小隅黎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
時間泥棒というタイトルが気になり手を取りました。
とても読みやすい小説でした。
文章も長くなく、複雑すぎるわけでもなく、SFを読み慣れていない私でも読破できました。
主人公は警察官で、時間の進み方がおかしくなってしまった原因を探れ(時間泥棒を探せ)と言われ調査するお話。
様々な分野の専門家に話を聞いていきながら、真実に近づいていく過程が面白く、警察が主人公ということもあり、ミステリ的な楽しみ方もあるのかなと思いました。
事件の真相は、私としては面白いと思いましたし、事態を収束させるための方法もとても面白くある種コロナ禍を思い出すような感じがしました。
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Posted by ブクログ
SFマガジン700収録の一遍がいいな、と思ったので。
まずは短編集から。
数々の賞を取られた作家さんなのに、ちゃんと読むのは初。
SFマガジン700収録の『ホール・マン』はこちらにも収録。
結果、この一冊の中で一番好きなのは『ホール・マン』だった。
静かで、クールで、ちゃんとSF。
ファンタジーじゃなく。
というのが素敵。
全体として3種類くらいにタイプ分けできるかなーと思う。
まずは、ああ、これがSFってものだな、というタイプ。
異星人とか宇宙とか。
軽く読めるしこれを(私が好きな)ハードSFと呼んでいいものかは悩むけど、ちゃんとしている。
ちゃんとしているというのは、ファンタジーじゃなくてSFということ
(私の中のファンタジーの定義は、知識ではなく想像力で書かれた架空の世界の作品)。
かつ単純に、物語として、小説として、上手。
アクション多めの短編もあるけれど、ただの活劇ではなく、仕組みがあったりちょっと小気味が良かったり。
切れ味が良い部分がしっかりある。
知性を感じるって言うかね。
私の理想よりはちょっと元気がいいけど、良いと思います。
次のタイプは活劇タイプではないSF。
私が一番好みのタイプ。
『ホール・マン』、そして『無情の月』。
『無常の月』は短編集のタイトルにもなっている作品で、
宇宙とか異星人は出てこないタイプのSF。
発想が素晴らしい。
物語のトリガーである“そのもの”の直接の描写は出てこないのに迫真に迫っている点、
最初よくわからなかった主人公の行動がだんだんと判明し集約していく描き方、
よくできているなあ、と思う。
発想と描き方の両方が良い。
ヒューゴー賞を取ったらしいけど、わかる。
ちょっとダメだったのは、『馬を生け捕れ!』。
コメディなのかな。
コメディなんだろうな。
後書きを読むと、次に私的に「うーん」だった『終末も遠くない』もラリイ・ニーヴンらしいようなので、こういうのも書く人なんでしょうね。
(と調べたらファンタジーもお得意らしい)
まあ好みの問題なんだけど…。
これが最後のタイプ。
ハードSFタイプの物は是非積極的に読んでいきたい。
そしてこのくらいが理論と物語のバランスが取れていていい。
やっぱりグレッグ・イーガンはそのバランスがいまいちだな、と改めて。 -
Posted by ブクログ
ホーガンの割りと短めの中篇。ホーガンの小説は2冊目くらいかな。まだ代表作のアレも読んでない。
ニューヨークで起こった謎の時計のズレ現象。何故か最先端のデジタル時計は遅れるのに、手巻きの懐中時計はずれない。また、遅れる地域もあれば、教会などでは遅れない。時間を盗んでいる何者かをなぜか追う羽目になった警察のコペルスキーは…。
前半はぼんやりと時間が遅れていることを表現しつつ、わけのわからない状態を受け入れる主人公たち。古典哲学などで理解をしようとするものの、結論には至らず。そして後半では畳み掛けるように明らかになっていくメカニズムとそこから考える解決策。
敷いた伏線は必ず回収し、ぼんやりとした展開も無駄にせずに解決に使う。
欠点といえば、専門家ではないコペルスキーが、かなり万能にメカニズムを解決してしまう点。もちろん深いトライアンドエラーの思考実験があるわけだが。
短い上に、出オチのような始まり方に戸惑うかもしれないが、ちゃんとSF読みにも納得の展開で、読み応えがあった。後半は一瞬で読めてしまうんだけどね。 -
Posted by ブクログ
スペースオペラ史上燦然と輝く古典、レンズマンシリーズの第1巻。その中で、シリーズでは中心的なヒーロー、キムボール・キニスンが候補生を卒業し、晴れてレンズマンとなった瞬間から、グレー・レンズマンにんるまでの部分を描く。
アメリカのスペオペ黄金期に登場した作品で、すなわち大変古いものになるのだが、今でも古さを感じさせない。そして、ドク・スミスの本領はその壮大さにある。
別シリーズのスカイラーク・シリーズにも登場するが、惑星サイズの宇宙船など、ざら。時間的にも、超古代から未来にまで及ぶ。それを背景に、レンズマンと呼ばれる一種のスーパー・ポリス(というか、日本にはないが軍警察)が活躍する物語だ。
シリーズ第二の人気者、竜にそっくりのヴェランシア人レンズマンウォーゼルもこの巻で登場する。
ヒーローが公共の場で喫煙するなど、さすがに今では古さを感じさせるシーンもあるものの、壮大なストーリーは何度再読しても全く飽きる事がない。