原研哉のレビュー一覧

  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    デザイナーの言葉だな、としみじみ思う。どちらかというと無駄のない、洗練された日本語だ。言葉の選び方もハッとするものがある。

    しかし、どこか物足りない。あくや癖がない。幕の内弁当的編集なのだ。「一冊を通して」何かを訴えようという本ではない。どこかお気に入りがあれば、というつくりで、未来への示唆はあちこちにあるが、骨が太くないのである。雑誌の連載をまとめたものとあって、合点がいった。

    気になった示唆のいくつか
    ・住まいやオフィスの環境も、モビリティや通信文化の洗練も、医療や福祉の細やかさも、ホテルやリゾートの快適さも、美意識を資源とすることで、僕らは経済文化の新しいステージに立つことができるは

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    2014年06月16日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    武蔵野美大教授であり、日本を代表するデザイナー、原研哉さん。
    ”可能性は常に意外性の中にある” の言葉通り、原さんの斬新かつシンプルなアイディアにはほんとに驚かされます。
    常に消費者目線でデザインを追求する原さんの考え方が沢山学べる一冊だと思います。

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    2014年03月27日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    日本人の良さを取り入れたデザインは、世界に通用するし、もっと日本人らしさを前面に出して、世界に発信しようという強いモチベーションを感じるとても良い本だと思う。

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    2013年12月11日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    ネタバレ

    大好きなグラフィックデザイナー原研哉氏の著書。

    【まえがきについて】
    デザインとは欲望のエデュケーション。
    この言葉の背景には、
    製品や環境は人々の欲望という「土壌」からの「収穫物」であり、それを生み出すにはよく肥えた土壌が必要。
    デザインとは欲望の根底に影響を与えるものであるという考え方があるとのこと。

    そして、エデュケーションという言葉をあえて選んだのは、この言葉に、教育するという視点に加えて、潜在するものを開花させるというニュアンスが含まれているからだとも。

    このくだりにより、エデュケーションという表現がデザインにぴったりであることが納得できます。

    「潜在するものを開花させる」

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    2013年11月19日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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     本書は「デザイン」という切り口から日本の将来展望や未来構想を語ったものです。著者の原研哉氏は、武蔵野美術大学教授で、「無印良品」のボードメンバーでもあります。
     日本の強みのひとつを「美意識」に見つけ、そういった価値観を具現化するものとして「デザイン」を位置づけたり、「デザイン」とは物の本質を見極めていく技術であると定義づけたりと、本書で語られている著者のメッセージはとても興味深いものでした。
     日本の将来に対するポジティブな著者の姿勢は気持ちのいいものです。

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    2013年06月18日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    ネタバレ

    日本のデザインの可能性を感じられる本であった。

    日本は工業製品の輸出国であったが、これからは変化を求められる時代。そんな時代にアジアでも島国という環境で独自に育った日本文化の中にあるデザインで勝負していける。

    デザインとは作り出すことではなく環境の本質を考える生活の思想であるという言葉が印象的であった。

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    2013年03月03日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    このデザイナーの周到な言葉づかいに感心。半分まで来たが、簡単に読み飛ばせない。一語、一文に含蓄がある。的確な言葉で精緻な文章を大胆にデザインしているような…。

    最後まで楽しく読み進めることができたのは、どういう状況で、何が課題で、そのための仕事(「ことをつくる」デザイン)とは何かがわかりやすく述べられているからだ。ものづくりでも、人づくりでも、そのための「ことづくり」でも、創造力の根源に言葉があることを実感した。

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    2013年03月06日
  • ポスターを盗んでください+3

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    工業デザインやグラフィックデザインなどを手がける著者によるエッセイ。デザインに対する真摯な取り組みが文章から伝わってきてとても興味深い。10年以上前に雑誌連載されたコラムをまとめたものだが、まったく古さは感じない。インスタントコーヒーのラベルデザインの話や、ウィスキーの瓶のデザインの話などは、店で手にとって確認したくなった。

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    2012年01月09日
  • なぜデザインなのか。

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    デザイナーの対談集を読んで、さらに対談集を読みたくなりました。『梅原デザインはまっすぐだ!』に比べると完成度が高いです。前半は原研哉さん、後半は阿部雅世さんの話題になります。

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    2012年01月02日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    日本のデザイン――美意識がつくる未来 (岩波新書)/ 原研哉


    【ポイント】
    3/全ての人が、丁寧に篤実に仕事をしている日本。
    「繊細」「丁寧」「緻密」「簡潔」←海外にはない日本の感受性、価値観。

    展示会「Japan Car」= 移動への欲望と未来
    19/日本では車は、ステイタスでも、スタイルに酔いしれる対象でなくなりつつある。
    20/車は普通の道具。求められるのは、機能と効率、それを過不足なく体現するデザイン。
    21/欧州では、遅い車は、走りへの意欲や、敏捷性を放擲した「負け犬」。
     ダイハツの「タント」は、スピード感、精悍さは減少するが、暮しの道具としては日常になじむ。

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    2019年01月06日
  • ポスターを盗んでください+3

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    ・駆け出しのデザイナーは、デザイン料はいらないから
     自分の自由になる仕事が欲しいと思う時期が必ずある。
     これはデザイナーの麻疹だ。

    ・ビッグ・ネームに気負うのではなく、まず本人に会って
     企画について話し合うべきだった。

    ・「これ、というモデルはいつも急に現れ、迷いの余地がないほど抜きんでている。
     それを待つのはほとんど「雨乞い」の心境に近い。」

    ・「しかし裏方に徹していたとはいえ、ポスターが盗まれたと言われれば嬉しい。
     だからもし、持って帰りたくなるようなポスターを街で見掛けたら、
     躊躇せず盗んでいただきたいのである。」

    ・デザインの目的がはっきりと決まっている仕事は気が楽

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    2010年12月26日
  • なぜデザインなのか。

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    世界から見た、日本のデザインのいいところ悪いとこを指摘していて
    それがまた的を得てる。

    「骨格のある日常生活を構築しなおして、次の世代に手渡す事が日本のデザインに課せられた一番重くて尊い課題ではないか」

    とてもいい本でした。
    また読みたいな。読んだら読んだだけ色んな事を考えそう。

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    2010年07月13日
  • ポスターを盗んでください+3

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    読みやすい、わかりやすい。さすがデザイナー。

    雲の上のイメージだったけど、案外庶民的な面も見えてうれしかった。

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    2010年07月20日
  • なぜデザインなのか。

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    無印良品のアートディレクションをやってる原研哉さんと
    ヨーロッパで製品開発や素材の応用研究などのデザイン活動を
    しているという阿部雅世さんの対談。

    ヨーロッパ、特にイタリア、ドイツのデザインの歴史や
    職人工芸の過去と現在、日本のそれらを対比させながら、
    グローバルな資本主義経済の世界の中で、
    あるいはその速度の速い大きな変化の中で
    日本のデザイン=ものづくりは何を拠り所にすればいいのか
    デザインの本質とは何なのかを語り合っている。
    (余談:戦後、ものづくりをやってきた国は敗戦国ばかり。)

    デザインにおけるモダニズムや知恵の器としてのデザイン、
    ヨーロッパの生活習慣の伝

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    2010年05月31日
  • なぜデザインなのか。

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    原さん、阿部さんのデザインに対する思いや感じ方を対談を通して知れる本。じっくり読むと、日本とヨーロッパのデザインの違い、考え方の違いを深く考えさせられます。

    デザインの初心者の自分でもとても面白く、興味深く読めました。

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    2010年01月04日
  • ポスターを盗んでください+3

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    著者:原 研哉

    グラフィックデザイナー原研哉のエッセイ集。

    これは14年前に出た、エッセイ集に3つのエピソードをプラスしたもの。
    とても勉強になる。どんな気持ちとか考え方でデザインしたのか。
    自分と頭の作りが違うように感じた。
    なるほど。
    こんな視点があったとは。

    一番印象に残ったのは切符というタイトルで一番最初に載っていた話。
    これは電車の切符の背景として、描かれている地紋をデザインしたときの話。
    人がなかなか見ない。注目してやっと見えるところでも誰かがデザインしている。
    そういうものにも努力と汗がつまっている。
    でもグラフィックデザインは基本的に使い捨てでどんどんリニューアルされてい

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    2009年12月07日
  • これからの教養 激変する世界を生き抜くための知の11講

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    全体的に横文字が広く多く使われていた印象。
    それなのに文学代表の平野啓一郎さんの文章はスッと入るし、本人の半生を知れてファンとして棚ぼたでした。
    最後の人類学代表の山極寿一さんの話は為になった。猿になる前に村に定住しようかなと思った

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    2024年09月27日
  • ポスターを盗んでください+3

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    原さんが私と同じぐらいの年齢だった頃の文章。
    デザインだけじゃなくて文才もあるなんて。
    もっと頑張ろう、という気持ちになる。

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    2022年09月27日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    ネタバレ

    建築もデザインも、仕事はおおむねコンペの連続であるから、これくらいではへこたれない。コンペに勝てなくても、全力で考えた思考の成果はアイデアの貯金として蓄積されていく。それがたまればたまるほど、クリエイターとしての潜在力や爆発力は増していくのである。

    [車が嗜好品から当たり前のものになり、実用性を優先して設計された似たような四角いデザインばかりになるのについて]
    これを寂しいと感じるか、ものに対するふさわしい認識が成熟したと見るかは難しいところだが、大事なことは、そこに他の文化圏にはないオリジナリティが生まれている点である。

    日本の車でユニークなもので共通意見
    ダイハツのタント

    ガソリンエ

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    2022年01月15日
  • 日本のデザイン――美意識がつくる未来

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    おもしろいと興味を持ってどんどん読み進められる部分と
    退屈で眠たくて、全く進まないような部分があって
    その差がものすごかったです

    だけどデザインという概念を通して日本の未来を考える良い機会になったし
    改めて日本のこれまで育んできた文化や未だ潜んでいるポテンシャルに誇りを持って、しかしおごることなく
    未来に向かって進んでいきたいなという気持ちになりました

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    2021年08月29日