久田樹生のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
村シリーズ第3弾
牛の首と坪野鉱泉を掛け合わせて、古い因習をたっぷり練りこんだお話。視点の切り替わりが多い。牛といえば件と思っていたけど、それはなかった。
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Posted by ブクログ
怖いだけじゃないはなしもあったのも良かった。
世の中に実話でこんなに不思議なはなしがたくさんあってそれでもひとは物語を作るし求めているのもふしぎなことだと思う。
気に入ったはなしたち。
『しらせの面』『刀剣の意思』『納得』『新しいお友だち』『チョウハンジロウ』『後ろの席』『予言』『ウナギの人』『油断大敵』『缶の外側』『警告』『濃霧』『山中にて』『お祈りの効果』『絶対何か入ってる』『水の行方』『朝の清掃』『プライド』『プロの条件』『お客さんの気持ちが分かった』『タロット』
『ウナギの人』がめちゃくちゃ気になりました。三つの首があるぐにゃぐにゃと蠢く黒いウナギミタイナモノってなんなんやろ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ怪異はいつでも貴方のそばにいる。貴方がそれがそうだと認識していないだけで、今も貴方の隣に寄り添っている。そして、一度それが怖いものだと分かってしまうと、いつまでも、ずっと恐ろしい側面を見せ続けるのだ。
久しぶりの怪談本。小説もいいが怪談本は、気楽に読めていい。作者が収集した嘘とも誠ともつかない怖く、不気味な話が32話収録されている。それぞれ、怖さの度合いに差があり、読んでいて胸焼けのするような話もあったが、全編を通して面白かった。結果として、自分たちの家族がめちゃめちゃになってしまったのだから、目も当てられないというのはこういうことを言うのだろう。「菓子舗」は死してなお繰り広げられる -
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Posted by ブクログ
ちょっとNot for meかなと思いつつもジャケがカッコよかったので手に取ってみた、呪術にフォーカスした実話怪談コンピ。
呪術というと呪う方と呪われる方、つまり因果と応報があって、その間にある呪いという“わからなさ”よりも、人の怨みや悪意が怖いのかもしれない、そんな話でもつくね乱蔵さんの各編は体験も語りも厭さも流石だな、などと思いながら読み進めていたけれど、後半に収録されている久田樹生さんの長尺の一編「巧妙」が「本当に呪われているのか。呪われているのなら目的は何か。全てが分からない」まま長期間に渡って進行していく話で凄かった。更には最後に紐解かれそうになりつつ隠されたまま終わる因果にも人の禍 -
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Posted by ブクログ
お腹の竜は…大丈夫かな?
家族にまつわるような怪談が多く、胸くそな感じがとても良かったですw
血がつながっていようが、いまいが。何かを基準にする差別があって、それが贄なのよね。
それはあくまでも自己的な優劣なんだと思うんだけども。
贄=いらないもの
怪談然り、転生モノライトノベル然り、なんとなーく設定としてその公式が当てはまる気がするんだよね。
血のつながっていない〜
身寄りのない〜
生まれつきアザのある〜
とか、負の要素を持った贄が多いよね。
でもさ、そんな人の命を使ってまで何かを成し遂げたいとか、何か護ってもらいたいとかには、
村一番の美人
長子
家系一番目の男の子
とか、最も大切な