田村隆一のレビュー一覧
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もう廃盤となってる旧訳版。
絶妙な語り口でぐいぐいと読ませてしまう。
オチもどうなるのか意外と読めなかったりして、引き込み方が非常に巧い。
シニカルが効いている奇妙な味。
人間の弱さ醜さ恐ろしさをユーモラスに描いた逸品。
傑作と言われる冒頭の3編から始まり、「韋駄天のフォックスリイ」の心痛みながらも笑えるオチ、「告別」の苦笑いしてしまう復讐劇、子供の頃の妄想は世界共通でドキドキした「お願い」など、ゾクゾクする短編で出来上がっている。
誤訳、悪訳が所々にあり読みづらい部分もあるものの、充分に良いと思う。
なにせ40年以上前の古い出版なので、新訳版も読んでみたい。
チャーリーとチョコレート工場の作者とは知らなかった!
味 ★4
おとなしい兇器 ★4.5
南から来た男 ★3
兵隊 ★2
わがいとしき妻よ、わが鳩よ ★3
海の中へ ★4.5
韋駄天のフォックスリイ ★5
皮膚 ★4
毒 ★3.5
お願い ★3.5
首 ★4.5
音響捕獲器 ★3
告別 ★5
偉大なる自働文章製造業 ★4
クロウドの犬 ★4
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短篇集。収録作品は、味、おとなしい兇器、南から来た男、兵隊、「わがいとしき妻よ、わが鳩よ」、海の中へ、韋駄天のフォックスリイ、皮膚、毒、お願い、首、音響捕獲機、告別、偉大なる自動文章製造機、クロウドの犬。
短編の醍醐味はキレの良い展開。 この短篇集は、ミステリー要素はあまりないけど、話がどう展開してゆくかワクワクする。 予想外の結末にうならされたり、予想通りの顛末に納得したり。 特に好きな作品は、ワインをあてる賭けをする「味」、なんでもないような賭けが緊張感を募らせる「南から来た男」、時代を先取りし過ぎている「偉大なる自動文章製造機」。 賭けにまつわる題材が多い。 最後の「クロウドの犬」だけは長めの約100ページで、プロットの割に冗長に感じた。 -
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ネタバレミス・マープルもの。
冒頭で、チッピング・クレグホーン村の人々のもとに、新聞が配達されるシーンから物語が始まります。
各々読んでいる新聞が異なる中で、地元紙だけは全員読むという事を踏まえたような、“殺人予告”が地元紙の広告欄に掲載されるという、なかなかのシチュエーションです。
とにかく登場人物が多く、しかもそれぞれの状況や会話が逐一書いてあるので、どうしても話が長くなり、つい読む側も流し読みっぽくなってしまいそうになるのですが、ちょっと待った!その会話の中に伏線ありますから!というところがクリスティー。
後で語られる真相部分で、何度ページを後戻りしたことか・・。
で、今回のトラップはドラ・バンナーがブラックロックさんを呼ぶときの呼び名なのですが、私は誤植又は誤訳(すみません)又は、ネイティブ特有の呼び方だと思い込んでいました(私だけ?)。
そして、キャラクターで強烈だったのは中欧からの難民でメイドのミッチー。クセが強すぎて面倒くさい娘!でも笑えます。 -
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ミス・マープルシリーズの4作目
【あらすじ】
イギリスの地方新聞の広告欄に、犯行日時と場所が明記された殺人予告が掲載された。近隣の人々は、殺人を模したパーティの告知だと思ってその場所と訪れるが、予告された時間に実際に殺人事件が発生してしまう。
【感想】
最初は登場人物の特徴や背景説明が少ないままで殺人が発生するため、とっつきにくさがある。ただし、読み進めると、人々が抱える秘密やルーツが見えてくる為、面白くなっていった。マープルさんは中盤から登場し、色々と示唆をくれる。
ある種のパターンにはまったプロットの為、ミステリー小説をよく読んでいる人は真犯人を特定しやすいと思われる。私は真犯人とトリックは想定通りだったが、真犯人の正体までは至らなかった。 -
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アガサ・クリスティーの長編で、登場探偵はマープル。
ある朝、イギリス田舎ののどかな村、チッピング・クレグホーンでは、いつものように地方紙「ギャゼット」が配達されていた。いつものように新聞を読んだ村人は仰天した。広告欄に、殺人の予告が載せられていたのだ。予告通り、6時半に、指定された家に集まる村人たち。誰もが悪ふざけだと考えていたが、事件は本当に起こった。たまたま村に滞在していたミス・マープルが持ち前の好奇心から調査を開始する。
伏線の巧みさと、村ののどかさが印象に残る作品。特にある伏線については、途中で何度も言及されているにもかかわらず完全に読み飛ばしてしまっていた。もっと気をつけて読むべきだった。
クリスティ作品の例に漏れず、登場人物は脇役に至るまで個性的。中でも、被害妄想気味な移民メイドのミッチーがいい味を出している。雇いたくはないけど。