なるしまゆりのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「これは君にたどりつく前の惨劇――」
ということで、主役のもう一人はお目見えされなかった現代魔法ものな香港ジャック・ザ・リッパー編、中途まで収録された1巻でした。主人公1(作品的には“2”なのかな)カルノの過去がまた凄絶で、そのため彼自身もなかなかネジの飛んだ尖ったお方であり、義理の姉ローゼリットへのリビドー系差っ引いた純粋な依存心含め、存在そのものが鋭く光る刃物のようです。「俺は俺だ」の定義を彼女に委ねている分2巻で主人公2と出逢う(だろう)ときのカルノはまた一つ大きな傷を抱えての対峙となりそうですが、とにもかくにもアップテンポなトーンとは無縁の息の長そうな(実際95年連載開始からまだ終わっ -
Posted by ブクログ
世の中で一番好きなマンガ家は?と聞かれたら迷わずなるしまゆりさんの名前をあげるくらい大好きなマンガ家さんなのだが、なるしまさんのマンガはこういうストーリーなんですよ、と説明しようとすると非常に難しい。どの作品も言葉を尽くして説明すればするほど、その本質からは遠のいていく気がする。タイトル通り主人と執事の話だが、ジャンルで言うとSFでしょうか。天変地異が起こった時代が舞台。少年教育再生施設から脱走した城ヶ崎七騎は、偶然入り込んだ薄荷公路邸で煙のように姿を消すことができる「坊ちゃん」と出会った。興味を持った城ヶ崎は薄荷廃園で執事をすることに・・・。1〜4話+α収録。最初ちょっと読みづらいかなという