池澤夏樹のレビュー一覧

  • 異国の客

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    著者である池上夏樹氏がフランスでの生活を綴ったエッセイ。

    食事や教育・・・駐車事情まで、実際に現地ですごし体験した著者だからこそ感じる日本との文化的差異が読者にも理解でき勉強になる。

    しかし、池上氏のルポはどうも説明口調な部分が多く、ハワイイ紀行でもそうだったが、もう少し現地の風というか雰囲気を感じさせてくれたらなと個人的に思う。
    知識としてはおもしろいんだろうけど、ルポルタージュの醍醐味である追体験が感じられないのが残念だ。

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    2011年11月06日
  • 叡智の断片

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    懐かしきかな、PLAYBOY。これを読むと80年代辺りって、学園闘争が終わり、教養がオトナのお洒落になったんだなーて感じがする。

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    2011年09月16日
  • 異国の客

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    著者がフランスに移住した時のエッセイ。
    フランスに住んで見ると、日々の生活が新鮮な感じで日本文化との違いや比較も可能になるらしい。断片的なエッセイを繋がりのある3つのテーマでまとめてあり、著者の薀蓄が面白い。
    高校生が大学入学資格試験バカロレアの変更に反対デモを起こす風景は、日本では有り得ない光景に見えたようである。
    著者が綴る街の風景、フランスの隣人達のものの考え方を読むと、フランスは哲学の国としてのプライドが感じられる。

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    2011年06月19日
  • 憲法なんて知らないよ

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    「この世に人が一人いるということはそれだけでよいことで、二人いるのはその倍良いことだ。人が生まれて、育って、暮らして、また子を生んで育てることは、最初から世界によって祝福されている」
    「国のはじまりはそこに住む人々である。人より国の力が強いというのはグロテスクだ。それに、武力を振りかざして威張る国は隣人たちから嫌われる」

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    2010年10月01日
  • カイマナヒラの家

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    旅に出る理由。

    人生における休暇。
    終いの棲家ではないけれど、自分らしく存在できる、
    居心地のよい場所。

    永遠には居られないし、余所者であることに変わりはないけれど、
    サーフィンという共通項は、いとも簡単に言葉や民族や宗教を
    飛び越える。

    人間にはシェルターが必要なんだろう。
    静かで平和な避難場所。

    No alarms and no surprises.

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    2010年06月08日
  • すばらしい新世界

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    ヒマラヤの奥地へ風力発電を設置することになった主人公。
    そのきっかけから設置の完了まで、そして秘密の特務について描かれた作品。
    家族関係や、発展途上国に文明をもたらすことの問題点について・・・
    など色々テーマが多い作品なのですが、重苦しくなくとても読みやすいです。
    また、全体に漂う神秘的な雰囲気がとても引き込まれる作品でした。

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    2010年05月05日
  • 異国の客

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    フランスに居を移した池澤夏樹のフランス生活を綴ったエッセイ集。フランス生活での発見等を新鮮に語っているが、やはりどこかで日本との比較を読者はせざるを得ない。
    考えることは沢山あるが、日本が今後向かうべき方向を考えた。

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    2010年01月04日
  • 真昼のプリニウス

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    透明感があって読みやすい文章のわりに、前半はなかなかエンジンがかからなかった。ぼやっとした印象がぬぐえなくて。読み終わった今もぬぐえたとは思えないんだけど。
    でも、ラストでの野うさぎの話、題名に込められたものを垣間見たとき、なるほどと思いました。
    答えははっきりしていないけど、たぶんそれでいいんだろう。

    しかし、池澤夏樹さんを読むきっかけの一冊にはオススメできないかな。他の作品から読み始めて欲しいな。

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    2009年11月12日
  • 真昼のプリニウス

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    この人の本は科学と神秘のブレンド具合が好み。よく言われているけど、じめじめしてない透明な文章も好き。この主人公は少しきれい過ぎて、共感もできず興味もさほど惹かれるわけではなく…ではあったけど。

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    2009年10月07日
  • 憲法なんて知らないよ

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    改憲を論じるなら、まずはこの本はいかが?
    たとえ誰かに押し付けられた決まり事でも、今の憲法もそうは悪くないのでは。

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    2014年08月31日
  • 真昼のプリニウス

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    職業を持った女性の強さについて、池澤夏樹の描写はおかしな特殊やプライドや偏見に凝らず、読み心地がいい。
    男性、女性いずれにせよ、池澤夏樹のキャラは完全に良い意味での中性さが濃くてだからはまりやすいと感じる。
    私も河口に寝そべれるような自分の外枠に向かっての恋がしたい。

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    2012年01月06日
  • 夏の朝の成層圏

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    「生きる」ことを目的に生き、自然の中にサイズをあわせていく彼と。

    自分の孤島主義を客観視する目線をもち、脱文明にかぶれる自分を皮肉に思う彼と。

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    2009年10月04日
  • カイマナヒラの家

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    サーフィンはやったことないですが、こういう生活いいなあ、と思います。文が淡々としていて、すっと入ってきました。

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    2009年10月04日
  • すばらしい新世界

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    架空の発展途上国ナムリンに風力発電のための風車を設置する日本人技術系サラリーマンの話。小説なんだけど、文明と環境についての作者の思索でもある。チベット仏教に守られた秘境に立つ風車のイメージは夢のように美しく詩的。…なのに、主人公の奥さんのメールやセリフが説教くさくて全体的に飛距離不足か。この奥さんのメールっていうのがだいたい各章の終わりにいつも出てきて、主人公の今日の行動を批評するみたいな感じで、きみらは吉野源三郎「君たちはどう生きるか」のコペル君とおじさんかいっと突っ込みたくなる。これ実は啓蒙書なのかも。終盤の意外なスリルとサスペンスがめちゃくちゃ面白かったのでまあなんでもいいや。【2005

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    2009年10月04日
  • すばらしい新世界

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    何処かで書かれていたけれど、悪意というものが存在しない。
    でも、それはマイナス材料にはならずに、すばらしい新世界を僕に提示してくれた。
    今、生きているこの世界とは違った形の世界があるということに気づいた。

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    2009年10月04日