北康利のレビュー一覧
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太平洋戦争でのインパール(白骨街道)の生き残りだと聞くと迫力が違う。ワコール創業者、塚本幸一氏の話だ。戦争で生かされた、という自覚をもって、事業に臨む。正攻法ばかりではないが、とにかく熱量と行動力、決断力が伝わってくる内容であり、面白い。自己啓発にもなるし、経営者への指南書にもなるし、戦中戦後におけるドラマを見る楽しさもある。
また、同社を語るに特徴的なのは、女性の活躍だ。いくら塚本氏に気迫や熱量があっても、女性の下着売り場での売り子は務まらない。それを担う女性がいたのだ。また、生産においても、開発においても、女性の力が輝いているのだ。女性の下着を扱うために、そのように自然となるという事もあ -
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北康利による白洲次郎の伝記。次郎の幼少期から戦後GHQ統治時代の憲法改正プロジェクトへの関わりまでを描き、サイドストーリーとして妻の正子や父の文平、祖父の退蔵、また友人となった近衛文麿や福沢諭吉など著名な人物たちの背景まで語られる。戦争に向かってゆく・敗戦後処理を行う日本における重要人物が白州次郎のストーリーを軸にしながらこれでもかというほど登場するため、歴史の勉強になる。また、白洲次郎に期待される豪快なエピソードも多く登場するため、面白い。
超上流階級・大金持ちの生まれで、留学などもしながらのびのびとした生活を送る中で育まれたのが、「プリンシプル」と考えると、この人が「プリンシプルのない日 -
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ネタバレ2023/08/02 読み終わった
Twitterでジャーナリストの方がおすすめされていたので。
政治家の、特に近現代日本の政治家の伝記を読んだのは初めてかもしれない。
他の方のレビューで「安保闘争のイメージしか無かったが180度変わりました」などとあったが、俺は安保闘争のイメージも無かった。安倍晋三元首相のおじいちゃんのイメージしか無かった。そんなレベルから読んだ。
青年期〜戦時中までは歴史物として、戦後〜組閣あたりはルポルタージュとしてなんとなく勝手に頭が整理して読んでた感じ。
どちらかというと青年期〜戦時中の方が楽しんで読めた。当時の日本官僚がどんなことを考えてどう行動していたのか。当