東直子のレビュー一覧

  • 薬屋のタバサ(新潮文庫)

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    タバサという名は、「奥様は魔女」というドラマに出てくる娘の役名(男なのに)を母がつけ、薬屋の看板までも変えてしまった、とエピソードを語るくだりが、冒頭ある。
    それを暗示するかのように、主人公の周辺で不穏で不気味な出来事が起こる。いつの間にか何処かへ連れて行かれてしまう不思議な読後感。

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    2017年08月13日
  • キオスクのキリオ

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    ネタバレ

    キオスクで働くキリオ。彼の元には、なぜかさまざまな人が訪れ、彼に無理難題をもちかける…。なんだかおかしい、なんとも不思議な連作短篇集。森下裕美が描き下ろしたキリオのイラストを加えて文庫化。

    不思議な不思議なおっさん。

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    2017年05月28日
  • キオスクのキリオ

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    関西弁でほんわかとした雰囲気でありつつ、ちょっとシュールな感じもした。と思ったら元は即興で作られた物語だったんですね。
    納得しました。

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    2017年05月20日
  • いつか来た町

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    電車に乗って、池袋に着くところでちょうど池袋についての章を読んでいて、びっくりした。
    言葉はきれいで心地よいのだけど、私にはちょっと読みにくかったかな。。
    東さんは小説の方が好きかも。

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    2017年04月07日
  • 短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門

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    藁をも掴む短歌指南本。

    シリーズ第3弾らしいが2弾を見逃していた。

    短歌結社『猫又』の有志が綴った渾身の歌を変わらず穂村弘、東直子の変態歌人2人が斬って斬って斬りまくる、という内容。 ←大いに間違っている。

    第1弾のような驚きはないけれど、短歌の本質について鋭く突いているのはこちらの本だと思います。

    ズバッと心に切り込んでくる歌の力に、
    凡人には到底できない、と思い知らされます。

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    2016年10月11日
  • 短歌はじめました。 百万人の短歌入門

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    有名無名を問わず短歌が好きな人々で結成された短歌結社『猫又』

    猫又で生まれた歌を、穂村弘、東直子という気鋭の歌人が愛情豊かに感想を述べていきます。

    作法としては当然こうすべき、という指摘はありますが、
    感情に対して寧ろこうあるべき、という押しつけがないので、色んな解釈を楽しむことができ、理解しやすいです。

    ああ、歌人ってこういう風に歌を理解していくのね、という天才の頭のなかを覗き込む感じ。

    なんでも最初は理屈ではなく楽しめる。
    だんだん自分で枷を作って苦しくなるものですが、ここで短歌を歌っている人たちは、その最初の気持ちのまま突き進んでいるようで楽しい。
    (実際には生みの苦労にのたうち

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    2016年10月04日
  • 千年ごはん

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    ごはんにまつわるエッセイ集。
    もちろん短歌も入ってます。
    ゆったり丁寧に食べ物と向き合う感じがいいです。

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    2016年02月14日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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     例えば、梅干しの種には毛が生えていることとか。そう言われればそうなのだけど、言われるまで忘れていることを掬いとってくれる短歌にハッとさせられる。このシリーズを読むのは二作目なのだけど、詠み手の個性や特徴が分かるようになってきて、自分のお気に入りの方が見つかるのもまた楽しい。タイトル通りひとりの夜に本作を読むと、心がしんと静まりかえって、温かいのだけど少し寂しくなりそう。でもそれも含めてとっても良かった。

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    2015年12月14日
  • 短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門

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     アマチュアを中心とした歌人の短歌に穂村さんと東さんがコメントしていく形式の短歌入門書。敷居の低い入門書と謳っているけど、読めば読むほど短歌は難しいと感じるし、自分には到底詠めそうにないと感じてしまう。でも、人の歌を読むのは本当に面白い。31文字だけで物語が立ち上がってくるのはすごいなぁ。

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    2015年12月14日
  • 千年ごはん

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    僕は大概古本屋でぼーっと棚を眺めて、題名や背表紙の色合い、表紙の絵などを総合的に判断して買って帰る事が多いです。本の情報収集も最近やっと読書ログでするようになったので、基本どんな本が出てどんな賞取っているとか全然分かりません。
    一番困るのは僕が話題の本みんな読んでいると思って話しかけてくる人。勝手に期待して話しかけてがっかりして去っていく。悪いことしてないのになんだか悪い事したような気になってしまいます。そんなに話題の本ばっかり読んでいたらお金がいくらあっても追いつかないですよ。いいなあお金持ち。閑話休題。

    さて、この本は歌人で小説家の著者が、食べ物についてつらつらと書いたエッセイです。

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    2015年09月21日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    ほかの2人(東直子 沢田康彦)に比べて、穂村弘の解説だけが際立っている。短歌そのものは理解できなくても、穂村のふくらみのある解説を聞いてるだけで楽しい。

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    2015年08月08日
  • トマト・ケチャップ・ス

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    想像よりも軽くてあっさりと終わってしまった。
    文庫なのにこの薄さなのにこのお値段。。。内容は悪くはないんだけど、それぞれがそれなりに重いものを背負ってるのに、さくさく進むせいか薄っぺらく感じてしまった。「ゆなちゃん」だけは良かったかな。

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    2015年04月27日
  • 私のミトンさん

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    ミトンさんは黒髪のおかっぱと書いてあったけど、私の頭の中には常にムーミンのミィがイメージされていた。
    最後のほうに出てきたミトンさんの仲間?はお団子頭って書いてあって、やっぱりミィじゃん!って思った。

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    2015年03月20日
  • らいほうさんの場所

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    嫌な予感しかしない描写と展開なのに、こじんまりと片付いてしまって肩透かし。視点がぽんぽん移り変わるのは慣れる。
    うーん、この爆発未遂感。

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    2015年02月07日
  • 私のミトンさん

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    『薬屋のタバサ』ほどの衝撃はないけれども、
    和やかに不思議で良い読書でした。
    (タバサを衝撃的とか受け止めるのもおかしいのかもしれないけど・・・)

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    2014年12月12日
  • 短歌があるじゃないか。 一億人の短歌入門

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    短歌があるじゃないか。

    このタイトルにつきる。歌を詠まない人も、多分詠みたくなる。楽しい世界だな、と思える。常連さんの世界を楽しむのもいい。

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    2014年05月25日
  • ひとりの夜を短歌とあそぼう

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    同じ言葉でも、その並べ方や提示の仕方によって、思わぬ効果を生み出すものですねぇ。十七文字や三十一文字という、短く限られた表現であるからこそ、より一層広がりや深さを持つのでしょう。それだけに、たいへん難しい表現の仕方ではあるのですが、感情やものごとの本質を語るには、かならずしも多くの言葉は必要としないってことですネ。

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    2014年05月05日
  • 私のミトンさん

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    まるでスタジオジブリの映画のようなお話。床下に住む体長50センチほどのおばあさんのミトンさん。タイトルだけではよもやこのような話だとは想像も出来なかったけど、ほっこり心暖かくなるなかなか素敵な本だった。ただ、庄司君だけは嫌いだなぁ。なんであんな酷い事されてより戻しちゃうんだよアカネ!って主人公にも苛々。みほさんのふわふわしているように見えて心に大きな悲しみを抱え込んでいる感じが何だか好きだった。アカネはまたいつかミトンさんに会えるかな。2011/495

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    2013年10月16日
  • さようなら窓

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    大学生のきいちゃんは家出をして、恋人のゆうちゃんのアパートに転がり込む。
    ゆうちゃんが寝物語に話してくれる少し不思議なエピソード、2人の遭遇した不思議な出来事を描いた連作短編集。

    東さんは歌人だから、短いフレーズに豊かな世界を乗せるのはお手の物。
    童話っぽいゆったりした語り口が読んでいて余計に現実感を無くす。

    穏やかな2人の日々だけれど、常に終わりの気配を孕んでいる。
    どんな結末になるのだろうと思ったけれど、私には意外な終わり方だった。

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    2013年09月09日
  • さようなら窓

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    きぃちゃんの愛と成長の物語。優しくてどこかポワポワした、いつも見守ってくれるゆうちゃんの家に居候し、眠れない夜にゆうちゃんは、少し不思議な自分の昔話をしてくれる。きぃちゃんは精神不安定で、幼い印象があって、ゆうちゃんに依存している。後半、家を飛び出してきたきぃちゃんと家族との交わりから、ゆうちゃんから離れ、一人で生きて行こうとする流れが切なくも良かった。また、色々と抱えこむ人たちとの出会いも、上手く言えないけど、人間がもがきながら生きていることを教えてくれたのかな。きぃちゃんに少し自分が重なる。

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    2013年08月10日