田村隆一のレビュー一覧
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哄笑の物語。
ただし、まじめな人は読んではいけません。
再読のつもりで、本棚から引っ張り出したのですがきっと違います。これだけの作品、たとえ20年前に読んだとしても、記憶の片隅には残っているはず。多分、兄貴の一人の購入本が混ざり込んだのでしょう。
1920年前後のヨーロッパの国王、音楽家、画家、著作家、科学者などの実在の人物に超強力なバイアグラを飲ませて、その狂態を描くという、悪趣味この上ない物語。よくもまあ、名誉毀損などで訴えられなかったなあと思います。
しかし、悪趣味もここまで突き抜ければいっそ潔いかと。もちろん、ダールという才人が書いた作品だからでしょうが。 -
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ネタバレクリスティのマープルシリーズ第五弾。
ある一家の女主人に何か悪いことが起きそうだと、その女主人の姉から様子を見てきてほしいと頼まれたマープル。女主人の一族が勢揃いする中、銃声が響き…
マープルが最初から最後まで、小さいコミュニティの中で起きる事件にガッツリと関わる、これまでになかったケース。そこそこ多い一族から順番に事情を聞いて(というか聞かされて)、いつものとおり、村で起こった出来事と付き合わせて真相に迫る。
真相自体は意外性のあるものではないが、非常に手堅い完成度。だからある意味、地味すぎて埋もれてしまう作品なのかも。登場人物が多く、関係性が非常に複雑なのはマイナスか。
代表作と比べ -
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ネタバレクリスティのミス・マープルシリーズ4作目。
ある朝、新聞広告に殺害予告が掲載される。誰もがゲームだと思い、予告れた日、予告された場所へと向かう。そして予告された時間、男が現れて…
過去の3作と比べると微妙。提示される謎の割には冗長で、中弛みも激しい。ここまで長くなくてもよかったのになぁと。
過去作の「牧師館の殺人」や「書斎の死体」ほどにはミステリ的に強くなく、「動く指」ほどにはユーモラスでもない。じゃあ何が良かったかと言うと、マープルが早めに動き始めるところ。なんと、意外にちょこまかと動く笑(前作が出番少なめだっただけの気もしている)。 -
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ネタバレ大富豪の老人が毒殺され、家族に嫌疑がかかる。
老人の孫と結婚したいチャールズは犯人探しに乗り出すが───
老人の家族と話しながら彼らの人となりや動機を考えていくのが本の8割くらい。結構地味なんですが不思議とすいすい読めました。
この人が犯人かな、みんな怪しいような、分からん!となったところに真犯人がわかるんですけどこれは分からなかったです。
子供が犯人だっていう発想がなかった。
ねじれた家のねじれた子供ってことなのでしょうがあんまり恐ろしさは感じなかったなぁ。
ジョセフィンはねじれた家のねじれた子供だった、というオチが自分には唐突であんまり可哀想とは思えませんでした。 -
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ネタバレポアロシリーズ㉔
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのようにひざついて、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
あたしのように手をのばして、
マギンティ夫人は死んだ。
どんなふうに死んだ?
こんなふうに……
掃除婦のマギンティ夫人が肉切り包丁のようなもので後頭部を叩き切られて殺された。夫人の家に間借りしていたジェイムズ・ベントリィが逮捕され有罪となった。
しかし、逮捕したスペンス警視は犯人に納得がいかず、ポアロに再調査を求める。
年を取ったが、相変わらず尊大なポアロ。
調査をするが、相手はポアロの名前にピンとこず、奇妙な外国人としか思っていない。
しかも、宿 -
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ネタバレポワロでもミス・マープルでもないクリスティ作品。しかし、ストーリーはまさにクリスティ・ワールドである。
雪に覆われた、自然により作り出された「密室」、そこで行われた降霊術で示唆された殺人。
死体で発見されたシタフォード荘の主トリヴェリアン大佐。
フィアンセが容疑者となり、その無実を晴らすべく、エミリー・トレファシスが新聞記者チャールズ・エンダビーを相棒に事件に挑む!
という物語。
とはいえ、チャールズは最終的にあまり活躍しない賑やかしなのだが。結局はナラコット警部が優秀なのだが。
根っからのクリスティファンなので楽しんだが、ところどころトリックには突っ込みたくなったり、説明されていない謎があ -
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1952年の作品。
ポアロシリーズ長編24巻目になります。
マギンティ夫人が死んだ、どんなふうに?
掃除婦として働く老婆、マギンティ夫人が殺された。容疑者はマギンティ夫人が部屋を貸していたジェームス・ベントリーという男で、確かな証拠もあり、裁判で死刑判決が下された。
しかし、この事件の担当刑事でベントリー逮捕にあたったスペンス警視は、ベントリーの無罪を確信しており、旧友のポアロに事件の再捜査を依頼する。
事件を捜査するうち、ポアロは20年ほど昔に起きた別の事件がこの殺人に関わっていることをつきとめる。その四つの事件には全て女性が関わっており、犯人は女性に違いないー。しかし、怪しいと思われた -
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オリヴァ夫人から電話で呼び出しを受けたポアロは、現地で夫人が考えた「犯人探しゲーム」の賞品を渡す係を仰せ使う。
現地入りしたポアロは夫人に何か事件が起きそうだと言われるが……。シリーズ27作目
クリスティらしい「田舎で起こる事件」×「胡散臭いキャラクター」
少しダラダラとした感じを受けたが、ラストはさすが。読み終わってから冒頭に戻ると、あるキャラとポアロとの会話にゾクゾクする。これぞクリスティ。
個人的には335ページからのオリヴァ夫人とポアロの会話がとても好き。→
この会話が読めただけでも、このお話を読んだ価値がある感じする(笑)
ヘイスティングズとの関係もだけど、オリヴァ夫人とポアロの