中村能三のレビュー一覧

  • ホロー荘の殺人
    再読。ポアロが登場するのは164頁めと、非常に遅い。だけどまったく退屈しない。ジョン、ガーダ、ヘンリエッタをはじめホロー荘に集まった人々の人間関係や心理描写に引き込まれる。
    私ははじめて読んだ時からヘンリエッタという女性が、彼女の強さや生き方が、とても好き。
  • 象は忘れない
    ポワロシリーズ。
    過去の作品「五匹の子豚」のように、10年以上前の事件の真相を推理する内容。ポワロの友人である推理作家が過去の自殺事件の真相を一緒に推理していく。夫婦二人の自殺として処理されたこの事件は、当時から疑惑が残されていた。そこで、当時の関係者の話を聞いて謎解きをする。象は忘れない、、、とは...続きを読む
  • ホロー荘の殺人
    「忘られぬ死」の解説によると、江戸川乱歩はクリスティ作品のことを「気の利いたメロドラマとトリックの驚異の組合せ」と評したそうだ。この作品はまさにそれだと思う。この男女関係でなければ事件は起こらなかったし、その後の迷走もなかった。メロドラマがトリックの添え物ではなく主役になっている。

    3人女性にそれ...続きを読む
  • ホロー荘の殺人
    ろくに推理をしない性質なので推理物として秀逸なのかはわからない。
    ただクリスティの作品は人物描写が巧みなので好き。
    中でも女性の心理描写はさすがだと思う。

    最後の彫刻家の描写がとても印象的。
    評価の高い作品ではないようだけれど私は1番面白かった。
  • 象は忘れない
    過去の事件を掘り返すことで、今現在起こりつつある犯罪を・・・という、ポアロもの。
    アガサクリスティー晩年の作らしい。
  • 象は忘れない
    ポアロものでも、オリヴァがでてくるのは安心して読めます。
    オリヴァが、ある意味、アガサクリスティの分身でもあり、
    作家生活について表現したいことが、ところどころで本音として現れています。

    物語は、悲しいお話ですし、一卵性双生児についてと、精神病に関する記述では、
    妥当性について考えさせられ...続きを読む
  • 忘られぬ死
    アガサクリスティの小説を80冊くらい読んでくると、
    この話、前読んだことがあるような気がしてくる。

    登場人物の類似性、
    設定の類似性
    地方の類似性、
    職業の類似性、
    時代の類似性
    など、シリーズものでないものの方が、強く既見感を感じることがある。

    本作品の既見感は、なぜかは、全巻...続きを読む
  • ベツレヘムの星
    新約聖書を読んだ事がある人なら、
    クリスマスの物語として楽しめるかもしれない。

    新約聖書を読んだ事がないと、
    書かれている意味が分からないかもしれない。

    大人よりも、子どもが読んだ方がいいかもしれない。
    意味を分かることより、展開を楽しめるから。
  • 運命の裏木戸
    アガサクリスティが、自分の分身を物語に登場させるのは、
    マープルはじめ、とても分かりやすい。

    「映画で見るのは好きじゃない。原作どおりでないから。」
    と言わせているところが、一番。

    ああ、アガサクリスティは、そう思っていたのだと理解しました。

    本に関する記述の端々に、アガサクリスティ...続きを読む
  • 象は忘れない
    初ポアロ♪面白かったです!
    推理作家のミセス・オリヴァが名付け親になっている
    シリヤの両親の12年前の心中事件の真相を調査する為、
    象のように記憶力の良い当時の関係者達を訪ね歩き、
    やがてポアロは愛の悲劇とも呼べる真相に辿り着く。
    「象は忘れない」というのはイギリスに伝わる慣用句で、
    象は自分をひど...続きを読む
  • 忘られぬ死
    クリスティー作品で一番好きなのがコレ!
    ロマンティック・ミステリーの最高峰です。私にとって。
    名探偵が出てこないので謎解きシーンはありませんが
    ヒロインが魅力的。
    同じプロットの短編(黄色いアイリス)にはポアロが登場します。
  • 象は忘れない
    クリスティの「回想殺人」の傑作の一つ。ポアロとオリヴァ夫人が活躍する。ドラマティックではないが、丹念に織り込まれた登場人物の心の動きを穏やかに楽しみたい。
  • 運命の裏木戸
    ネットで見る限りは、あまり評判が良くないような感じがするんだけど、わたしはとても好きな一本。わたしが持ってるのはかなり古い旧版なので、もしかしたらこのクリスティー文庫のやつとは訳とかがずいぶん違うのかも?

    ぞくぞくしながら読んだ。「あなたのお子さんでしたの……?」 は忘れられない……!!
  • 象は忘れない
    あらすじ

    十数年前、とある夫婦が心中します。
    その夫婦の娘が婚約するにあたり、相手の養親が心中事件の詳細を知りたがり、紆余曲折をへてポアロが調査することになります。

    感想

    十数年前におきた心中事件がテーマで、新しい事件が起こるわけではありません。
    また、当時の関係者の話を聞いていく、という地味...続きを読む
  • ホロー荘の殺人
    ヘンリエッタのことを読み進めるうちにどんどん好きになっちゃうので、犯人だったらどうしようとヒヤヒヤしていた。犯人でも探偵でもないのに主人公すぎる。ジョンは人好きのする性格ではないのにモテてるのが不思議だが、クラブトリーばあさんの態度を見るに、ヘンリエッタと同じくらい義理堅かったんだろうな。
  • ハロウィーン・パーティ
    映画になると聞いて読んだが、全くヴェネツィアが出てこない…?名前だけ借りた別物かもしれない。
    マイケルの美男ぷりと所業の落差はすごい。ミランダが可愛いが、ほぼ元凶で驚いた。何も悪いことはしてないが。
  • ハロウィーン・パーティ
    ハロウィーン・パーティー
     ティーンエイジャーを集めたハロウィーン・パーティーと凄惨な殺人事件が対比になる作品。子供の無邪気さ、残酷さ愚かさを描き、また事件の真相がどこにあるのかを読者はポアロと一緒に辿る事になる。
     ジョイスというと少女が「殺人事件を見た事がある」と発言し、その後に殺害されてしまう...続きを読む
  • ハロウィーン・パーティ
    推理作家のオリヴァ夫人を迎えたハロウィーン・パーティで、少女が突然、殺人の現場を目撃したことがあると言いだした。パーティの後、その少女はリンゴ食い競争用のバケツに首を突っこんで死んでいるのが発見された!童話的な世界で起こったおぞましい殺人の謎を追い、現実から過去へと遡るポアロの推理とは。

    映画化さ...続きを読む
  • ハロウィーン・パーティ
    ミセスオリヴァ
    p64マギンディ夫人
    りんごの水
    ディンドンベル子猫は井戸の中
    ギリシャ
    生け贄
    マクベス夫人とナルキッソス
  • ハロウィーン・パーティ
    ハロウィン・パーティの最中、少女が殺されるところから物語が始まる。その殺人の調査を探偵作家のオリヴァがポアロに依頼する。そしてその村の人々や過去の事件を探って真実を明らかにしていく。読み終わって、なるほのあれが伏線だったのかと楽しめた。