増田俊也のレビュー一覧
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「七帝柔道」とは、北海道大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、大阪大学、京都大学、九州大学の七つの旧帝国大学にはるか昔から受け継がれてきた寝技中心の柔道である。
主人公の増田俊也は、2浪の末北海道大学柔道部に入部する。
そこでは「練習量がすべてを決定する」と言うごとく、辛く過酷な、時には残酷な練習が行われていた。
北海道大学は、近年、七帝の中で最下位をさまよっていた。
かつての栄光を取り戻すため、終わりのない過酷な練習は続いていく。
努力の限界を超えても努力を重ねていく部員達。
それでも努力は報われるとは限らない。
しかし、七帝柔道の過酷な練習の中にこそ生きるためのすべてが詰まっている。
先輩 -
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著者の長編ノンフィクション「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」(新潮社)を読んで、魂が打ち震えるほどの衝撃を受けました。
「魂が打ち震える」というのは、決して誇張ではありません。
力道山とのあの歴史的な一戦が、木村を終生苦しめることになります。
その木村の悔しさに、読者は共鳴せずにはいられません。
それだけ著者の取材力と筆力が優れているということなのでしょう。
ぼくが過去10年に読んだ400冊ほどのノンフィクションの中では、群を抜いて素晴らしかったです。
本書は、その衝撃作のスピンオフ。
これまた分厚い本で、単行本719ページですから、ほぼお弁当箱です。
読みごたえも十分。
第1章「史上 -
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ネタバレ渓流釣りや狩猟をそのうちしてみたいと思っていたのだが熊が怖すぎて無理になる。本州にいるのはツキノワグマでヒグマではないのだが、それでも熊というだけで超怖い。ヒグマのついていろいろ詳しくなった。
とても面白くて最後までぐいぐい読んだのだが、最後の方はちょっと大味だった。娘が何度も口にくわえられて連れて行かれそうになるのにあんまり怪我をしていなかった。子供が悲惨な目に会うのは読んでいてつらいのだが、それまで無慈悲な鬼神ぶりを発揮していたのに、トーンが変わっていた。庁舎にたどり着いた時になんで娘を一緒に建物に入れないのだ?と疑問がわいた。 -
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「シャトゥ―ン ヒグマの森」「木村正彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」「七帝柔道記」の増田俊成氏と元総合格闘家、ブラジリアン柔術家、中井祐樹氏(日本よりもむしろ海外の方がネームバリューがあるそう)との対談形式で構成されています。「本当の強さとは何か」、2016.7発行、武道、格闘に関するどちらかというと地味な対談ですが、それだけに味わい深いものがあります。護身術の話は興味深かったです。空手でも柔道でも3~4年やれば、筋肉量、パワーもついて役立つかもと。体重差、サイズに関する備えはとても重要と。
最近の「キレル」状態は、心の弱さの裏返し。自分に自信がないからイライラしてしまう。武道は、鞘を抜かな -
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日本が生んだ最強の柔道家「鬼の木村」の人生を中心に、日本の柔道界、空手、プロレスといった格闘技界の歴史と裏事情を書いた、ある意味で暴露本。
ヒクソングレーシーの父で、世界最強の男エリオ・グレーシーに生涯一度の黒星をつけた木村雅彦というとてつもない怪物がいたことを知り、日本人として溜飲が下がった。しかもその映像がYoutubeとかで観れるんだけど、かなり圧倒的だなぁ。大外狩りで既に殺しそうな勢いなんですが...
元来、日本の中で洗練されてきた寝技や打撃(当身)を重視した総合格闘技としての実践的柔道が、講道館が生き残るための政治として「立ち技重視のきれいな一本勝ちこそ日本柔道」という一スポーツに方 -
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熊は怖い。すげえ怖い。
まずは三毛別羆事件のwikiを読むところから始めればいい。そのあと吉村昭の熊嵐を読めば、もうお腹いっぱいで森には一歩も足を踏み出せなくなる。十分だ。
…なのに読んでしまった。怖いとわかっていて読んでしまった。もう貞子も花子さんも目じゃない。幽霊よ、去れ。この世で本当に怖いのは野生動物だ。
舞台は日本最北の樹海、北大天塩研究林。何を隠そう、数年前に私が住んでいたあたりの地域だ。
そこに勤める鳥類学者の元に、年末年始を過ごそうと親族や学者仲間達が集まって来ていたのだが、そこにヒグマに襲われた密猟者が逃げ込んで来る。
「電話もねぇ、武器もねぇ、車も食料も救助もねぇ。熊は一 -