草間さかえのレビュー一覧

  • どこにもない国

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    第二次世界大戦ものは読むのがただでさえつらいのに、BLでは大体微妙な事が多いので読んでがっかりするという理由で避けてました。
    しかし、流石草間さん。

    此処まで戦中の雰囲気を描けるBL作家さんは、私が知る限りではいない気がします。
    色々なものに背いて築かれた二人だけの閉ざされた世界は、このまま誰も介入する事なく終わるのですね。
    ある意味、ハッピーエンドなのかもしれません。

    「間」の連作、色々たまらないです。
    何より正良くんが色々好みでして、あほのこ大型わんこ×年上美人なんて、大好物過ぎて興奮しました。
    哲くんが、本当にあほのこで愛おしい。
    あとですね、みっちゃんが鶴田くんをずっと長い間本気で

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    2014年01月14日
  • 肉食獣のテーブルマナー【電子限定おまけ付き】

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    表題作は近親相姦もの大好きなんですが、何故か双子がツボでなかったのでいまいち入ってきませんでした。
    それよりも、「ここだけのハナシ」できちんとくっつくまでを読みたかったかなあ。
    えらい格好いいオタクで、ギャップがたまらないです。
    猫耳よりも大河内くんにはまるといいですよ。

    「春の指先」はキャラと話も好きですが、主人公の家が!
    草間さんは如何してこういう素敵な建築描かれるんでしょうか。
    木造家屋の独特な雰囲気にきゅんきゅんしました。

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    2014年01月14日
  • 王様のベッド

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    表題作を読んで、本当に自分は美人受けが好きなんだなあと実感。
    分かりやすく、芸術家が好きです。
    何かもう二人の煮え切らない感じがじれったいので、早く腹くくって付き合えばいいと思います。
    この短編は続きが読みたいなあ。
    弟さんもいい味出してます。

    「花」は話が重くて切ないですが、ハッピーエンド(?)でよかったです。
    小津くんも桔梗ちゃんも悲しい。

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    2014年01月14日
  • 夢見る星座

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    表題作と「夏のみちしるべ」が好きです。
    「真昼の恋」もですが、草間さんのリーマンものの雰囲気がたまりません。多分、メインは勿論ですが、脇のおじさんが上手いからだろうなあと思います。
    好きとか嫌いとか激しい感情をぶつけ合うような展開ではなくて、ゆったり時間が流れている感じが魅力です。

    「夏のみちしるべ」はメインよりも、おじいさんが!
    草間さんの老紳士は如何してこうも素敵なのか。
    おじいさんの実らなかった想いも切ないです。

    ああ、本当に草間さん大好き!

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    2014年01月14日
  • はつこいの死霊

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    初恋の死霊に取り憑かれた二人の話。
    「地下鉄の犬」や「真昼の恋」のようなあまあまもいいのですが、こういう乾いた雰囲気もいいですね。
    最後に行き着くところは同じなので安心しましたが。
    「この先あんたが被る全ての原因の俺の事を忘れるな」って、もしかしてものすごい熱烈な告白なのではありませんか?

    お話もさるとこながら、装丁も素敵です。
    表紙の背景が若冲のようでたまらない。

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    2017年10月27日
  • 災厄のてびき

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    大好きな草間さんの初コミックス。
    初読みが「マッチ売り」の新参者なので遡って読んでいるのですが、初期はショタっぽい絵柄だったのですね。
    神草間さんとはいえど、ショタ属性が全くないので表題作だけならば、星一つ減らすかもしれませんが、「ピンナップ・スタア」が収録されてるので矢張り満点で!
    この短編の三角関係が切なくてたまらないです。
    主人公と主人公の兄に弄ばれている主人公の友人。
    兄は何考えているか分からないし、友人は主人公が好きという事になっていますが、友人は兄が好きだし、主人公は兄が好きな友人が好きなんだろうなあという結末でした。
    兄は、もしかしたら自分の弟が好きなのか、弄んでいるその子が好き

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    2014年01月14日
  • 地下鉄の犬

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    草間さんの絵と骨董店というモチーフはなんて合うんだろう。
    それも鎌倉の裏道にでもひっそりありそうな、小さな古いお店。
    そんな骨董店兼煙草屋の主人と離婚したてのリーマンのお話。

    ゆるゆると近づいていく二人の関係が、心地良いです。
    同居したいけれど何となく流されてやきもきしたりとか、お弁当のおかずが端っこばかりとか、そういう細かいところにほっこりする作品でした。
    基本、大型わんこな年下×生真面目な年上が大好きなのでこれはこれでたまらないのですが、最初は逆だと思っていたのでリバも読みたいなあと思ったら、同人で出ていたのですね。
    よ、読みたい。

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    2014年01月14日
  • 明け方に止む雨

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    タイトル通り、静かな夜のイメージが詰まった作品集。

    最初の連作の自殺した弟さんの話が切ないです。
    全くお兄さんは、そんな事思いもしなかったのですね。死なずとも良かったと思うのですが、もしかしてこれは死んでお兄さんの心に一生残る傷を付けたかったという事でしょうか。
    その結果、別の男に寝取られてしまうのも、何とも皮肉で切ない。

    巻末は草間さんでは初めて見た、外国の話。
    草間さんの海外物もいいですね。
    特にこの時代の空気が描ける方は貴重だと思います。

    表紙の絵がとても好みなので、Wカバーじゃない特典を頂きました。

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    2014年01月10日
  • 真昼の恋

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    「マッチ売り」の二冊のあとに読みました。
    随分毛色が違う作品で驚いたものの、がっつり読ませてくれて流石です!
    草間さん、こういう普通の話も描かれるんですね。
    いやあ、二人とも可愛くて、最後まで楽しませていただきました。

    この話は、リーマンBLで一番好きです。初めて読んでから、他に400冊程BL漫画を読んで、リーマンものも数多くありましたが、矢張り今でも一番好きです。
    くっついてしまう課程があまりに短かったので、此処ももう少し丁寧にやっていただけたら良かったなあと思いつつも、簡単に始まった本気もまたありかと思うので、これもまたよし。片想いは長かった訳ですし。

    またいつか続編を描いて下さったら

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    2014年01月09日
  • やぎさん郵便

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    マッチ売りの続き。
    社長の部下、澤さん視点なので、有原が沢山出てきて大喜びです。
    何でしょう、この可愛い生き物は!
    嗜虐趣味はないのですが、有原にあんな事やこんな事したいのはよく分かります。何かそういう人を呼び寄せてしまうんでしょうかね、有原さん。
    洋装が多い中、ずっと一張羅であろう羽織と着物でたまらないです!

    未だ続くのですね。
    続きが気になってうっかりシトロンを買ってしまったのですが、これだとかコミックスで一気に読む楽しみが減ってしまうので、どうしたものか。
    ああ、続きが気になる。

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    2014年01月09日
  • マッチ売り

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    初めて読んだ、草間さんの著作。
    いやあ、軽い気持ちで商業BLを読み始めたのですが、こんな漫画家さんがいらっしゃったなんて存じ上げませんでした。
    絵も話も独特で、すっかり引き込まれてしまいました。
    普通の少女漫画でも見かけた事ない復員兵(じゃないけど)に闇マッチ売り。
    社長側だけの話でしたらそこまでハマれなかったかもしれませんが、有原が!
    いやあ、容姿、性格、不幸っぷりが理想過ぎて!
    初めて、BLでキャラ萌え致しました。
    それぞれ纏まるにしても、全く着地点が見えませんが、最後まで追いかけようと思っております。

    ああ、有原可愛い。

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    2014年01月09日
  • タケヤブヤケタ

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    ヴィレヴァンでなんとなくかった本だったけどおもしろかった。野辺分署のエピソードもっと読みたい。絵が素敵だし野辺分署メンバーがモブも同然なのにちゃんとキャラがたってて○

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    2014年01月04日
  • アドリアン・イングリッシュ(1) 天使の影

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    深く優しく甘いのに残酷な、ゲイ文学独特な香りがありながらも、どこまでもエンターテイメントで、読む者をワクワクさせてくれ、更に楽しく切ない小説です。
    主人公のアドリアンが経験する世界は、ゲイでなければ経験しない世界であり、それは、単純にマイノリティーという枠には収まらない、複雑なこの世界を美しくも陰鬱に切りとって描いています。それでいて、米国のハリウッド映画のような、明るさもあります。

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    2014年06月04日
  • 明け方に止む雨

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    2013/12/06
    【好き】3CP話収録。何か大事件が起きそうな雰囲気からスッと二人の世界に突入する感じが良かった。 表題作、刑事:結城×裁判所書記官:里村。 自殺した弟を通して関係する二人。 里村は厚かましいだけでなくしれっと変態だとカバー下漫画で確信した(笑)  他→『夜更けに花降る』隣人:高天×裁判所事務官:山田。 怪しいと思っていた高天が実は真っ当な人だと知りあっさり口説かれる山田。 真面目で正し過ぎる山田の可愛さと里村にイビられてる高天をもう少し堪能したかった。 『歌わない鳥』絵描き:ジョゼ×アーサー。 逃避行というか駆け落ちというか。 ジョゼは気障な台詞をさらっと言える恥ずかしい

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    2013年12月11日
  • 明け方に止む雨

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    草間節やっぱ良いわ~。
    敬語攻の三本立て(は)
    どの話も詩情豊かで素敵だけれど、表題作の漢前受がイイ。鼻血イイよね鼻血!

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    2013年11月22日
  • 明け方に止む雨

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    雑誌で読んで面白かった「夜更けに花降る」
    山田がとてもいいキャラ。
    裁判所に勤務する事務官で、正義感がとっても強くて真面目なんです。それが嵩じて、隣の部屋の男が吸ってるヘンな匂いのタバコが気になって、向こう見ずな行動をとってしまいます。
    薔薇の花が取り持つ出会いがすてきでした。
    山田やっぱり手厳しいですよね。天然と意地悪と嘘つきってww
    そんな真面目君の山田と、軽妙なやりとりを見せてくれる里村書記官。里村は飄々とした第一印象の裏に、強烈な色気がある人物です。まさに、未亡人…
    そのくせ、大胆行動に走ってしまったりするところ、目が離せません。カバー下に続いていて、里見は勢いで購入したあれこれをその

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    2013年11月10日
  • やぎさん郵便

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    うああ、今回で完結じゃないのね!!でも、それでもいい!!と思えるくらいよかったです(*´∀`)なんだよ~澤ったら、結構惚れてるじゃん、可愛いじゃん♪それと、花城さんが愛する男を「キヨ」って呼ぶとこが最高によかったです♪続き?もちろん、読みます!!待ってます~★

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    2013年11月06日
  • 明け方に止む雨

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    ツボりました!目の付け所がほんとに憎い!!苦しいほど切ないのにオチでほっとする極上のラブストーリーです。前半の裁判所職員にまつわる連作も、後半のレトロな海外物もどちらも甲乙つけがたい面白さで、何度も読み返しそう。草間先生のやや長髪の美人受けが個人的にもまじツボです(^^*)

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    2013年11月01日
  • マッチ売り

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    めちゃくちゃ嵌まりました!どうして今までこの作家さんを知らなかったのか、もの凄く後悔しました。こちらを買ったのは次にでる新刊に興味を持ったからでしたが、「出会えてよかった!」と心から思えた作家さんです。よれて重なり合う四人それぞれの思いが溢れるばかりに描かれていて、胸を突かれる切ない恋愛物語。続編はもちろん!読みます!(^^*)

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    2013年10月25日
  • マッチ売り

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    草間作品の特徴は、一読すると言葉が少ないので分かり辛いのか?!と一瞬思ってしまうのだが、この人、本当に上手い。何が上手いって、説明を「説明です」とは絶対に描かない所が凄い。モノローグが簡潔で、的確なのである。私は、台詞や文字が多い漫画があんまり好きじゃない。正直、殆どすっ飛ばす類の漫画もある。そんなとこまで読まないと分からんのなら、小説読む!!(怒)となる。本来、漫画も読むが、小説の方が読むからだ。折角、絵と言うビジュアル・ツールがあるのに、言語に頼るなんて、何事じゃ、と思う性格である。草間作品は、一捻り二捻りあったりするが、絶対的に文字が少ないのである。それでも理解させてしまうのだから、凄い

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    2013年10月07日