岡野玲子のレビュー一覧
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楽
博雅の楽狂いがよくわかる…。藤原兼家と兼定兄弟絡みの「狂言」に巻き込まれた晴明。「この身は常にニュートラルに 可でもなく不可でもなければ たとえ周りでどのような事象が起ころうとも この身は風のように自由でいられる」博雅の楽はさぞかし美しく、晴明は自然なままで面白い。
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購入済み
おもしろい
小説の漫画化・映画化ってあんまり見たいと思えなかったけど、評判がいいから買ってみた。自分のイメージとその作品を読んだ誰かのイメージが一体化しているってすごい漫画家さんなんだと思う。
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Posted by ブクログ
やっと電子版で再読完了し、岡野氏の解釈はともかく、自分なりの解釈が落ち着いた。電子版は腕の負荷と見開きの読みづらさが解消され、物語をきちんと読める。
オムニバスで原作を続けるか、原作から逸脱してストーリーが終わるように展開するか、後者を選択して描き切った岡野氏と編集者、連載を完了させた出版社に拍手したい。
数字の部分も五行の部分も、ただの文字遊びなので考える必要はないと割り切れば乗り越えられる。
私にとって、問題は晴明と博雅の関係だった。
原作は短編のオムニバスなので、関係の描写が深くなる必要がない、却って漫画は難しかっただろうと思う。
その上で、10巻以降で原作から離れて描かれてきた -
Posted by ブクログ
作者自身は、めちゃくちゃ明確なものを、めちゃくちゃ明確なビジョンで描いているにもかかわらず、読者には幾通りもの解釈の仕方がある。
わたしの好きな「名作」は、そんなのが多い気がします。
例えば、マンガでは、永井豪の「デビルマン」。例えば、映画では、アナ・トレント主演の映画「ミツバチのささやき」。
小説では、なんだろう?最近読んだ、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」がそうかもしれない。
みごとなぐらい、語る人、語る人によって、物語の解釈がかわっていく物語というのがあります。
そして、この岡野版「陰陽師」も、そんな物語の1つなのかも。
多分、岡野玲子自身は、説明するのさえめんどくさいぐらい明