あらすじ
ベルガリア帝国第七軍はハイブリタニア軍の新兵器の前に為す術なく敗北。救援に駆けつけた軍師レジスの采配によって全滅は免れるも、依然として帝国は窮地にあった。海路からの補給を断つ他に、侵攻を食い止める方法はないが、帝国海軍もまた新式の蒸気船に苦戦を強いられていた。アルティーナ達は海の奪還を決意し、港町を目指す。帆船しか持たない帝国海軍に逆転の手はあるのか!? 覇剣の皇姫と、読書狂の青年が織り成す覇道戦記ファンタジー第六弾! ※作品の表現や演出を考慮して、電子版は本文縦組で制作しております。また一部のページを加工、追加、削除しております。※
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戦闘にはまるで向いてない落ちこぼれた軍人、それが主人公、レジス。そんなレジスが士官学校で唯一得意だったものは、生きがいの読書で得た知識を活かした軍略。その知識を見込まれたレジス、紆余曲折を経て辺境連隊に呼ばれ…。
そんな、ある意味では主人公らしくない一面を見せる彼が活躍していく戦記物がこの覇剣の皇姫アルティーナです。
この物語の面白さの一つは爽快な勝ち方!戦術書から仕入れるだけではなく、ときには空想の物語から裏に隠れる戦術を見いだし、真正面から立ち向かうのではなく勝利をもぎ取っていく軍師としてのレジスは圧巻。レジスを呼んだ辺境連隊の司令官やお付のメイドからの熱視線にも納得です。
むらさきゆきやさんの繋がりの良い物語の進み方も相まって読み進めるのが楽しくなってくるこの作品。ぜひ楽しんでください!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
辺境に追いやられた皇姫アルティーナと読書狂の青年レジスの覇道戦記ファンタジーの第6弾。
今回はハイブリタニアとの海戦のお話。
アルティーナというタイトルなのに姫様の活躍、というか出番が減ってきているような(笑)
それはとりあえず置いておいて、相変わらずどういった展開で不利を跳ね返すのかがいつも楽しみですね!
今回も予想外の展開でしたね。
最後の海兵から「どんな本を読んだらいいか」に対するレジスの答えが印象的でした!
Posted by ブクログ
敵の補給線を断つための海戦が開戦.
此方は帆船なのに対し
敵国は最新鋭の蒸気と帆のハイブリッド船.
そして初の海戦.
今回もレジスの読んだことのある作戦が炸裂.
そろそろ彼の
自分の評価が最低編という姉からの呪いが
邪魔くさくなってきましたね.
行き過ぎな謙遜は嫌味に勝る気がするんだぜ.
Posted by ブクログ
良質で読みやすい戦記ライトノベル。
むらさきゆきやは好きだし、このシリーズもなかなか楽しめる。
ただ、どうしても主人公レジスの似非ヤン・ウェンリーっぷりが鼻につく。
色々許容できても、ひとつだけどうしても納得できないのがやっぱり「ただ知っているだけ。本で読んだから」って理屈。
前にも感想で書いたかもしれないけど、歴史に学んだヤンと、創作物語に学んだレジスでは竜と蛇、いやミミズほども違う。
いくらフィクションとは言え、歴史を下敷きに軍略を考えるヤンと、創作物語を下敷きに軍略を考えるレジスとでは大きく異なる。
もちろん、異なっていい。いいんだが、所詮創作物語どおりのことしかしていないレジスが常勝無敗をうたうのは無理がある。
レジスが下敷きにする物語ってのは娯楽性のあるものなので、現実に即さない。
こんなものを当てにして軍略を考えるなんて荒唐無稽。
ハリウッドなら最後は奇跡が起こって万事解決ってなもんだ。
99%世界が滅ぶって場面でも1%の奇跡が起こって救われるのが物語の世界。
リアリティよりも娯楽性、読んで面白い、楽しいことが前提とされるのが物語の世界ってヤツで。
そんなものを下敷きにしているレジスどこまで行っても道化者だし、このままのスタンスで物語を続けていくのは難しいと思う。
思うんだが、これはそういう物語。
結局、最初の最初の設定で間違ってるとしか言いようがないし、さらに言うなら俺が読むのが間違っているんだろう。
そこまでわかった上で、そのあたりに目をつぶれば十分楽しめる。
ただ、わかっていても鼻につく、臭い、惜しい。(笑)
まあ、続きにもまだ期待している。
けど、むらさきゆきやにはもっと萌え系のほかのシリーズをがんばって欲しいかなー。
銀弾の銃剣姫の第二部とか。
アルティーナも戦記モノとして十分なクオリティがあるんだけど、どうしても先述したレジスの設定の「失敗」が残念でならない。
どうせヤンに似せるなら普通に「書物と歴史から学んだ」ってしておけばよかったのに。
「物語で知ってるだけ」とか、ピエロ過ぎる。
それはそれとして。
この6巻でも、5巻でもレジスがこんな台詞を言っている。
「世の中につまらない本なんかない。つまらないと思えばどんな本でもつまらないし、面白いと思えばどんな本でも面白いものだ」みたいな感じの台詞。
同感だが、ラノベ作家がこの台詞を履いていると思うと、ちょっとあれだね。言い訳っぽく聞こえるね。
いや、言ってることは正しいんだけどさ、あんまり作家の口から聞きたい台詞じゃないっつーか。