水谷緑のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んだ。当方、親からの被虐待経験者で解離性障害で現在子持ち。
わたしはこの主人公"ゆい"と違って親は統合失調症ではなくケアラーではなかったが、暴力、暴言、妄想による難癖、ネグレクトによる虐待のくだりはとても似ていて、「優しい別の家庭で暮らす妄想」とか解離の様子や感情がなくなる変な感覚など、小学生時代のことが猛烈によみがえってきて2回ほど読むのをやめようとした。
けれど、いままで誰もわかってくれなかったわたしの気持ちをこの本(をつくった方々)はわかってくれてるような感じもして、タイトルに「再生」が入っていることを支えに読み進めた。
わたしにとって興味深かったのは"ゆ -
購入済み
お守りのような作品
職場に精神疾患持ちの方がいるので、その方との関わりのヒントになればと思って読み始めました。
作中で随所に出てくる「同じ疾患でも人それぞれ症状は違う、それは疾患持ちじゃない人も同じ、色んな人がいる」という表現が印象的で、人間関係における大切なものを教えていただきました。
きっかけとなった疾患持ちの同僚とは部署替えで離れてしまいましたが、この作品に触れて、当初のきっかけだった同僚だけでなく全ての人に対して先入観や思い込みの壁を持たずに接することができるようになりたいと思うようになりました。
また、今回の最終巻では自分のケアのこともテーマになっていたのもすごく刺さりました。
労働条件的にはと -
購入済み
難しい問題
理解されにくい難しい精神の病を分かりやすく描かれてる。盛りだくさんなのにごちゃごちゃでない作者の力量すごい。
「自分が批判的に捉えられてるんじゃないか」と誰しもが持つ不安が、僅かに方向性を間違うと病や犯罪者になるだけで、現代人は薄氷の上に生きていることが読者に伝わるように描かれていて良い。