中村能三のレビュー一覧
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ネタバレポアロシリーズ㉒
週末、アンカテル卿の屋敷「ホロー荘」にヘンリー・アンカテル卿の妻ルーシーの招待により親戚や客が集まる。
ホロー荘の近くの別荘に住むポアロは、ルーシーに日曜日の昼食に招待される。
ホロー荘に訪れたポアロは、プールサイドで銃で撃たれ倒れている男とその側に銃を持って立ち尽くす女を目撃する。
それは、どこか演出されたような場面だった。
灰色の脳細胞を駆使して謎にせまるというよりも、一人ひとりのキャラクターが際立っていて話にのめり込んでしまう感じでした。
事件に関わる女性達が、とても個性的で、考え方や悩みが生々しく、それぞれの行動に納得してしまいました。「きっと、貴方ならそうするだ -
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1946年の作品。
エルキュール・ポワロシリーズでは22作目となる。
イギリスの田舎の屋敷、ホロー荘で起きた殺人事件。たまたま屋敷の近くに別荘を持っていたポワロがホロー荘に招かれていて、殺人事件の目撃者となる。殺されたのは、皆から慕われていた医者のジョンクリストゥ。ジョンを殺した現場にいたのは拳銃を持った彼の妻、ガーダ。ホロー荘には他にも多くの客がいた。屋敷の主人のヘンリーアンカテル卿とその妻ルーシー。ルーシーの従姉妹でジョンの愛人の陶芸家、ヘンリエッタ。彼女の幼なじみでヘンリエッタに心を寄せるエドワード。エドワードに心を寄せる同じく幼なじみのミッジ。ジョンの元恋人で女優のベロニカ。ジャンを -
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ノンシリーズ。
男性を虜にしてしまう美貌の持ち主・ローズマリーが、自身の誕生日パーティーの最中、毒を飲んで亡くなってしまいます。
それから一年後、件のパーティーを催した同じ店に、(ローズマリー以外の)同じメンバーが集まった時、再び悲劇が起こってしまい・・・。
"過去の事件と全く同じ状況下で第二の事件が起きる"という設定・・ん?これって、ポアロもの短編『黄色いアイリス 』と似てるんでねーの?と思ったら、やはり『黄色・・』の方が元ネタだったようですね~。
ま、それはいいとして・・いやぁこれは面白かった!
私の中では『杉の柩』と同様、"タイトル地味だけど、すこぶる -
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【ポアロ】
楽しいはずのハロウィンパーティーで突如事件は起こる。
「私、殺人を見たことがあるの。」と言った少女がパーティー後にバケツに頭を突っ込んで死んでいた。
犠牲者が子供なのも珍しいけど、毒殺ばかりのアガサ作品でこんなに凄惨な殺害方法も珍しい。
「なぜ少女のジュディスが殺されなければいけなかったのか?」という動機が絶妙だった。
関係者への聞き込みによって、ジュディスがどういう子供だったのか?が浮き彫りになり、それが解決編になっていきてくる。複雑に絡まった動機に思わず上手い!と思った。
ポアロが関係者に聞き込みをする中盤は、長くて中だるみを感じたけど、読み終わった後にそれが必要だったことに -
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ネタバレ新居にて荷物の整理をしていたタペンスは、前の住人が残した本の中に「メアリは自然死ではない」というメッセージを発見する。
メアリはかつてこの家で育児係をしていたが、実はドイツのスパイであるとの噂があった。トミーとタペンスは、まずはメアリの正体を掴むために数人の諜報員たちから情報を集めていく。
その最中に、二人が庭師として雇っていた老人アイザックが殺害される。アイザックはメアリの事件について何かしらの事実を掴んでいたとみて、二人はさらに捜査を進めていく。
途中やや冗長だが、アイザックの孫ヘンリーやその友人のクラレンス、ベレズフォード家の愛犬ハンニバルなど、様々な魅力的な協力者が出てくるので楽しく読 -
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ネタバレあらすじ
十数年前、とある夫婦が心中します。
その夫婦の娘が婚約するにあたり、相手の養親が心中事件の詳細を知りたがり、紆余曲折をへてポアロが調査することになります。
感想
十数年前におきた心中事件がテーマで、新しい事件が起こるわけではありません。
また、当時の関係者の話を聞いていく、という地味な展開のため、退屈してしまう読者もいるかもしれません。
私はこの落ちつきが嫌いではありませんが。
事件の真相は、"家族愛"だと思いました。
精神障害と遺伝に強い相関があると思われていた時代。
夫婦は真相を隠すことで、姉を守るだけではなく子供たちも守ったのではないでしょうか。 -
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ネタバレハロウィーン・パーティー
ティーンエイジャーを集めたハロウィーン・パーティーと凄惨な殺人事件が対比になる作品。子供の無邪気さ、残酷さ愚かさを描き、また事件の真相がどこにあるのかを読者はポアロと一緒に辿る事になる。
ジョイスというと少女が「殺人事件を見た事がある」と発言し、その後に殺害されてしまう。ポアロが調査を重ねていく中、どうやらジョイスの本質は誰かの気を惹きたい為に嘘を付く事があり、誰かが経験した事をさも自分が体験したかの様に語る事がある。という事実がわかる。
嘘の本質が解れば今回の事件の概要が推測出来るが、僕自身は残念ながら最後まで気が付かなかった。物語の本筋を少し道をずらして読者 -
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推理作家のオリヴァ夫人を迎えたハロウィーン・パーティで、少女が突然、殺人の現場を目撃したことがあると言いだした。パーティの後、その少女はリンゴ食い競争用のバケツに首を突っこんで死んでいるのが発見された!童話的な世界で起こったおぞましい殺人の謎を追い、現実から過去へと遡るポアロの推理とは。
映画化されるというのでこれは予習せねば!と読みました。新訳版が出ていたのに気づかなかった。小さな子供が犠牲になるのは悲しいんだけど、ある意味自業自得な面もあって余計にぐさっとくる。嘘つきや脅しは良くないですね。犯人は種明かしまで全然分からなかった。読み返すと伏線があってクリスティのすごさに毎回感動する。昔の -
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ネタバレクリスティの長編ミステリー。ポアロシリーズ。相棒はオリヴァ夫人。
冒頭のオリヴァ夫人の葛藤はクリスティのそれを反映したものだろう。スピーチへの嫌悪感や分別の無いファンへの煩わしさというのはとても共感を持てる。売れっ子作家としての人生は本人達でなければ気づく事は出来ないが、様々な苦労があるのだろうと勘繰ってしまった。
今作は作中でも触れられているが「五匹の子豚」と対をなしているイメージだ。過去に戻りながら事件の真相に辿り着くという一連は、どちらにも共通しているテーマだ。
今回珍しく幾つかの作品に触れられており、上記作品と「マギンティ夫人は死んだ」、「ハロウィン・パーティ」についても簡単だが