鉄雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『沈没する青函連絡船。炎上する飛行船。墜落する飛行機。もしそこに自分が乗っていたら。目の前でその様を見たら。大切な人が乗っていたとしたら。船内に入ってくる海水、次々に暗い海中に沈んでいく乗客、飛行船から零れ落ちて地面にたたきつけられる乗組員、座席ごと粉々になる人々。実際にあったことスよ。明日起こってもおかしくないことスよ。
事故に遭った人たちは何ら特別な人じゃない、俺らと同じごく普通の一般人で、俺らと彼らを分けるものなんて何もない……そこに、何か好奇心というか、心が引きつけられませんか。』
小さい頃、世界中の切手を集めていたので、なんとなくわかる世界観。クラッシュカバーなんてジャンルもある -
Posted by ブクログ
桜と死体は、よく一つのイメージの中で語られることが多い。
それだけ、桜は、妖しい雰囲気をまとっているということなのだろうが。
ホームズ役の櫻子さんと、ワトソン役の「少年」こと、正太郎のコンビシリーズ。
櫻子さんは、モデル張りのルックスと、口からポンポン飛び出す男言葉のミスマッチがかなり魅力的な女性なのだが、歯に衣着せぬ物言いと、
空気をまったく読まない言動で、正太郎クンをいつも振り回す。
生物の骨を組み立てる標本士という、なかなかユニークな設定だ。
一方の正太郎クンは、草食系の代表のような男子。甘くて、チキンで、女子力のほうが高そうである。
櫻子さんが動くところ、そこでなぜか、人 -
購入済み
一気読み
いつも一気読みしてしまいます。
電子書籍でも とても読みやすいです
ジワジワと変化する
正太郎の思考
櫻子さんとの衝突
あの人は本当に花房と関係ないのか!?
次巻へ繋げる終わり方は
いつも楽しませてくれます
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ11作目で書き下ろし。
短編と長編が1作ずつ。
短編の「蝶の足跡」では、櫻子とばあやが「旅行に出る」といなくなったまま連絡が取れないため、正太郎は薔子さんと磯崎先生の車で探しに行き、層雲峡の廃ホテルで無理心中の母娘の遺体を発見する。
長編の「灰色の追行」はひき逃げ犯の裁判員裁判の話で、被害者と遺族が苦しんでいるのに加害者が法に守られ犯罪を繰り返すのを見て、元裁判員が軽い量刑にしたことに苛まれ、私刑を加える。そこにファントムの影がちらつく。
去年の幾寅の水害の話が出てくるので、同時代で進行してることがわかる。
正太郎は進路を変えて法医学を目指すらしい。