中村能三のレビュー一覧
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購入済み
ああ怖い
悪党は飽くまで悪党で
それでいて、普通の人が突如殺人者に変わる。
犯人とその動機が明かされると
まるで実在の事件のような気になってしまう。
やはりクリスティの小説は、
人物描写が素晴らしい。 -
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ネタバレこ、これはまたすごいものを読んでしまった……!クリスティーの引き出し、どこまであるんだ。。
ポワロシリーズも残り10冊ちょっととなり、何を読もうかと迷って手に取った本書。なんと解説があのはやみねかおる先生!すっかり懐かしくなって、「夢水清志郎シリーズ」ぽちってしまいました〜(^^♪
さて。
いつもレビューを読んでくださる皆様はおわかりの通り、私は普段ミステリーしか読みません。ヒューマンストーリーや恋愛ものは、なんだか冷めてしまって飽きてしまうのです。
そんな私ですが、500ページ近くを費やして描かれる濃密な人間関係に、すっかり引き込まれてしまいました……!
被害者であるジョンはモラハ -
Posted by ブクログ
【ポアロ】
好きなクリスティー作品No.1が『ホロー荘の殺人』に入れ替わった。
やっぱりクリスティーの描く人間ドラマが面白くて好きだ〜。
ポアロが入る隙がないほど、登場人物だけで十分まわせちゃうくらいキャラが濃い人達。
脇役でも他の作品に出たら主役になれるんじゃない?と思うくらい、主役級のぶっ飛んだ人達が勢揃いしている。
あのポアロでさえ、この作品では霞んでしまうほどで出番も少ない。
攻略本によると、クリスティーは「この作品にポアロを登場させたのは失敗だった」と述べていたと書いてあった。
確かにこれはポアロシリーズじゃなくて、ノンシリーズ作品の方が合う。
『ナイル』『杉の柩』よりもっと -
Posted by ブクログ
【ノンシリーズ】
ポアロが出ない「ノンシリーズ長編」
男を虜にする美女のローズマリー。
姉ほどは容姿に恵まれてない妹のアイリス。
その他の登場人物も全員魅力的なので、物語に入り込んで感情移入してしまう。
登場人物が少ないのもあるけど、登場人物表を見なくても初めて覚えられた。私でも覚えられるくらい人間ドラマが濃い。
ストーリー展開が上手いので続きが気になって朝方まで読んでしまった。次の日キツイのでダメなやつ…(+_+)反省
それぞれの回想パートで心情が語られる。
表面上ではわからなかったけど、回想パートを読むとそれぞれに秘密を抱えていて、全員に動機があることがわかる。
めちゃくちゃ好きなタ -
Posted by ブクログ
今作は僕がまだ読んでいなかったクリスティ作品の一つ。改めてクリスティの独創的なアイデアに衝撃を受ける事になった。
過去作の感想でも述べているが、クリスティ作品の魅力の一つは序盤の構成力であり、その作品から目が離せなくなる様な仕掛けがとにかく秀逸だ。面白い作品の殆どは序盤から面白いし、スタートがつまらなければ最後まで読み終える事はストレスになってしまう。
今作では、主要な登場人物それぞれが過去に起きた美しいローズマリーの死を回想し、それぞれの目線で彼女との関係ややりとりを明かしていく手法をとる。この時点でローズマリーの自殺とされた「死」が疑惑の残るものだと読者に浸透させ、彼女の夫のジョージ -
Posted by ブクログ
ホロー荘の殺人
この作品のトリックは中々に特殊で。冷静に考えれば余り見た事がない。犯人が同様のパターンは知っているが、犯人を設けた上で進行していくポアロ達の一連のやり取りは、無駄を一切省いた整理された推理小説であり、様々な意見はあるがとても真っ直ぐなサスペンスミステリーだ。
クリスティ作品の中でも屈指の「悲劇」であり、ヘンリエッタを中心として物語がどんどん進化していく。クリスティ得意の恋愛がふんだんに盛り込まれ、ミステリー、サスペンス、ロマンスのバランスもよく、更には読み進める障壁がない為スラスラとページを捲る事ができる。一つのドラマとして完成度が高く印象的な作品の為、一度読めば犯人や結末 -
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アガサ・クリスティーの才能が迸る物語。
小説家のミセス・オリヴァは、とあることから過去の事件について、関わった人たちから当時の話を集めて真相を解明しようとするも手に負えず、友人のエルキュール・ポアロに助けを求める。
『象は忘れない』のタイトルは、「象は過去のことを忘れないで、いつまでも覚えている」という逸話をもとに、オリヴァが話を聞きに行く相手のことを「象」と呼びだしたことからきている。
私には、もう一つの逸話「盲人と象」のように触った感触だけで「象」という生き物を語る人たちの情報を、ポアロが丁寧に全体像に置き換えていく状態も指しているように思えた。
ラストシーン、ミセス・オリヴァの締 -
Posted by ブクログ
とある婦人の奇妙な質問から幕を開く本作、作中で描かれる殺人はその質問対象となる1件だけというのに退屈させないのは著者の卓越した構成能力故だろうね
昔に仲睦まじい夫婦が自殺した。果たして先に銃の引き金を引いたのは父か母かどちらだったのか
そんな取り留めのない疑問が多くの興味を掻き立て、過去への探求を始めさせるのだから面白い
十年以上前に終わってしまった事件。センセーショナルであっても迷宮入りではないから現代でもその事件を探り続ける者は居ない
ならヒントを探る聞き込みは出来ないかと思いきや、意外や意外に覚えている者が居る。勿論、断片的だったり間違っていたり思い込みが多分を締めていたりと事実全 -
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