神奈木智のレビュー一覧
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ネタバレある夏の日、真っ昼間のひとけない公園でひっそりと涙しているサラリーマン高林に出会った高校生の秋光。自分よりずっと大人なのに儚げで頼りない佇まいに、秋光は目が離せなくなってしまう。自分よりずっと大人、しかも大の男が白昼堂々泣いているという鮮烈な印象。
二度目の出会いは、大きな花束を抱えた高林がふらふらと車道に飛び出したところをあわや秋光に助けられるというもの。
どんな事情があるのか知らないが、我を忘れるほどの悲しみに打ちひしがれているなんて、なんだかかわいそう。ただの同情なのか、それとももっと別の感情なのか。高林に対する自分の気持ちに戸惑う秋光だけれど、その繊細な顔立ち、優しげな表情やちょっとした仕草までもが心に残ってしまう。
聞けば聞くほど高林の落ちこんでいた理由は案外情けなくて、ずいぶんとヘタレ風味なのだけど、高林の持つ大人なのにかわいい、自分が癒やしてあげたいと思わせる脆さみたいなもの、自分だけに見せてくれる弱さみたいなものは、何とも母性愛、庇護欲をかき立てられるな~と思う。
何やら優しげで儚げな美人さんが精神的に傷付いて弱りきっているのってなんかすんごい萌ゆるな(←これって攻に対する形容じゃないなとは思うけども)
年の差といえば、精神的にも経済的にも圧倒的優位に立つ大人が、まだまだ未熟な年下を翻弄して甘やかし倒す!!てのが醍醐味だと常日頃思っていたのだけど、こういうのも悪くないわぁ(*'A`*)と思った次第です。
秋光が17才でまだ子供だけれど、年相応の屈託のなさ、素直さ、率直だけどずかずかと相手の領域に踏みこまないだけのデリカシーをちゃんと持ち合わせているところはすごく好感が持てた。かわいいだけじゃなく、高林をやさしく包みこむような包容力を見せつけて将来のポテンシャルの高さも感じさせる。
こう書いていると攻守逆転気味な話に聞こえてしまうけど、ジェントルな大人攻が見せる盛大な甘やかしもきちんと堪能できます。
『金曜日は俺が君を甘やかす!!』(宣言)とか、な、なにそれぇぇ♥て部屋の隅まで床ローリングすっかと思った、マジで。 -
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ネタバレ罪のないかわいいお話。
子役時代から必死にひとりで頑張り続けてきた超売れっ子アイドル裕矢が、イケメン大学生の家庭教師湊の業界すれしてない心やさしさに触れて心を開いていく。
次第に湊を心の拠り所にしていく裕矢。
女の子も顔負けの可憐な風貌に人一倍努力を惜しまない健気さに愛おしさを感じる湊。
お互いにそれが男同士の性別を超えて、キスしたい触れたいという種類の感情だと気付く。
まあそれなりに色々ある困難を乗り越えて、これからもふたりで頑張っていこうね♪的なほんわかエンド。すっごい嫌なエピもキャラも登場せず、意外にサラッと(あっけなく)終わる感じ。高星さん絵の裕矢くんは可憐≧ェ≦
大学生×高校生といえば、どちらもまだまだ子供。これからどんな関係性を築いていくのかなぁ…とか、今は超可憐なビズな裕矢くんもあと五、六年もしたらすごい男前になったりして、三、四才の年齢差なんてあっという間に詰められてしまうから、住む世界の違いをこれからどうやって埋めていくのかなぁ…とか老婆心ながら読後色んないらん心配をしました(^_^;)
ちなみに超個人的な好みを言わせてもらえば、裕矢くんのお相手はやさしいイケメン大学生より、食えない眼鏡のマネージャーくらい年の差の方がより萌えたと思います。 -
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母を亡くした十八歳の穂波貴史は、遠縁の親戚に引き取られることになる。
その男・穂波冬杜は、突然貴史の前に現れ、弁護士に話をし、貴史を引き取ることを了承してしまった。
貴史は18歳。未成年の間だけだ、というけれども、いけ好かないその態度に貴史は反感を抱いていた。
けれど、心を病んでいた母親に付き添うために家から一歩も出ることなく生活をしていた貴史には、一人で生活をするすべもない。
渋々同居を了承した貴史だったが、穂波家には冬杜の他にも春臣・夏那・秋那のにぎやかな三兄妹がいた。
貴史のことを「穂波家の末っ子」として大切に扱ってくれる春臣・夏那・秋那。
中でも春臣は、貴史のことに始終心を砕いてくれ、丁寧に扱ってくれる。
ところが、貴史が心を開いたのは、いっそいないかのように貴史を扱う冬杜。
以前より眠りの浅かった貴史はなかなか上手に寝付くことができなかったけれど、どういうわけだか冬杜の隣では眠れる。
そんなある日、春臣に「好きだ」と告白された貴史は今まで考えたことのなかった気持ちに気がつくけれど……
という話でした。
実は冬杜と貴史は昔、会ったことがあって。
貴史はそのことをすっかり忘れているのだけれど、なんとなく彼の着ていたシャツに見覚えがあった。
その意識していない記憶が反発を覚えていたはずの冬杜に、貴史が少しずつ惹かれていく原因になるのだけれど、冬杜には冬杜の、貴史の母親に会いに行ったときのごたごたの記憶が頭の中にあって、貴史に対して、消せない罪悪感を抱いていて、そのことから自分の気持ちを認められずにいる……という感じで、少しごちゃごちゃ。
けれど、まったく世間ズレしていない貴史にとっては大事なことは自分が「冬杜を好きでいていいのか」というただ一点だけで、結局、冬杜が観念してハッピーエンド。
ピュアで世間知らずの恋人を持つと苦労しそうですが、歪な形で育った貴史のゆがみとかが丁寧に描かれていて、とても優しい雰囲気の話で面白かったです。 -
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ネタバレヤクザ顔負けの人相で、職務違反寸前の捜査は日常茶飯事、そんな強面で鳴らす高千穂愛。
実は高千穂は元ヤンの刑事だった。
その高千穂の隣の部屋で生活をしているのが、腐れ縁の同級生で元優等生・宮原束紗。
高校の時はあんなに優等生だったのに、今の束紗の仕事は超ハードな濡れ場を書く人気ポルノ作家。
涼しげな美貌でとてもそんな仕事をしているようには見えない束紗だったが、高千穂にはやりたい放題。
たとえ、緊迫した張り込みの最中だろうが「腹が減った」とマイペースに電話をかけてくるし、勝手に人の部屋に入り込んで眠っている。
そんな束紗に対して、高千穂は文句を言いながらもついつい世話を焼いてしまい……
という話でした。
なんというか、鈍感世話焼き攻×わがまま健気受?な感じの話でした。
って、書いてて思ったんですが、鈍感なくせに世話焼きって実は相当たちが悪いのでは?
それとは逆に、実は、束紗が緊迫した場面で高千穂に電話をかけてくるのは、高千穂が帰ってこないじゃないかと心配をしているからで、あれこれわがままを言うのも高千穂にかまって欲しいからで……って考えたら束紗って相当かわいい生き物なんじゃないかと思えてくる話でした。
全く違うタイプの人間が相手の意図が読み取れなくて、でもお互いを思いあってるのがわかる感じがすっごくかわいかったです。 -
購入済み
初作家さん
「ときどき世界は美しい」とゆー作品のスピンオフ、て知らずにいきなりこちらを読みましたがまあ問題なし。新米教師の行哉と弟に劣等感を抱く夏那、惹かれあってるのに行哉は立場上と夏那を想うが故に葛藤し遠ざけよーとする。夏那は自信がなく行哉は従兄弟の悠馬が好きだと思い込んでいてすれ違う。設定は好きだけど展開(特に行哉の言動)が微妙に私の期待とズレてたかな、。。時差のある三角関係?行哉は悠馬にも夏那にもだけど、自制心が不安定ってか欲求に弱すぎだろー、自分を簡単に見失って気づいたらキスしちゃってて俺何やってるの?ってどーなのよ。。Hはオマケ程度でエロくもないのでサクッと読めます。
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ネタバレ篠原智哉は、清潔感のある美貌で近隣の女子高生にも人気。
今はある事情から、誰かと親しく付き合うことを止めているが、智哉に対する手紙や贈り物は後を絶たず。
智哉自身が直接受け取らないためか、友人である滝沢征司の手を介して持ってこられる。
その中の一つ。
滝沢が「男からのものだ」と言っていた手紙の差出人の名前が「神代有紀」であるとわかった瞬間、珍しく智哉が「返事を書く」と言いだした。
今までそんなことを言い出したことのない、智哉の思いもしない行動に、滝沢も驚くが、智哉自身が一番驚いていた。
早速、手紙に書いてあった連絡先にメールを送り、会う段取りをつけた智哉が待ち合わせ場所に赴くと、そこには背の高いエリート然とした男がいた。
彼の名前は、神代雅。
有紀の過保護な兄であった。
結局、その日のデートはいつまでもついてくる雅に怒った有紀の提案により、途中で解散となり、智哉はそれきり有紀にメールの返事をせずにいた。
数日後、突然、智哉の学校を訪ねてきたのは雅。
有紀が、智哉からの返事が返ってこないことにひどく落ち込んでいる、というのだ。
その雅の頼みに負けて、再び智哉は有紀にメールを送るけれど、どういう訳だか、有紀のことよりも、雅のことが気になってしょうがなくなってくる。
口を開ければ憎まれ口しか出てこない二人だったけれど――
という話でした。
なんだか、あらすじを読んだ時には三角関係のドロドロ話を思わず想像してしまっていたんですが、全然そんなことなくて、とても健全な話でした。
有紀と智哉はあくまでも友人関係で、途中、智哉も雅も有紀が智哉に抱いている気持ちは「恋愛感情なんだ」と思い込んでいるんですが、そんなことはありませんでした。
紛らわしい手段をとったから勘違いされてしまいましたが、有紀は智也と友達になりたかっただけでした。
なので、有紀の気持ちがちょっとしたスパイスになりはするもののちょっと回り道をした二人の話でした。
で、それとは別に、智哉の友人の征司と有紀の話も入っているので、そちらも興味がある方はぜひどうぞ。こちらは初々しい感じがして、非常にかわいいです。