なるしまゆりのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ衝撃に衝撃が重なる連続刊行、とうとう最終章突入ということで…。自分はまず主役二人が中心のこの物語をセンチメンタルジャーニーと表せるものであったことに驚きました。そ、そうだったのか。その旅の終点でおそらく「人の命を取り戻したいと願う想いを遂げる選択の是非」に対する一つのなるしま解釈が提示されるんだなあと思うと恐いようなとんでもなく楽しみなようなでそわそわしちゃいますが、たぶんまたここから長いんじゃないかと思うので焦らされながら最後までカルノと勇吹を見守っていきたい所存です。カルノはレヴィやナギさんに当たり散らしたりしてなんだかんだため込んでいるものを一部でも発散できているように見受けられるのです
-
Posted by ブクログ
Wingsで3号連続掲載された前後篇の表題作「非怪奇前線」と、その後日譚「非怪奇前線 The After」。
それから1998年発表の幻の短編「きりんは月を食べる夢を見るか」を収録を収録。
絵柄が少し粗めなので、その点では読む人を選ぶかも。
しかし言葉の選択がいつも独特かつ素晴らしい作家さんなので、ぜひ読んでいただきたい。
ちょっとオカルトの入ったお話。
離婚した妻と、妻の元にいる最愛の娘のために奔走する“痛い男”ワタナベと、大学からの腐れ縁・蟹喰(ガニハミ):通称ガニィちゃんのドツキ漫才のような会話も楽しい。
ワタナベ曰く「知的な変態」であるガニィちゃんの自己分析や不条理をただあるがまま語 -
Posted by ブクログ
なるしまさん、さすがなるしまさん、という落とし方だった。ちょうど同じ時期にでたジャイキリ、三月のライオンの新刊とあわせて読んでいたんだけれども、少年魔法士>三月のライオン>ジャイキリの順での衝撃だった。そんな予感はしてた、してたけれどね!だけどね!みたいな。
この方の作品を読むと、ほかの方があえてさけるルートを選びとる時のえぐさみたいなものを感じる。それ以外の道を選べなくても、もう少し優しい方法があるんじゃないかな、と思うのに、一番心をえぐる方法が選ばれるような。だからこそ、ショックを覚えるし、いいなーと思ってしまうんだと思う。
万人向けでは決してないけれど、心を奥底をかき乱されるような、 -
Posted by ブクログ
こっえええ。ちょっと不思議(幽霊)要素はあるけれど、なるしまさんの作品でここまでファンタジー(オカルト)よりも現実の事件を中心に据えた話は初めてな気がする。
今までで一番怖い気がするのはご時世のせいで「現実的にあり得る事件」と感じるからか、そういえばここまでグロいのは不死者あぎと以来だからか。怖い。犯人が「正気100%で狂ってる」感じなのが尚更怖い。
前の雑誌で1巻収録よりちょっと先の話を拝見したけど、もしかして「弟は現実に帰ってこない」はミスリーディングで、ミカトくん=犯人の片割れでお姉さんとの会話は二重人格の描写だったりしたら怖いなあと妄想。
怖いけど興味のある題材なので、なるしま -
Posted by ブクログ
1-13巻購読。ダブル主人公どちらも好きなので序盤から面白く読ませてもらっていましたが、保護者役のレヴィの遍歴を語る第三部《パッション・フラワーズ・ブルー》で物語に一気に引き込まれました。すっかりお父さんだよう。大好き。やんちゃ坊主共の親代わりは大変だろうけど頑張ってほしい。あと死なないでほしい、切に。かなりいい味出してるから心配なんだぜ。
肝心の主役二人、勇吹とカルノですが、なんかもだもだ焦れったく拙い友情築いていく様子がとても微笑ましいです。仲は良いしそれなりにもたれあってる面もあるけど、ベタベタした共依存まではいかず結構自分の足で立ってる感じがそれぞれの少しずつの成長を際立たせていてかな