田村隆一のレビュー一覧

  • 予告殺人
    何度目かの再読。何度読んでも色褪せない面白さがあります。
    現代の推理小説にはこの人物描写の豊かさはなかなかみられないなと思いながら読みました。
  • マギンティ夫人は死んだ
    マギンティ夫人が殺され、容疑者が逮捕されたが、それらしくない。ポアロは警視の依頼で真犯人探しを始める。
    オリヴァ夫人や個性豊かな登場人物に飽きない好話。
  • あなたに似た人
    どの作品もちょっと皮肉な味わいがあって、おもしろい。
    そこから人間という存在のおかしみだったり、滑稽な姿だったり、ある種の恐ろしさが立ち上がっている様が心に響く。
    個人的には『海の中へ』がお気に入り。
  • リスタデール卿の謎
    ロマンスと冒険とハッピーエンド。3拍子揃った、現代のおとぎ話のような作品を多く含む短編集。が、より印象的なのは、そうでない作品の方である。いずれにしてもいかにもクリスティで、誰が読んでも楽しめる(と思う)。中学の頃読んだ本と訳が違って、若干の違和感があった。
  • オズワルド叔父さん
    哄笑の物語。
    ただし、まじめな人は読んではいけません。

    再読のつもりで、本棚から引っ張り出したのですがきっと違います。これだけの作品、たとえ20年前に読んだとしても、記憶の片隅には残っているはず。多分、兄貴の一人の購入本が混ざり込んだのでしょう。

    1920年前後のヨーロッパの国王、音楽家、画家、...続きを読む
  • あなたに似た人
    さすが、ダールは本棚に入れている人も多いですね。「海の中へ」の結末その後が気になる!「わが愛しき妻よ、鳩よ」に出てくるのがスネープさん。ハリー・ポッターを想像してしまいました。
  • あなたに似た人
    海外の作家があまり得意でない私もこれは読めます。人の本質やあまりきれいでない一面を短編でさらっと見せてくれます。
  • あなたに似た人
    その夜、ある家の晩餐の席で一つの賭けがなされた。美食家を自認する客の一人が、食卓に出た珍しい葡萄酒の銘柄を判定できると言いだしたのだ。賭け金はなんと邸宅と当主の令嬢――絶大な自信を持つ当主はその賭けに同意したが……幻想とユーモアと恐怖をちりばめた奇妙な味の短篇を得意とする鬼才ダールが、賭博に打ちこむ...続きを読む
  • オズワルド叔父さん
    「来訪者」の続編。
    ある甲虫から取れる粉は最強の媚薬だった!

    これを売りさばいて大儲け、さらに彼はこの薬を使ってとんでもないことを考えていた・・



    破天荒な叔父が繰り広げる短編。楽しい本です。

  • ねじれた家
    再読。犯人と、ものすごく意外性があってすごいミステリーだなぁと感心したことは覚えていたけど、内容はすっかり忘れてました…。
    途中までは、犯人がわかってるし、あんまりかなぁーって思ってたんですが、途中から夢中になってしまった…。やっぱり、すごいミステリー小説でした。
    アガサクリスティはだいたい語り手に...続きを読む
  • リスタデール卿の謎
    短編でこんな次々驚きの展開だせるっていう凄すぎん??
    ナイチンゲール荘がこうくる!?って感じで驚いた。
  • 魔術の殺人
    依頼を受けて、旧友の妹が住む邸宅に赴いたミス・マープル。その邸には旧友の妹キャリイとその夫だけでなく、キャリイの以前の夫の連れ子や養女の娘など様々な人たちが暮らしていた。それだけでなく、隣接する施設には精神病の子どもたちも暮らしている。
    ある夜、妄想に囚われた青年エドガーがキャリイの夫ルイスを撃とう...続きを読む
  • シタフォードの秘密
    雪の降りしきるスタフォード荘で何気なく行われた降霊会で、麓に住むトリヴェリアン大佐の死が予言される。馬鹿げていると思いながらも親友であるバーナビー少佐が様子を見に行くと、本当に大佐は惨殺されていた。
    独身である大佐の遺産は妹と三人の甥・姪が相続するということで、ナラコット警部は彼らの身辺を捜査する。...続きを読む
  • 予告殺人
    エンターテイメント!説明的で、少し冷める部分も多いけど、それでも70年以上にこれを形に残せているのはすごい。そして最後まで犯人が分からなかった…は言い過ぎですが、なぜ?どうやって?は想像つかなかった。もう少しクリスティを読んでみます。次はポアロかな。
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
    父親が本好きで、実家の離れは父の書庫になっていた。窓を除く三方の壁に置かれた本棚の、一番入口に近いものは子ども用で、児童書やコミックスを並べていたのだが、その隣は恐らく、子どもにも読めるものが置かれていたのだと思う。上2段は父が集めていた少年・青年漫画のコミックス、3段目以降がハヤカワミステリ。エド...続きを読む
  • マギンティ夫人は死んだ
    もともとの登場人物が多いうえに過去の悲劇的な事件まで出てきて、非常に入り組んだ事件。
    しかも、証拠品はほとんどなくヒントとなるのは会話や表情のみということで、何度もページを戻りながら読んだのですが……つまらないなんてことは全くなくお気に入りの一作。合間に体調を崩してしまって2,3日お休みしてしまいま...続きを読む
  • なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
    前に読んだことがあったんだけど内容を忘れて再読。
    エヴァンズに何を頼まなかったんだっけ、、、って感じで読んでたけど結局最後まで思い出せないまま初めて読んだみたいに楽しめた。
  • 予告殺人
    犯行可能なのが一人しかいないが、この人は犯人であってほしくない…と読み進めていたら、そもそもの前提が間違っていた。誤植だと思っていた箇所は誤植じゃなかった。
  • 魔術の殺人
    珍しくトリックと犯人は見当がついた。片付いた後のキャリイの態度が印象的だが、最初から何となく勘付いてたんだろうなとも思う。1回殺人を犯した人間は2回目以降止まらなくなるってなはクリスティでは徹底してるなあ〜。
  • マギンティ夫人は死んだ
    過去の事件が引き金となって新たな殺人が起こる、もはや定番となったストーリーラインに、色々と導線をしかけて迷わせてくるのが良い。犯人は全然分からなかった。