北康利のレビュー一覧
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前半と違って白州次郎さん以外の主要登場人物のドラマが盛り込んであったためフィクションみたいな部分が感じられた。後半のサンフランシスコ講和条約のあたりは臨場感たっぷり、激闘ぶりが次郎さんの活躍を、物語っていた。沖縄の占領をみとめたあたりは 早く自立して独立国家体制に持っていきたい意向から 吉田茂首相の早期決断によって不条理なまま今も続いてる。 この点では私が知る吉田首相の評価はぐっとさがった。 沖縄問題は吉田さんの判断ミスではないが戦後ずっとひっぱている問題。 次郎さんの悔しさ がわかる気がする。 白洲さんが今の時代生きていたらすぐに東電も解体し、また、集団的自衛権を反対しているであろうと思
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前半(上)
日本国憲法が出来るまでのマッカーサー率いるGHQとの攻防。マッカーサーの考えた日本を独立国家として自由民主主義を盛り込んだ革新的憲法草案は日本を二度と戦争させない、戦闘威力のない骨抜きにするためのものだったとか。戦争に負けたことを認めたくない内閣府の軍人議員たちの保守的な考え、どちらも譲らないその両方の心理的作戦は緊迫感があります。
その間を取り持ち白州さんの心理的負担や憲法草案に関わる人達との繋がりから 日本国憲法が出来るまでの過程がいかに険しかったか。
憲法改正するにはどれたけの人が関わり、命を投げ出してできたか、第九条がどれだけ重みがあるか、白州次郎さんだけでなく当時の人 -
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吉田茂については名前くらいしか知らなかった。「震災以降、吉田茂がいま人気だ」というのを人からきいて、読んでみることにした。
吉田茂は吉田家の養子で、実父は黒船にのった竹内綱、実兄はダットサンの「T」、竹内明太郎。
誰もが経験したことない出来事を、独自の態度で判断し行動していく。人は大事な局面では開き直りが必要であるが、それには大きな不安とリスクが伴うはずだ。吉田茂は、その開き直りの連続だったことだろう。
私も、大事な局面ではいい開き直りができるようでありたい。
吉田茂が愛した娘、和子は麻生太郎の母である。二・二六事件のころ、茂の岳父、牧野伸顕を体をはって守る度胸のある女性、そして賢い女性 -
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下巻は戦後日本の父・吉田茂とともに、経済復興を進めていくフィクサーとしての白州次郎像が見えてくる。公職には就かず、あくまで民間人として日本経済の発展を考え、国際的な交易によって国富を増価させていく通商産業省の設立、あらゆる産業の根幹となる電力の安定供給といった、現代にも通じる政策課題を手がけていった。
サンフランシスコ講和条約において、外務省幹部の書いた英文でのスピーチ草稿を破り捨て、「独立国として自国の言語で堂々と講演せよ」と、30mにも及ぶ巻き紙に毛筆で書いたスピーチを吉田茂に読ませた下りは圧巻である。
個人としてのプリンシプルから、国家としてのプリンシプルへ。現代の日本人にとって足り -
Posted by ブクログ
この本は白洲次郎の伝記的小説ではあるけれど、日本国憲法(象徴天皇)、日米講和、日米安保の背景を知ることができるとてもよい歴史教科書だと思う。
そう思えるのも、これらをまとめるために次郎が深く貢献しているからに他ならない。
これだけ日本の復興と外交政策について「今」どうあるべきかを考え、実行して来たにも関わらず、結局大臣にもならず、公職にも就かなかった。
そうしなくても一国の総理を動かし、国の舵取りをできるのだから、金や権力が欲しいのでなければそんな必要は無かったのだろう。
坂本龍馬や勝海舟と同じダンディズムを感じる。
しかし歴史や物語はケイディスのようなヒール役が登場すると俄然ドラマ