田村隆一のレビュー一覧

  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
    手がかりを追って大冒険!

    「なぜエヴァンズに頼まなかったのか」と言い残して男が死んだ。最期の言葉を聞いたボビイとお嬢様フランキーがこの謎を解こうと動き出す。怪しい医者とその妻、モルヒネ中毒の夫とその妻、好青年などから真犯人を突き止めろ!

    冒険、ロマンス、謎、楽しいものがいっぱい詰まっている。勝気...続きを読む
  • シタフォードの秘密
    ノン・シリーズ。

    雪深いシタフォード村の山荘で行われた降霊会。そこで“降りてきた霊魂”が、山荘の持ち主ではるかふもとの村に住んでいるトリヴェリアン大佐の死を告げます。
    そして、その同時刻に予言されたとおり、大佐が本当に殺害されていて・・。
    ナラコット警部が捜査にあたり、殺された日に大佐の家を訪問し...続きを読む
  • 予告殺人
    なかなか凝った話で、推理小説の定石というか、冒頭にかすり傷だけの人= 怪しいというのが頭にこびりついてしまってもそれなりに展開を楽しめた。年金不正受給は現代的なテーマのようでいて昔からあったんですね。ただそもそも犯人はある程度普通な人のはずが口封じのために連続殺人鬼になってしまうのが、アガサの定番ら...続きを読む
  • シタフォードの秘密
    霊が伝えた殺人事件!

    降霊会でトリヴェリン大佐の殺害が予告される。そして大佐は本当にその時間に殺されていた。友人のバーナビー少佐、トリヴェリン大佐からシタフォード荘を借りたウィリット夫人とその娘ヴァイオレット、大佐の下男エヴァンズ、シタフォード荘の隣人たち、大佐の妹や甥姪。誰が大佐を殺したのか? ...続きを読む
  • ねじれた家

    なぜ

    なぜ、某大作と全く同じ話を発表したのか理解に苦しみます。ご教示ください。
  • マギンティ夫人は死んだ
    ポアロ
    ポアロ出ずっぱり。ヘイスティングズは「いてくれたらなあ」と心の中でつぶやかれるだけ。登場人物が多くて、読むのに苦労した作品。それと私とは翻訳家が合わないみたい。余りにも古くさく感じて、スムーズに読み進められない。訳者の田村隆一氏は1923年生まれ!全く関係ないが調べたら5回結婚していた。すご...続きを読む
  • リスタデール卿の謎
    世界には冒険と謎だらけ。

    特に名探偵は出てこない短編集。謎が提示され、もしくは事件に巻き込まれ、登場人物はどうにかするしかない。クリスティーお得意の国際的陰謀もあれば、強盗も出てくるし、ハッピーエンドもバッドエンドもある。

    「リスタデール卿の謎」格安物件に隠された事件とは。オチがまったくファンシ...続きを読む
  • 魔術の殺人
    老嬢は欺けない。

    寄宿学校で共に過ごしたルースに頼まれて、ミス・マープルはルースの妹であり同じく旧友のキャリィを訪ねる。彼女は未成年犯罪者の更生教育にその身を捧げる夫と共に少年院を営む彼女の屋敷を訪ねた。そこにはセロコールド夫妻の他に、キャリィの娘ミルドレッド、キャリィの養女の娘ジーナ、その夫ウォ...続きを読む
  • マギンティ夫人は死んだ
    登場人物が多く序盤は全体像を掴みにくい。物語が進むにつれて少しずつ真実が明らかになっていき、少ない手がかりからポアロが論理的思考で犯人を絞り込んでいく様子はいつもながらに痛快。ひとつ残念なのは、かなり前に翻訳されたものなので全体的に言葉の選び方が古いところ。海外ミステリの犯人に「下手人」という言葉が...続きを読む
  • ねじれた家
    アガサは予想が全然当たらない印象があったけれど、初めて犯人どころか動機や証拠に対する行動など全部当たった!嬉しい……!!
    ちょっと紹介文、「ねじれた家に住む性格のねじれた人達」って誇張しすぎてて、そこに惹かれて読み始めたから共感できる至極真っ当な人が多くて残念。あと、ねじれた家やお祖父さんの顔など、...続きを読む
  • ねじれた家
    みんながみんな怪しすぎる。そして、家族なのにお互いを怪しんで陰口を言ってみたり、上っ面だけの褒め言葉を言ってみたり。途中少し飽きてしまったけど、なんとか後半2/3あたりまでたどり着いてからは一気読み。
    この人特に怪しい!と思っていたら、全く違った。戻ってパラパラ再読してみたらところどころヒントがある...続きを読む
  • 魔術の殺人
    ミス・マープルもの。

    旧友・ルースから、彼女の妹・キャリイの家の様子を見てきてほしいと頼まれた、ミス・マープル。訪れたその邸は、敷地内に民間の少年院のような施設があり、本宅の方もキャリイの親族やら居候やら、複雑な関係の老若男女が共に暮らしている状況です。
    そんな中、妄想癖のある青年が、キャリイの夫...続きを読む
  • ねじれた家
    前半1/3くらいまでは和訳にやや違和感があった。
    英語を文頭から文末までそのまま訳した感じ。
    やっぱり原文のままで読めた方が楽しいんだろあなぁなんて考えながら、とりあえず読み進めたら後半からすごく面白かった。
    映画はまだ観てない。
    一番オススメしたいポイントは、なんと言っても一緒に推理していける事。...続きを読む
  • 詩人の旅 増補新版
    30年ぶりの増補新版、 饒舌で、きらいじゃないです。軍歌のくだりは正直わかりません。何か屈折したものがありそうです。詩は端正です。今は観光地になっている隠岐、若狭、伊那、奥津、越前などを廻ります。

    『地上の旅以外にも、内面の旅がある。それを「遊」と云う。書物との出会い、知らないことを学ぶ。たとえば...続きを読む
  • 詩人の旅 増補新版
    20台半ばごろ、つまり30年以上前に読んでいる。
    その三十余年前は、一人旅の山陰本線の車内で、タムラさんのように堺港から隠岐に渡ろうか、出雲に行こうか考えていたりもした。

    僕の記憶では、タムラさんが鎌倉の自宅か散歩中にふと思い立って、西脇順三郎の詩集だけを手にして、旅に出る場面があったはずなのだが...続きを読む
  • 死者のあやまち
    ナス屋敷で屋外パーティが開かれ、余興に殺人犯探しゲームが行われる。筋立ては小説家のオリヴァ。ポアロは賞金渡し役にと呼び寄せられる。ところが犯人役の少女が本当に殺されてしまう。そしてナス屋敷の主人の妻、ボート小屋の老人までも殺される。

    書かれたのは1956年で、お屋敷が売られてユースホステルになって...続きを読む
  • 詩人の旅 増補新版
    「荒地派」と呼ばれる現代詩の一大潮流を築き上げた詩人、田村隆一が日本各地を酒(特にウイスキー)を片手に巡り歩く旅行記。

    私が最も好きな作曲家の一人が武満徹であるのだが、彼の「My way of Life」という作品では、田村隆一の「私の生活作法」というエッセイがテクストとして利用されている。
    その...続きを読む
  • ねじれた家
    映画が公開されるということなので、興味本位で読んでみた。

    冒頭に殺人事件が描かれているにも関わらず、それ以降はミステリらしくない展開が続く。飽きるかと思いきやそうではなく、一族のスキャンダルがストーリーのベースになり、これはこれで面白い。第二の殺人が起きる後半からはギアチェンジして鋭いロジックを見...続きを読む
  • マギンティ夫人は死んだ
    ポワロシリーズを読んでいて、初めてポワロの「老い」を感じた。話の内容としては、先が気になってとまらない、というようなものではなかったし、登場人物も今までよりもそれぞれが存在が薄いような印象だった。といっても、疲れているときに読んだから、自分の想像力がそれほど働かなかったのも影響しているような。
  • 死者のあやまち
    田舎屋敷の園遊会で、おなじみの女性作家オリヴァが企画した犯人探しゲームで実際に起きる殺人事件。冒頭の事件のエピソードから興味深く、いかにも怪しげな人物配置、捜査の課程で判明していく様々な謎や人物間の心理的な関係など、とても引き込まれる内容の作品。
    ポアロが事件を防止することができず、真相もなかなか見...続きを読む