サラ・ウォーターズのレビュー一覧

  • 半身

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    ネタバレ

    シライナ・アン・ドーズが霊となって自宅に”脱獄”してくることをマーガレット・プライアと同じく本用に信じていた…
    霊媒師であるシライナ・アン・ドーズはペテン師であった訳だが、最後まで信じられなかった…

    シライナ・アン・ドーズの逃避行のために、マーガレット・プライアはある意味”半身”であったのかもしれない。

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    2021年05月06日
  • 荊の城 上

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    登場人物がみんな豪胆で臆病、大胆不敵で小心翼翼なイギリス文学。小説が上手い!翻訳が上手い!すごい、なんなんだこの話。どうやって思いついたの?若い女ってこういう突拍子も無いこと出来ちゃうかもねとゾッとしたり、あんたそんな面を今まで隠し持っていたの?と感心したり、話が始まったらもうその後は愁眉を開く間なんてありません。とんでもないぐるんぐるんの怒涛の展開。なのに急ぐでも駆け足でもなく、終始丁寧で美しい日本語の中にそっと忍び込ませてるヒントがまた美しい。何故か読んでて「騙された!」とは思わず「くー!そうだったのかよー!そうだいけいけー!やったれー!」と爽快な気分になれる緩急が不思議。登場人物達が皆蠱

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    2021年04月22日
  • 黄昏の彼女たち 上

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    ネタバレ

    終盤で必死になるフランシスに不安になる。
    リリアンが言ったように、スティーヴィーがこぼしたように、フランシスはすでに一度、愛する人との人生を選ばなかった。
    うーん、下巻はどうなるんだろう。
    幸せになる未来が見えない。。

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    2021年03月25日
  • 荊の城 下

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    ネタバレ

    初のサラウォーターズ。どんな作風なのかとか全く知らずに読んだ。想像してた以上におもしろかった。

    一言で例えるなら、両手を固く握られて右へ左へとめちゃくちゃなワルツを踊らされているような感じ。

    まず何よりストーリー展開がレベチだった。
    単に、泥棒娘がお金持ちのお嬢様を騙すためにお城へ潜り込む話だと思っていた。お嬢様と友情が芽生えるのかなと思いきや芽生えたのは愛だった。(ここまで直接的な女の子同士の恋愛は読んだことなかった)
    まずそれだけで衝撃だったのに、気狂い病院へスゥがいれられたときはホントにびっくりした。モードのしたたかさには戦慄した。ここで立場が逆転してしまうのがおもしろい。
    その後も

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    2021年03月06日
  • 半身

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    ネタバレ

    そ、そういうオチね(^_^;)
    かなーり楽しく読んでたのが、ラストのネタバラシで一気に冷めてしもうた…。こういう雰囲気小説は最後まで雰囲気で押し通して欲しい派なんだよな〜

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    2019年05月07日
  • 夜愁 下

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    1944年。ヘレンは福祉援助局で働いている。爆撃で家を破壊された人々が再建にあたって政府から補助をもらえるように申請する窓口で。ヴィヴィアンは食糧庁でタイピストとして働いている。ケイは救急隊で救急車を運転して、爆撃で怪我をしたした人や遺体を運んでいる。現在から遡るように人の過去を描く。それは戦火の日々の生活を思い起こすことだ。

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    2018年10月19日
  • 半身

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    読むのに時間がかかってしまったけれど、読み終わって何とも言えない声が出た…。
    時間ができたらまたゆっくり読み直したい。2回目はまた楽しめそう。

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    2018年08月13日
  • 荊の城 下

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    どういう展開になるのかさっぱりわからず先が気になって途中からは読むのがなかなか止められなかった。
    これからのふたりが、穏やかに幸せに、大切に過ごしてくれますように。

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    2018年07月25日
  • 荊の城 下

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    確かに面白かった!
    ディンティ可愛い。
    当時のきちがい病院て確かにこんな感じだろうね…と思うと怖い…
    モードのたくましさ。
    スウのバカちゃんさ。
    後でちゃんとディンティに金貨倍返ししてね!

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    2017年07月04日
  • 半身

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    結末があまりに残酷で、つらい…。でも静かに少しずつ展開していくストーリーが終盤で一気にそれまでの伏線が回収され、夢中で読みました。
    マーガレットの熱情、少しずつシライナに惹かれていく心理描写がとてもよかった。

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    2017年06月28日
  • 黄昏の彼女たち 下

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    ネタバレ

    上巻事件が起きず、ラブストーリーだったのに比べて、下巻に入ったら怒濤の展開で殺人事件が発生してあれよあれよと展開していく。
    どうなるんだろうと主にフランシスの立場でハラハラさせられ、最後、なんとも言えない終わり方。キライじゃないけど。途中の苦しさが読み進める速度を遅れさせた。

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    2017年05月06日
  • 荊の城 上

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    「お嬢さん」の原作ときき、映画の方が見られなかったので原作を手に取りました。スウかブライア城に行ってからの展開に惹きつけられました。一部から二部への転換が見事で、えぇ!って感じです。下巻が楽しみ。映画は日本占領下の韓国が舞台で、モード役は日本人設定のようですが、このおどろおどろしさはイギリス19世紀でないと出せないのでは。暗くてジメジメした雰囲気が立ち上り、ゴシックホラーの要素も感じられて満足です。

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    2017年03月29日
  • 荊の城 下

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    ネタバレ

    『半身』がおもしろかったんだよなぁと手に取り。
    ヴィクトリア朝がドンピシャで好みなんですよね。
    良い意味で混沌とした不潔感が文章の中に再現されてて、やっぱりこちらもおもしろかった!
    信じてたのに覆される感もたまらんです。
    そう言う意味では『半身』よりもディープかも。

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    2017年01月04日
  • 黄昏の彼女たち 下

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    ネタバレ

    フランシスに感情移入しすぎて、動悸が止まらず。ページを追うのももどかしい。読み終わってからフランシスとリリーは、今後どうなっていくのかなぁ…と想像を巡らせた。第二次大戦も生き抜いて、年老いてから二人で暮らしたりとか?
    第一次世界大戦と第二次世界大戦の間は、つかの間の平和な時代だと思っていたけど、帰還兵だけでなく国に残った人たちにも影響を与えていたとは。
    解説で「天国でまた会おう」を挙げていて、〈大戦間小説〉というジャンルを知った。こんなはずじゃなかったという気持ちが描かれているのかな。気になる。

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    2016年10月17日
  • 黄昏の彼女たち 上

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    ネタバレ

    いつ二人の関係が周りにばれるのかとヒヤヒヤして、読むのが辛い。
    ウォーターズの作品やから、このままで終わるとは思えへんけど、今のところ恋愛小説にしか思えない。
    早く下巻も読んで、ほっとしたい。

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    2016年10月06日
  • 黄昏の彼女たち 上

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     大戦後のロンドン郊外、兄弟と父を亡くし母と二人暮らしになった屋敷の娘フランシスは、生計のために家に下宿人をおくことにした。それに応じてきたのは、若い夫婦で、フランシスは妻と交流を深めていく。

     …サラ・ウォーターズなので…(お察しww)
     と思ってたら、やっぱりサラ・ウォーターズだった。

     まぁ、そこのところはおいておいて、大戦終了後のあらゆる価値観が根底から覆る中の混乱が、足元から登ってくる冷気のようで怖い。その中で必死に抗おうとしているフランシスの姿は潔く見える。
     が、それも虚構といえなくもない。

    0
    2016年07月07日
  • 黄昏の彼女たち 下

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     大戦後のロンドン郊外、兄弟と父を亡くし母と二人暮らしになった屋敷の娘フランシスは、生計のために家に下宿人をおくことにした。それに応じてきたのは、若い夫婦で、フランシスは妻と交流を深めていく。

     …サラ・ウォーターズなので…(お察しww)
     と思ってたら、やっぱりサラ・ウォーターズだった。

     まぁ、そこのところはおいておいて、大戦終了後のあらゆる価値観が根底から覆る中の混乱が、足元から登ってくる冷気のようで怖い。その中で必死に抗おうとしているフランシスの姿は潔く見える。
     が、それも虚構といえなくもない。

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    2016年07月07日
  • 荊の城 下

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    下巻は2部の続き(モード視点)から始まり、事件の真相を読者とモードは知ることになる。そして3部はスウ視点に戻り、ロンドンに帰るために奮闘する冒険譚のようになった。何も知らないスウがいつ真相を知ることになるのかハラハラしたし、育ての母親のこと、モードのことを想うスウの心情が哀れだった。最後は収まるところにきちんと収まったのかな……結局、2人の少女の純愛の話だったんだなあ……。

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    2016年05月11日
  • 荊の城 上

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    顔見知りの詐欺師「紳士」から、貴族令嬢であるモードを騙して結婚する計画の協力を求められたスウは、報酬に惹かれて引き受ける。19世紀半ばのイギリスの生活の描写が丁寧で、陰鬱な貴族の館の情景が目に浮かぶよう。スウと紳士が城館に入ってからは物語が動き出し、目が離せなくなりました。スウとモードの2人の間に友情とは言えない感情が芽生えてからの文章が、なまめかしく、色っぽい。そして、驚きの展開で……下巻に続く。

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    2016年05月09日
  • 半身

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    真相の残酷さにもんどりうつ。
    過酷な状況でも、霊媒師の女の決して手折れない美しさが印象的。
    そしてその強さがどこからきたのかを知ると、「ヒィ!」と息を呑んでしまう……

    確かに長いけれど、途中から止められなくなった。
    ラストのあの人物のセリフ、恐ろしいけど、シビレル。

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    2016年04月05日