北康利のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【本の内容】
<上>
日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。
明治三五年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。
戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。
しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。
初めて知る方にもお勧めの白州次郎評伝決定版。
<下>
少年のようにスポーツカーをこよなく愛した一方で、戦後いち早く日本の経済的独立を目指し通商産業省創設に奔走。
ところが創設後はすっと身を引く。
全てが次郎の「紳士の哲学」であった。
エッセイスト白洲正子とともに過ごした彼の人生を膨大な資料を基に解き明かす必読の白洲 -
Posted by ブクログ
【本の内容】
<上>
日本でいちばん格好いいといわれている男・白洲次郎。
明治三五年に兵庫県で生まれ、英国へ留学。
戦後、吉田茂の側近として日本国憲法制定の現場に立会い大きく関与した。
しかし、彼は表舞台には立たずに、在野精神というダンディズムを貫き通すのであった。
初めて知る方にもお勧めの白州次郎評伝決定版。
<下>
少年のようにスポーツカーをこよなく愛した一方で、戦後いち早く日本の経済的独立を目指し通商産業省創設に奔走。
ところが創設後はすっと身を引く。
全てが次郎の「紳士の哲学」であった。
エッセイスト白洲正子とともに過ごした彼の人生を膨大な資料を基に解き明かす必読の白洲 -
Posted by ブクログ
ネタバレ成功者の共通点の一つに”聴き上手”であることと、新知識の吸収に貪欲であることが挙げられる 問題は成功した後にある。成功しても自分を律し続け、謙虚さを失わないでいることのできる人間は哀しいほど少ない 銀行を救うのは関係重役や株主を救うためではない。その裏に何千何十万の預金者があり、且つまたそれには多人数の家族があるので、それを救うためである 彼らに共通していたのが、高等教育を信用していなかったことだ 一個の事業の成功するかしないかの根本原因は、一にも人物、二にも人物、その首脳となる人物の如何によって決することを言明してやまない ロスチャイルドは、今でも日銀の大株主である
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Posted by ブクログ
上巻に引き続き、下巻は1946年からスタート。戦後のGHQとのやりとりの中で白洲次郎がどんな言動をしてきたかを追いかけ、当時の政治情勢についての解説も加えつつ、次郎が息を引き取るところまで、さまざまなエピソードが記されている。
悪いことはあまり書かないのだろうと思って差し引いても、人間味があって正義感あふれる人物像が伝わってくる。この時代だからこそ通用したであろう事柄は沢山あるし、市井の人々とは違う世界に住んでいたことも事実。彼の言動の全てが正しかったなどとは勿論思わない。
しかし、現代の日本に、これくらい本気で先を見据え、国のことを考えようとしている政治家が果たして何人いるのだろう。こういう -
Posted by ブクログ
彼のことを記した書物はずいぶん沢山あるけれど、これは順を追って、その時、その時の政治状況なども比較的丁寧に説明してあって分かりやすい。白洲次郎という人の、そもそもの家柄や周囲の人々の生い立ちに至るまで丁寧に記されている。
上下巻のうち上巻にあたるこちらは、1902年に彼が誕生してから、敗戦しGHQと憲法についてすったもんだのやりとりをするところまでが取り上げられている。白洲次郎という人物の数々のエピソードもさることながら、現在進行形で問題になっている政治のさまざまなことの事情が改めて理解できて面白い。
別に文部省のせいにするつもりはないが、普通に公立の学校の義務教育で歴史の授業を受けていると、 -
Posted by ブクログ
自分とかけ離れた人間に対する羨望とは誰しもが持つものだと考えておりますが、白州次郎もその対象です。
自分の正しいと思った事は目上の立場の人間だろうと真っ向からぶつかる姿勢、一方で多くの人達から愛されていたのは彼自身がしっかりと自分自身の中に揺るぎない「原則(Principle )」を確立させており、人によって態度・意見を変えない一貫性があったからなんだと思います。衝突を恐れすぎて仲良しこよしの羊の群れに収まらず、一人でも気を吐いて己が信じた正義を全うする姿勢をみせつけられると、本書は背筋を伸ばして読まずにはいられません。
また、目下の人間に対しては偉ぶらず、厳しさと優しさとをもって接する姿 -
Posted by ブクログ
下巻は、戦後の復興を目指して吉田茂を先頭に、政治・経済を仕切り直していく様が描かれている。GHQの中の民生局と参謀第二部との確執、自由党・社会党の政権争い、通商産業省の設立など、まさに八面六臂の活躍である。これだけの逸材でありながら、歯に衣着せぬもの言いのため、政治の表には出ないほうがよいと自制し、仕組みを作れば後進に譲るという生き方は、実に涼やかである。 また世界情勢を踏まえた大局を見抜く目の確かさにも驚く。これからは貿易で外貨を稼ぐ必要がある、と看破して貿易庁をわずか3ヶ月で通産省に作り変えている。 著者の北氏がいかに次郎に惚れ込んでいるかは、取り上げるエピソードが詳細であること、生き生