むらさきゆきやのレビュー一覧
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本編の前日譚と4巻の後日譚。
・~前夜~
本編1間のさらに前、レジスとアルティーナが出会う前のお話。
辺境連隊の司令官に任命されたばかりのアルティーナが、軍の横領事件に関わる。
解決にレジスも絡む。いわゆる安楽椅子探偵的な役どころだが、さすがにその絡ませ方は苦しい気がした。
まあまだ二人が出会う前の事件なのでしょうがない。
・銀の皇女オーギュスト
時系列的には本編3巻の前日譚になる。
第一皇子オーギュスト(フェリシア)と、その護衛を勤めるバルザック侯爵(エディ)の出会いと交流が描かれる。
3巻の前日譚だが、内容的には先に3巻を読んでからの方が理解しやすいかもしれない。
「覇剣の皇姫アルティーナ」の世界には主人公&ヒロイン各の人物が複数いる。
一組目は本来の本編主人公レジスとアルティーナ。
二組目がこのエディとフェリシア。
三組目はバスティアンとエリーゼになる。
・明星の誓い
時系列的には4巻の後日譚か。
4巻で主人公とヒロインを務めたバスティアンとエリーゼの話、らしい。
実はまだ読んでない。
・・・やっぱりバスティアンの話は面白いわ。
本来俺は、バスティアンみたいな「考える前に行動する」熱血系少年主人公って問答無用で大嫌いなんだけど、なぜかこのバスティアンは好感度が高い。不思議だ。
内容的には4巻の直後から話が始まり、ハイブリタニアの商家で匿われたバスティアンとエリーゼが、ベルガリア貴族の長男であり自由主義者の少年と出会い交流していく形で物語が進んでいく。
途中駆け足になりつつ、時系列的には最新刊の7巻に追いつくところまで進む。
「~前夜~」や「銀の皇女オーギュスト」よりもこのバスティアンストーリーの方がよほど面白かった。
前二つだけなら★★★と言うところだけど、バスティアンストーリー単体で★★★★★を付けたい。 -
Posted by ブクログ
今回は登場人物や舞台が一新され、物語が別の視点で進む。
主人公はベルガリア帝国の第三皇子バスティアン、ヒロインはそのクラスメイトのエリーゼに。
舞台はベルガリアを離れ、隣国ハイブリタニアとなる。
話の筋としては、姫を守る騎士(皇子)の逃走劇でわりとオーソドックスなものになっている。
人間離れした力を持つ超人的な少年主人公が、少女を守って色々がんばって戦うって感じの、ラノベ的には極真っ当なお話。
主人公のバスティアンも、ヒロインのエリーゼも、どこにでもいるラノベキャラって感じだけど、好感度は割りと高い。
シリーズ全体的に見ると、視点があちらこちらにシフトしすぎて焦点がぼやけてきている気はするけど、長編的に考えるなら必要なお話だったんだろうね。
今後、各キャラの物語がどのように収束していくのか、楽しみではある。 -
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この軍師タイプの読書家主人公を見ていてなんとなく連想したのは、銀河英雄伝説のヤン・ウェンリー。
いや、さすがに銀英伝とは比較にならないほどラノベラノベしてるけど、まあちょっと連想しちゃうね。
歴史から戦略を紐解くヤンと、創作物から戦争を紐解くレジスではそのバックボーンがまるで違うし。
ただ、少人数で難攻不落の要塞攻略を命じられるところなんか、ヤンのイゼルローン攻略戦を髣髴とさせる。
この手の「少人数で難攻不落要塞の攻略」なんてのは軍師ものにはありがちなのも確かだが。
どうせ「トロイの木馬作戦」なんだろ・・・と思っていたら、意外とオーソドックスで真っ当な作戦だった。
奇策から一周回って普通の作戦になった印象。
このシリーズ、ラノベらしい読み安さと、戦記ものとしての土台が良いバランスで組みあがっていてけっこう好きになれそう。
ただ、読書家で創作物から軍略を模倣するだけの天才軍師ってのはさすがにちょっと無理がある。
フィクションってのは「読み手を楽しませるためには現実的な要素は無視する」もんだ。
実際に同じことをすれば主人公は普通死ぬよね、っていう場面でも、物語的に楽しくするために奇跡や不条理で都合の良いように物語は進む。
だ、か、ら。
物語と同じことをレジスがやっても、早々都合よく物事は進まない。進むはずがない。
そこが、歴史から学ぶヤン・ウェンリーと、創作物を模倣するだけのレジス・オーリックとの決定的な違いであり、この物語が孕む根源的な欠陥であり、生理的に受け付けられないファクターであったりする。
そこさえ無視できれば、かなり楽しみなシリーズと言えそうだ。 -
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今回は、最強の退魔師、鳳凰朧と協力して鞍馬蒼月と対決するというお話。
舞台がプールなので全員水着に。敦志がブーメランパンツをはかされたり。
重度のロリコン患者である敦志が幼女で欲情しなくなる呪詛を受ける。
「幼女に欲情する主人公が幼女で欲情しなくなる」という発想が奇抜というか、奇特というか。
幼女に欲情しないまともな主人公になった敦志をもう少し見てみたかった気もする。
ところでこの物語、いまさらながら本当に幼女が多い。
メインヒロインの鞍馬依(退魔師)が小学三年生。
で、その同級生の水読刹(退魔師)も当然小学三年生。
追加で登場した落葉蓮(退魔師)は中学一年生。
最初から登場している蜜柑(妖)は外見的には六歳女児。
最強の退魔師である鳳凰朧(仙人)は外見的には依達と同じ年代。(九歳前後か)
今回さらに追加で登場した、蜜柑の妹分の妖の梔子(妖)と鬼灯(妖)も外見的には六歳女児。
幼女ばっかじゃん。( ゚д゚)
一応、敦志と同級生の御堂美穂(一般人)と、ひとつ先輩の姫倉香利奈(一般人)もいるにはいるが、どう考えても幼女率が高すぎる。
あ、三十路前後の山田フィオレンティーナって人もいましたね・・。
これだけの数の幼女に囲まれた主人公が、真性のロリコンなんだから凄い話ではある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今回は、鞍馬蒼月に父親を殺された薄幸の少女、落葉蓮が「現世に災厄をもたらす」とされる鞍馬依を殺そうとするお話。
真面目少女が大人に騙されつつ悪事に手を染めてしまうという流れはけっこう好みだったりする。
ツンデレ少女、水読刹のデレっぷりもなかなか劇的だったし、4巻はなかなか良かったんじゃないかな?
前回登場した水読刹がレギュラー化を果たす。
鞍馬依がクラシカルイノンセントロリータなら、
水読刹はモダニティツンデレロリータというべきか。
そしてこの4巻では第3のロリータ、落葉蓮が登場する。
中学生の蓮はオーソドックスリアルロリータってっところか?
いずれにしろ、調敦志のロリコンサーガに拍車がかかることは疑いない。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鱗に覆われた禍々しい姿の妖精――ジャバウォックが巨大な翼を広げる
「スターブラストォォッ!!」
桜坂シャーリー
「来なさい、《妖精進撃》!!」
アリス・クロックハート
【あらすじ】
夏の盛りを迎えた浮遊学園都市《楽園》。
柾貴とアリスとシャーリーの三人は、規律委員会の本部に呼び出される。
そこでシャーリーは、委員長の須旺から規律違反による幻想具現化禁止を言い渡されてしまう。その須旺は、菓子作りの世界で高く評価されており、柾貴の憧れの人物でもあった。
その頃、支援隊の氷梨は、とある噂を耳にする――特有幻想を強くするケーキがあるというのだ。真相を確かめるべく規律委員会は動き出す……!
紅茶とお菓子の異能学園バトル、レベルMAXで第2幕スタート!!
【前回のあらすじ】
浮遊学園都市《楽園》――高度千メートルに浮かんでいる巨大な街。
この一般社会から隔離された場所に、特有幻想という異能に覚醒した幻想具現者たちが集められて暮らしている。
楠木柾貴は、お菓子作りが趣味の平和で平凡な高校生だったのに、最高位のレベル7と判定され、《楽園》に転校することになってしまった。
初めて訪れた学園都市で、柾貴は七年前に転校していった幼馴染み――桜坂シャーリーと再会する。
すっかり大人びた体つきに成長した彼女が、小学生の頃と変わらず恥じらいのないスキンシップをしてくるものだから、思わずたじろいでしまう柾貴だったが。
シャーリーはシンプル思考で自分が正しいと思ったことは絶対に貫くという性格だ。その気性ゆえか、特有幻想《スターブラスト》は拳から絶大な破壊力のある閃光が放たれるというもの。こちらも学園最強のレベル7と評価されていた。
「クラス分けがレベル順だったりして、みんな大事そうに言うけど……あたしは、どうでもいいと思うんだ! ――だって、使える食堂は同じだもん!」
柾貴は転校早々、事件に巻き込まれてしまう。
なにやら常軌を逸した様子の幻想具現者に殺されかけ、空き教室へと追い詰められた。
天井を砕いて落ちてきたのは、トランプの兵隊と、帽子をかぶったネズミと、カモとインコとカニと子ガニと、巨大な猫と……
そして、お人形のように可愛らしい少女だった。
名をアリス・クロックハートといい、柾貴やシャーリーと同じくレベル7の幻想具現者らしい。摩訶不思議な存在たちは、アリスの特有幻想《妖精進撃》によるものだった。
ただし、彼女は性格に問題を抱えており――
「……この世界の王は、わたしですから……頂の見えぬ無知蒙昧な者どもは、強い力を全てレベル7として扱いますが、だからといって、わたしと並び立てると勘違いした道化などは疎ましく目障りです」
アリスとシャーリは学園の治安維持を支える規律委員会に所属する二人一組のチーム《お助け猫》なのだが……意見の衝突からパートナーを解消中。
柾貴はよくわからないうちに、アリスの新しいパートナーになってしまうのだった。
レベルによって決まるクラス分けで、柾貴はA組に所属することになった。
そのA組の悪童――威昌沼という男子が、環端末の怪しげなアプリケーションを使う。
環端末とは《楽園》居住者の生活を支援する携帯装置で、通信通話各種ナビゲーションから脳波や心拍数の計測や、身体へ干渉しての簡易的な医療機能まで備えていた。
違法なAPPDを使用した威昌沼は、一時的にレベルアップして、柾貴たちに暴虐を働こうとする。なんとか気絶させるが、副作用により昏睡状態に陥ってしまうのだった。
APPDを調査した柾貴たちは――A組の担任教師である梁谷先生が提供者であることを突きとめる。追求された梁谷は、自らAPPDを使い、より強力な特有幻想を得る。
さらに、アリスとシャーリーの苦手な場所へと誘いこむことで、彼女たちを追い詰めるのだが……
柾貴は特有幻想《薔薇園》を発動させ、強引に戦いの場を移す。形勢は逆転!
シャーリーが渾身の一撃で、梁谷をぶっ飛ばすのだった。
【あとがき】
今回は、柾貴とアリスとシャーリーだけでなく、規律委員会の支援隊である氷梨もがんばる話となりました。それと《お助け猫》にも大きな変化がありました。
須旺礼時など新キャラクターが登場しました。
いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけたなら幸いです。
物語はもう少しだけ続けたいと思っています。
柾貴たちは、連れ去られてしまった氷梨の行方を捜します。そこへ、チョコレート色の髪の少年が現れる。
さらに、柾貴とシャーリーが組んだことで、アリスの内面に変化が訪れて……
なるべく早めにお届けできればと思っています。 -
Posted by ブクログ
正直言うと、侮っていた。ヒロインが小学○な作品はそれなりに出ているし、たまにはこれくらいマニアックな作品にも挑戦しよう、それくらいな気持ちだった。
これがデビュー作とは信じがたいくらい、良質な小説である。お見それいたした。
タイトルを活かした終盤の見せ場も堂の入ったものであるし、会話もユーモアを十全に感じさせる腕前。展開にも無理がなくスマートであり、登場人物の活かし方も上手い。
いや、達者なものである。ややヒロインが好意を持つのが急かとは思うが、それ以外に傷が見受けられない良作である。あとがきでバラしたギミックも、好意が持てるこだわり方である。
続編の恋愛模様が楽しみである。少し不安混じりではあるが(拙速については指摘した通りである)、良い物語に期待したい。