吉川英梨のレビュー一覧
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原麻希・女性犯罪捜査班シリーズ第3弾。
税理士の妻子が誘拐され、身代金の受け渡しの状況から、物語は始まる。しかし、その誘拐は狂言であることが分かり、事件は複数の事件と交錯し、思わぬ展開を迎える。
前作に続き、タイトルの「通報者」の意味をラストで語っているのは、好感が持てるけど、相変わらず、登場人物の軽さ、「女性犯罪捜査班」の存在の意味のなさ、そして、公安にいたはずの麻希の元恋人・広田が刑事部の管理官として、戻って来てしまうなど、このシリーズの意味がよく分からない。このシリーズを読み続けている人は、前のシリーズで描かれたリクルータとの対決など、ハードな内容が好きだから、麻希に期待しているのであっ -
Posted by ブクログ
原麻希「女性犯罪捜査班」シリーズ第2弾。
六本木の違法クラブで、女子中学生がバットで殴打され、殺害される事件が発生。女性捜査班にも声がかかるが、肝心の原麻希が行方不明…困った班長の織江は、有給を利用して1週間早く産休に入った圭子を捜査に引っ張り込むことから、物語は始まる。何だろう?決してつまらない訳ではないのだけど、事件に対して、無駄な伏線が多過ぎたり、軽いノリの登場人物たちがちょっと嫌になるところも…このシリーズ、こんな軽いノリだった???事件は女子中学生の連続殺人事件に発展していくのだけど、犯人の動機がどうにも受け入れがたく、読後感もすごく悪い。 -
Posted by ブクログ
面白くないわけではない。
けれど、どこか事件そのものも物語の展開や設定も、浅さを感じてしまう。
ゲストのように登場した奈良県警の吾川刑事が丁寧に描かれていて、優等生とは程遠い人物像はけっこう好きなキャラクターだった。
麻希に向かって最後に発する言葉もよかった。
「スワン」には個性的な女性が登場する。
主人公である麻希はもちろんのこと、大阪府警の嵯峨美玲、事件に巻き込まれたと思われる南条リリス。
女のしたたかさ、どこまでも深く何にも揺らぐことのない固い意志、そして怖さ。
三者三様に描かれてはいるけれど、方向性の違いだけでもしかしたら心のずっと奥底には女ならば誰しもその種を持っているのでは?と思わ -
Posted by ブクログ
主人公である原麻希には忘れられない未解決事件がある。
麻希はその事件で多くのものを失った。
理解ある上司も、いつも明るかった同僚も、長年付き合った恋人も。
麻希のもとへと子供たちを誘拐したという電話がはいる。
指定された場所には八年前の事件で心身ともに傷を負った上司・加奈子の姿があった。
共に誘拐犯からターゲットにされた理由は過去の未解決事件しかない。
麻希は進行形の事件に立ち向かいながら、何事もなかったかのように埋められた事件の真相をさぐり始める。
麻希というキャラクターにあまり魅力を感じることができなかった。
麻希と二人の子供たち。そして夫。
家庭が歪な形になってしまっている自覚はありな