加谷珪一のレビュー一覧
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響きそうな人 投資を始めたばかりの人
テクニカル分析とかの話ではない。時流を読み、人口減少や労働力不足、AIやEVなどの大局的な視点で、投資するべき会社を選びましょうという本。
数字(財務)、市場(マーケット)、シナリオの3つの視点が大事。
具体的企業を対象に、解説しているのでわかりやすい。
2018年の著作であるが、トヨタはEVシフトが進むか、EVへの流れがどれくらい早いかで判断が分かれると記載。現にだいぶおくれているトヨタの株価は2023年現在で低迷している。
三菱重工は国産ジェット機をやめれば普通の会社になれると記載。最近撤退しましたね。
著者の最近のものも読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
それぞれのトピックについて特徴的でハイコンテクストな単語や話題を集めているものの、それをつなぐ理論や流れについてはあまりそそられるものはなかったです。ゲマインシャフトとムラ社会でよく戦い抜いたという部分はありました。
単語の集め方も含めて筆者の立場や属性は明確であり、そこはとても読みやすく感じます。日本人の性質についてはそうだよなとおもえることは多かったです。
自分の利益を捨ててでもフリーライダーに攻撃するという点については、とても興味深かったです。国内の産業構造転換について書いているところはとても読みやすかったです。
参考文献から原著にあたります。 -
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リーマン・ショックから立ち直るため
大量のマネーを市場に供給する量的緩和策を実施
マネーが市場に大量供給されれば、インフレが進みやすくなる。
根本的な需要過多の状況に大量のマネー供給が加わり
さらに感染症や戦争が重なったことで
インフレが加速
米国など諸外国では
景気は過熱気味に推移 → 物価上昇
↓
金利を引き上げて景気を冷やして物価を抑制する
米国は
金利引き上げペースを加速
景気を犠牲にしてでも、物価を抑制する
ところが、日本では、それはできない
不景気が長く続いて
国内経済は、低金利が大前提となっている
急に金利を上げると
景気が一気に悪化する可能性があり
諸外 -
Posted by ブクログ
日本はいつの間にかすごい貧乏な国になっていた!
「一体いつから貧乏なの?」
「アジアの中では金持ち部類なんじゃない?」
「アメリカの貧富の差に比べたらマシじゃない?」
「日本の技術は世界一でしょ~」
なんて、のんきなことを言っている日本人よ~
この本を読んだら
「うわ~!!」って思うのではないかしら?
バブル景気とかあって金持ちになった気持ちが続いているのかもしれないけど…実はそれって「まぼろし~」だったらしい…
衝撃を受けたのは…
アメリカで年収1400万円以下は低所得なんだそう
貧しいとされる基準が日本と全然違うのね…
アメリカってやっぱり経済の基礎体力がすごいわ…
今や日本はアジア -
Posted by ブクログ
ネタバレ低成長がうたわれているが、その場合、新薬を含む公的医療などの社会保障を支えられるのか?
定時で仕事が終わらないのは、仕事量が多いからで、残業をしないだけでは成果も減ってしまい、所得の減少につながりかねない。IT化をはじめとした効率化で、成果はそのままに労働時間を減らす方法を模索しなければならない。また、今いる労働者で労働量の変化に対応しようとするから、好況期に残業が増えやすいため、解雇と転職市場を整備すれば、残業は改善されるのでは?
所得の原資は人々の消費。
消費を増やせれば、所得も改善する。
また、減点主義の日本では、チャレンジする人は損失を被りやすい。
そういう意味で、経済に占めるマイ -
Posted by ブクログ
著者は、日本社会に残る前近代的なムラ社会的考え方が、日本が輸出主導型経済から消費主導型経済へ移行するのを阻んできたと主張する。
日本の社会は自由度が低くて不寛容、上下関係に厳しく、それがイノベーションや消費拡大を阻んでいる、そして、空気ではなくデータに基づく合理的な判断や、個人と企業の自由の保障が重要と結論づけている。
生活実感としても納得できる部分は多いが、日本の消費低迷は人口減少が原因になってる部分も大きいと思われるところ、そこに一切触れていないのは残念。
こうなると、政府がやるべきことは財政出動でも金融政策でもなく、国民の意識改革ということになるが、政府のトップは上下関係の厳しい社会の中