久田樹生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本当に私事なのだけど、私自身も一人旅を良くする。
遠く離れた土地に単身赴任(厳密に言うと違うのだけど)だから、仕事のついでに東北から東海まで思い立って予定を入れることがある。
しかし、せっかくの旅であるので温泉巡りなどをすると良いなどと友人からは助言をもらうのであるが、旅館には1人では怖くて泊まれない。
なぜなら、それは小学4年生の頃まで遡る。
もう30年以上前に今は亡き祖母と北海道旅行に行ったとき、新潟から北海道までフェリーの旅だった。
その時にたまたま買ってもらった怪談の漫画の中に、大浴場に出る女の幽霊の話が載っていた。
内容はうろ覚えなのに、首をカミソリで切って血だらけの女が湯けむりの中に居る…そんなシーンだった。
今でも一人で大浴場に行くと、思い出す。
それが怖くて怖くて、どうしようもない。
そんなことを思い出す一冊だった。 -
ネタバレ 購入済み
村シリーズ第3弾
牛の首と坪野鉱泉を掛け合わせて、古い因習をたっぷり練りこんだお話。視点の切り替わりが多い。牛といえば件と思っていたけど、それはなかった。
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Posted by ブクログ
怖いだけじゃないはなしもあったのも良かった。
世の中に実話でこんなに不思議なはなしがたくさんあってそれでもひとは物語を作るし求めているのもふしぎなことだと思う。
気に入ったはなしたち。
『しらせの面』『刀剣の意思』『納得』『新しいお友だち』『チョウハンジロウ』『後ろの席』『予言』『ウナギの人』『油断大敵』『缶の外側』『警告』『濃霧』『山中にて』『お祈りの効果』『絶対何か入ってる』『水の行方』『朝の清掃』『プライド』『プロの条件』『お客さんの気持ちが分かった』『タロット』
『ウナギの人』がめちゃくちゃ気になりました。三つの首があるぐにゃぐにゃと蠢く黒いウナギミタイナモノってなんなんやろ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ怪異はいつでも貴方のそばにいる。貴方がそれがそうだと認識していないだけで、今も貴方の隣に寄り添っている。そして、一度それが怖いものだと分かってしまうと、いつまでも、ずっと恐ろしい側面を見せ続けるのだ。
久しぶりの怪談本。小説もいいが怪談本は、気楽に読めていい。作者が収集した嘘とも誠ともつかない怖く、不気味な話が32話収録されている。それぞれ、怖さの度合いに差があり、読んでいて胸焼けのするような話もあったが、全編を通して面白かった。結果として、自分たちの家族がめちゃめちゃになってしまったのだから、目も当てられないというのはこういうことを言うのだろう。「菓子舗」は死してなお繰り広げられる人間同士の確執によって、もたらされた後味の悪い結末に、思わずしかめっ面になってしまった。人の念というのはどうにもしつこく、恐ろしいものだ。「かすてぃら」はただひたすらに気味が悪く、気持ちが悪い。 何も真相は分からずじまいなのだが、何もわからなかったからこそ、より一層不気味さを醸し出していた。そして、読んでいて非常に背後が気になったのが本書の最後を飾る「慈悲」 家族を立て続けに亡くした語り手が続発する怪奇現象に襲われる。その起こり続ける怪奇現象も怖いの一言だが、普通ならば何も持たず逃げ出すほど怪奇現象が起きているのに、恐怖を感じず淡々と受け入れている異様さに鳥肌が立つ。読んでいるだけで背後が気になったり、尻の座りが悪くなるほど怖かったのに……。最終的に、語り手は家を離れることができるのだが、その後も良好とは言えず最後まで黒い何かがまとわりつく様な話だった。 -
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ネタバレハーニーヌは怖かった。今もどこかで気を抜かれている人たちがいるのかと思うと、そして、抜かれた人たちのその後はどうなってしまうのかと考えると、その大元となっているのはなんなのか、もっと規模が大きくなったらどうなってしまうのか、うすら寒くなってくる。
呑気な私は、そんな力が存在するならみんなが幸せになる方に使えば良いのにと考えてしまうのだが、根本的にプラスの力ではないものを使おうという人たちがそんなこと思うわけないかと、しょんぼりしてしまう…。
自ら身を滅ぼすように、ハーニーヌの話をした情報提供者も、この先どんなことが待ち受けているのかと思うと暗澹とした気持ちになる。
破滅の道と分かりながら進んでしまったのは、それもハーニーヌの力なのだろうか。 -
Posted by ブクログ
ちょっとNot for meかなと思いつつもジャケがカッコよかったので手に取ってみた、呪術にフォーカスした実話怪談コンピ。
呪術というと呪う方と呪われる方、つまり因果と応報があって、その間にある呪いという“わからなさ”よりも、人の怨みや悪意が怖いのかもしれない、そんな話でもつくね乱蔵さんの各編は体験も語りも厭さも流石だな、などと思いながら読み進めていたけれど、後半に収録されている久田樹生さんの長尺の一編「巧妙」が「本当に呪われているのか。呪われているのなら目的は何か。全てが分からない」まま長期間に渡って進行していく話で凄かった。更には最後に紐解かれそうになりつつ隠されたまま終わる因果にも人の禍々しさが想像出来て、そっちsideの怖さもしっかり味わったのでした。
卯ちりさんの「ホテルの壁に」はそんななかでも唯一の完全に全てわからない話で、このなかで読むと異質というかぶち込んできた感もあってそんな感じも最高でした。
呪術の話をまとめて読むと、この前のあのトラブルや最近辛くなってきた腰痛もまさか……みたいな勘繰りもしてしまうけれど、最後が「呪いに打ち勝つ術」という実用的な一編で〆ていて、そんなわたしのような読者にも親切な編集だなと多少安心しながら思ったのでした。