくプロセスが容赦なく描かれており、何度読んでも強烈なインパクトと絶望感に襲われます。
しかし、単なるグロテスクなパニックホラーに終わらないのが本作の素晴らしいところ。作中にはヒグマ以外の動植物の生態も緻密に描かれています。 登場人物たちが飢えを凌ぐためにヤチネズミやリスを食べるシーンでは、「寄生虫は大丈夫か…!?」とハラハラさせられますが、その後に獲れたオショロコマを美々が「美味しい」と食べる場面には、極限状態だからこその命の瑞々しさと救いを感じました。
また、人間が中に入れるほど巨大な「オジロワシの巣」を寝床にするという知恵の描写にも驚かされます。しかし、地上から何百キロもある巨体で悠々と大木を登り、圧倒的な嗅覚で隠れた人間を確実にロックオンしてくるヒグマの身体能力と執念には、あらためて自然の驚異を思い知らされました。
容赦のない残酷さに圧倒されつつも、北海道のダイナミックな自然への畏敬の念が伝わってくる、一級のネイチャー・サバイバル小説。グロテスクだけど、やっぱり最高に面白い傑作です!
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寝技中心の特殊な「七帝柔道」に全てを捧げた北大柔道部員たちの、凄まじい執念と青春を描いた傑作です。圧倒的な熱量に寝食を忘れて引き込まれ、最高におもしろい読書体験。
とにかく全編を貫く「リアル」な描写が圧巻。増量のための過酷な食事、体中を襲う激痛、そして畳に染みつく血と汗の匂いまでが、行間から生々しく漂ってきます。著者の実体験ベースだからこそ描ける剥き出しの泥臭さに、気づけば自分も道場の片隅で彼らの練習を見守っているかのような、凄まじい「没入感」に囚われました。
才能なき凡才たちが、ただ「練習量のみがすべてを決定する」という信念のもと、限界を超えて一歩一歩強くなっていく姿は、理屈抜きに胸が熱くなります。これほどまでに心を激しく揺さぶる青春小説は、滅多に出会えない。
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数少ない私の警察シリーズでぶっ飛んでナンバーイチの警察小説。
リアリティ過ぎて同級生の警察官に質問してましたよ。忙しい中ありがとうな〇田!
途中に挟む警察官内のドロドロの恋愛話もいい、絶対こういうのあるよな!って感じで想像してドキドキしましたよ。ま、人間だもの。下半身は警棒だけじゃないんやでー!
事件ものですので犯人を知りたいと思いながら読むのですが、しかし解決してしまうと湯口、蜘蛛手らのキャラとお別れする寂しさもあり、これが読書の面白さかとあらためて実感。殉職の件は泣いたがな。
犯人が分かっていても証拠が出てこない、途中から刑事コロンボ感があって、その駆け引きもよかった。全てよかった。キャラもいい。
あらためて表紙のイラストをご覧ください。いいイラストではないですか。登場人物勢ぞろいです。あ、あれが湯口で、これが蜘蛛手かって感じで本そのものも素晴らしいじゃないですか。
これはお勧めでっせ! -
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15人vs15人の団体戦、
寝技中心の「七帝柔道」に憧れた増田俊也は北海道大学に入学した。
しかし北大柔道部は、
旧七帝大同士で競う七帝戦で、最下位が続いていた。
増田が1年、2年の七帝戦でも1勝もできず、上級生は引退してしまう。
絶望的な状況のなか、練習量は増していくばかり。
副主将となった増田は主将の滝澤とともに新たなチームを率いていく。
ひたすらに勝利を目指す姿に胸を打たれる、感涙必至の青春小説。
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普段、ミステリしか読めへんのに、ミステリ以外は、この本がNo.1なんじゃないかと思うぐらい好き。
分厚い文庫本、8割は寝技の話。
それでも、おもしろいねん。
ある日、本屋に行ったら続編のⅡが出てることを知る。
もちろん買った。
七帝柔道とは、
北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大の旧帝国大学七校だけに戦前から受け継がれる特異な柔道で、寝技技術だけが発達し、試合が始まるや両者とも寝て延々と寝技を戦う。
立技をかけずに自分からいきなり寝る「引き込み」が許されているから。
場外がなく勝負は一本勝ちのみ、寝技膠着の「待て」もないデスマッチルール。
(本書10ページより)
やっぱり今回もおもしろかった。
今回こそ、北大は勝てるのか。
これは作者の自伝でもあるけど、時代関係なくよくこんな厳しい練習についていってるなと思うぐらい、こっちまで息苦しくなるぐらい練習が厳しい。
それやのに、練習が終わるとOBがいそうなお店を狙って飲みに行き、ひたすら柔道の話をする。
お金はないから、OBからいっぱいご飯を食べさしてもらいお酒も飲む。
ほんで、どうしたらもっと強くなるのかなど永遠と話す。
2年の時はあっけなく負けてしまったけど、3年になり後輩も定着していって、さぁ、北大は勝てるのか。
この3年になった時の七帝戦がとてもリアルで(本当の話やから当然やねんけど)、作り話じゃないから、最後はかっこよくとか、ハッピーエンドにはならへん。
でも、奇跡は起きる。
監督の采配が結構印象に残ってる。柔道に関係なく、誰でも通る道なんかなと。
悔しい気持ちもありつつ、後輩をバックアップする先輩。
この本は最初から最後まで、個人の練習の話が多いように見えて、現役、OB含め、団体でみんな一つになって頑張るってのが描かれてる。
こんなすごいスポーツを経験したことなくても、
北大での歩みが伝わってきて、感動しっぱなしやった。 -
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このシリーズのファンなのでずっと読んでるが、今作もよかった。
柔道記なのに、主人公がまったく柔道をしない。なのにちゃんと面白く読めるのがすごい。
引退してもなお、ずっと呪いのように柔道が心と体を蝕んでいる。引退後の人生もどこか真正面から取り組めなくなってしまう。
主人公がやり残したことを後輩達が成し遂げることで、ようやく自分の人生にも向き合いはじめることができるという話だった。
人間は自分のためにはそこまで頑張れないのだと思う。
誰かのために、仲間のために、みんなの夢のために、はじめて実力以上のことができる。
ひとりとひとりが自分の力以上の努力を自分以外の人のために重ね、想いが紡がれ、歴史を重ねて、文化や精神のようなものとなり、関わる人の生きる理由にまでなってしまう、我々の理解の外にある熱狂。
人間としてこれ以上美しいものはないのではないか。 -
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同じ時期に札幌で学生時代を過ごして柔道をやっていたのでなんとも言えない気分で読んでる 当時の七帝柔道は講道館柔道から異端視されつつも畏怖されていた その後の総合格闘技の隆盛と共に脚光を取り戻して今に至る 当時の社会的な背景や世相を懐かしく読み進めた
内地 マチに行く 雪道をザクザクと歩く グランド居酒屋富士 金富士 東北大の実在の柔道部員も懐かしい この人いたなー 同じ学年の中井先生の若かりおもかげもたまんないなー 自分はこんなに頑張れなかったな 東海第四とか道警は強かったな 舟久保さんの必殺技の元になったスーパーローリングサンダーの登場も感動した
こんな青春像って今の時代で受け入れられるのか心配 だけど続けて欲しい 最高に面白い そして切ない
和泉さんの新たな挑戦も今の和泉先生を思うと、執念と信念に感動する -
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増田俊也『モンキーハンティング』宝島社文庫。
2022年刊行の『猿と人間』を改題、加筆修正し、文庫化。『シャトゥーン ヒグマの森』と同様、動物パニック小説。
ヒグマに比べたら猿など大したことないと高を括っていたら、『シャトゥーン ヒグマの森』に匹敵する恐怖を味わった。何しろヒグマより頭の良いニホンザルが850頭の集団で襲って来るのだ。しかも、ニホンザルの集団を率いるボスは体重90キロの黒猿なのだ。
たかが猿などと思わずに心して読んだ方が良い。恐らく今夜の夢には、ニホンザルの軍団が現れるに違いない。
動物パニック小説と言うとピーター・ベンチュリーの『ジョーズ』を思い出す。スティーヴン・スピルバーグのあの有名な映画の原作である。
原作の方では人喰いザメと闘う主人公がもはやこれまでと思った所でサメが力尽きるというラストだった。映画の方は主人公が『地獄で笑え!』というセリフと共にサメがくわえた圧縮空気のボンベを銃で吹き飛ばし、サメは木っ端微塵というスッキリする派手なラストだった。
ラストの出来で言ったら、この『モンキーハンティング』よりも『シャトゥーン ヒグマの森』の方に軍配が上がるだろう。
両親の離婚により母親に引き取られた高校1年生の加藤英輔は、離れて暮らしているジビエレストランを経営する父親の誠一郎と父子の時間を過ごすために狩猟に同行し、人里離れた集落にやって来た。
同じ頃、その集落の近くの森へは東京農大の教授と学生、院生の5人がフィールドワークに訪れていた。
英輔は父親に連れられ、集落の最後の住人である霜田良枝という老女の家に挨拶に行き、様子を聞くと、最近は鹿や猪よりも猿たちによる農作物の被害が大きいと話す。猿の集団は850頭の巨大なもので、この地域に猿が来たのは60年ぶりだと言う。
英輔が父親と自分たちのテントに戻ると何やら不穏な影の気配を感じる。思い過ごしかと思っていた気配は現実のものとなり、英輔と父親は次々と現れるニホンザルに襲われる。
定価850円
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増田俊也『七帝柔道記 II 立てる我が部ぞ力あり』角川文庫。
増田俊也の自伝的青春小説『七帝柔道記』の続編。単行本では『七帝柔道記 III 湖に星の散るなり』が刊行されるようだ。
旧七帝国大学による15人対15人の団体戦で、寝技中心の七帝柔道という独特の格闘競技に没頭する若者たちの姿が描かれる。
立ち技中心の講道館柔道に対して戦前の高専柔道の流れを汲む七帝柔道は寝技中心で、スポーツ化した講道館柔道に逆らうかのように武術、武道としての道を歩み、現代にも生き残っているのだ。
一気読みだった。今の世の中では根性論など汲みされないのかも知れない。勉強が全てではない。若い時にこそ限界まで肉体を動かし、何かに挑戦する機会があった方が人は伸びると思う。
増田俊也は2浪ながら、年齢的には自分の2つ下なので、本作に描かれたあの時代の大学生のデカダンスぶりは理解出来る。留年など当たり前で、各学年に2年間を要し、それを裏表と表現する先輩も沢山居た。中には3浪して留年を繰り返し、30歳位で大学院に進み、結婚して奥さんに養われる先輩も居た。今の時代では考えられないかも知れない。
七帝柔道に憧れて2浪の末に北海道大学に入学した増田俊也だったが、かつて無敵を誇った名門の北大柔道部は、旧七帝大同士で競う大会である七帝戦で、4年連続最下位という屈辱に喘いでいた。さらには増田の1年、2年の七帝戦でも1勝も出来ず、主力の上級生たちは皆引退してしまう。かつてない絶望的なチーム状況の中、果たして北大柔道部の復活はあるのか。
副主将となった満身創痍の増田は主将の竜澤とともに、部内外の仲間たちに支えられながらチームを率いていくが、七帝柔道で5年連続で最下位になってしまう。
本体価格1,200円
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格闘技は漫画で読むくらいで強い興味があるわけでは無いが、お勧め本として何回か見たので、読んでみる。
漫画「修羅の門」を思い出させる、柔道の世界。この基礎知識があれば漫画ももっと楽しくなっただろうなと興味を引く。
柔道家として活躍した木村政彦の
・師牛島辰熊
・過酷な修行時代
・大会連覇
・ブラジル
・力道山との戦い
・熊本師範
歴史が語られる。
100流以上あった古流柔術が、大きく高専柔道、武徳会、講道館の3つになり、戦中戦後で他の2つが消滅し、講道館が独占していくと言う柔道界の流れも興味深い。
奢れるものも久しからずと言うモノか。戦中戦後の時代にも翻弄されながらも生きる姿が興味深い。日本男子の基礎教養として読んでおくべき一冊だと思った。
■その他、学び
グラップラー:組技系格闘家
ストライカー:打撃系格闘家
空手バカ一代読んでみたい -
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満足満足!男臭くて骨太でハードボイルドな警察モノ、もう大好物!ベテランで辣腕で豪快なのに繊細、小汚くてクセの強い刑事と血気にはやる若手とのコンビ、この二人が反目しつつも絆と信頼を深めながら犯人に辿り着く過程がもう最高!懐も洞察力も深くて人情に厚いそのベテラン刑事がとにかくかっこいい。警察官だって一介の会社員、サラリーマンなのにこの仕事ぶり!寝る間もなく命を削って毎日毎日汗と泥に塗れて地道な捜査を続けて一つ一つ小さな真実を積み重ねて逮捕に持っていく執念が凄まじい。刑事同士のぶつかり合いや探り合いや駆け引きもあり到底一筋縄ではいかない世界なのに根っこのところでは信頼し合い、自己犠牲までして仲間や組織を守り抜く。激務の合間に酒やら食事を摂るその量もハンパじゃなくてストレス、疲労、酒量、脂モノで、これ絶対長生きできない職業だなぁと驚きの世界。性風俗産業を舞台にした犯罪捜査の中で明らかにされる昔から連綿と続くその内幕にも驚愕。刑事もので今までで一番面白かったのは「罪の轍」だったけどこれは私の中でそれに匹敵するほどの読み応えだった。ただ男を描くのは素晴らしく上手いけど、主人公の若手刑事が惚れる女刑事の魅力がサッパリ分からず…こんなつっけんどんで愛想のない女のどこが良かったのか…
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76歳の女性が刺殺された真相を追う警察小説。被害者の女性の、残忍な手口による被害状況もさることながら、東大卒で元アナウンサーという華麗な経歴や、そうでありながら今は貧困生活で現役の風俗女で客をとっていたことも気になる。
この事件を敏腕刑事と破天荒刑事がバディとなって捜査するのだが、警察の組織の体制や職務を全うするマインドが熱い。また、ここに出てくる女性が性産業に関わる割合、中でも高齢女性が関わっていることには衝撃を覚えたし、どこまでが真実なのだろうと気になった。
点を一つ一つ線となるように繋げる捜査や、そこに関わる警察官の心根、読みやすいが内容が重厚で満足感いっぱいだ。 -
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年末にとんでもないクリスマスプレゼントをもらったかのような大傑作に出会えて、とてもうれしい。今までにないカルシウムたっぷりの超弩級骨太警察小説に540頁もあっという間。ラストの幕引きは、大傑作にしては尻すぼみで軽く失望を覚えたが、そこに到達するまでの地道な捜査過程、浮き彫りになる人間模様、一見破天荒にみえる真の警察官の矜持、どれをとっても一級品で文句なし、そして何よりどこで一旦小休止すればわからないほど夢中になる面白さ。警察小説もバラエティ豊かな傑作が数多く上梓されているが、それらとも一線を画すとんでもない大傑作。警察小説ファンは絶対に読むべき一冊。
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愛知県警察・湯口刑事が、岡崎署の変人刑事・蜘蛛手と組み、岡崎市の池で高齢女性の遺体が引き上げられた捜査をする。
被害者は東大卒業、元女子アナウンサーという顔とは別に早くから性風俗嬢として働く顔を持っていた。そして、76歳で殺されるまで街娼をしていた。
国道沿いを走る大型ダンプカーの横では、リヤカーを曳く老人…乾いた土埃りが舞う、そんな風景を目にする土地で鮎子は、500円で老人相手に自転車を走らせていた。
いったい誰が犯人なのか…
灼熱の中、我が道を進むがの如く気ままに捜査する蜘蛛手に反発を覚えながらもいつしか湯口も協力するようになる。
バリバリに癖強めの蜘蛛手だが、一目置くほどの凄さはあった。
中盤過ぎても何も見えてこないが、警察内の熱量が半端なく伝わってきて、捲るスピードが早くなるほど。(P 539の長編)
警察官たる魂の堅固がわかる警察小説を飽きることなく堪能できた。