おかざきおかのレビュー一覧
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ネタバレ大好きなシリーズの最終巻。
主人公だけでなく、他の登場人物の成長も感じられたお話でした。浩介さんの場面では改めて、コロナ禍が人と人の関係だけでなく、個人の考え方にまで与えた影響を考えさせられました。
物語は新記念館の開館を迎え、前へ進む形で終わりを迎えるのがすごく好きだなと思いました。あと著者の他のシリーズの登場人物や建物・店の名前が出てくるので、ふふふっと口角が上がってしまいました。
このシリーズは個人的に、自分と共通点や近い点が多い(紙雑貨好き、川越と日本橋の立地、百花の大学の場所、1つ違いの学年……)ので、終わってしまうのが、少し寂しいです -
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ネタバレ紙屋ふじさき記念館シリーズ7作品目で、この巻で完結です。
藤崎産業に入社した百花が、記念館準備室に配属になり、一緒に配属された同期入社メンバーと協力し、模索しながら新しい記念館の開設に向けて取り組んでいく過程が、ちょっと駆け足気味に描かれます。
新しい記念館は川越。元は呉服店だった店蔵を改装することになり、記念館のコンセプト、展示構成、内装などを、イチから組み立てていきます。
一成がトップにいるとはいえ、新卒新入社員達で、会社にとってそれなりの規模であろう新規プロジェクトに、これだけガッツリと、しかも割と自由にやらせてもらえれば楽しいだろうなぁ。その分プレッシャーもあるとは思うけど。
途中、物語ペーパーの題材となっていたお父さんの著書の復刊が決定したり、過去のシリーズ作品で登場した人たちや、旧記念館でプロデュースしてきたブランドが次々と登場(回想)してきたり、ちょっと総集編っぽく「まとめに入った」印象を受けました。
ラストも、新記念館のオープン記念式典が始まるところで終わっているので、個人的には、物語としての「余韻」や、「未来への展望」を感じさせるというよりは、少し物足りなさを感じる幕切れに感じました。もう少し続きが読みたかったなぁ。
ただ、シリーズ全体としては、とても好きな作品です。 -
Posted by ブクログ
『菓子屋横丁月光荘』シリーズが完結し、そちらを読み終わった。
その間、こちらのシリーズも買って手元にあったけれど、いったん封印。
話が混線しそうな気がしたから。
作中にもコロナ禍が起こる。
当時の自分などは、職も住むところの心配もなく、暢気なものだったと思っていたが、本書の記述を読んで、なかなかつらくなってきた。
あの頃感じていた不安を、おそらく自分は抑圧していたのだと思いいたった。
そう思うと、若い世代ほど影響が長く続いていくのでは、といまさらながら心配になる。
一時は、つらくてこの本を読むのをやめようかとも思った。
やめなかったのは、ほしお作品で、たぶん悪い結末はないと思われたから。
百花もめでたく藤崎産業の内定を得るし。
笹山ゼミの4年生全員が卒論を出せたし。
小冊子研究会の学校祭企画もだが、百花が夫婦箱を作るところは、わくわくした。
前巻の『春霞の小箱』を読んだとき、次で終わりかなあ、と感じたが、もう一冊出たようだ(ちなみに、それは昨日ゲットした)。
次巻では、ふじさき記念館の復活が描かれるようだ。
川越の呉服商の建物をリノベーションするらしい。
そして、すべての作品は川越に通ず、ということか。
主人公は百花というより、記念館の方だったのかも? -
Posted by ブクログ
シリーズ完結編。
前作で藤崎産業に入社が決まった百花が、藤崎産業に入社して、新しい記念館をオープンするまでの2年が急ぎ足で描かれる。
正直、あと2作ぐらい分けて描いてもいいのでは?と思うところもあったけど、オープンまでにクリアしなければいけないタスクと、コロナが落ち着いて、徐々に取り戻していく日常と、百花の亡くなった父の本の再刊行と、いろいろな出来事が並行して描かれており、かなり読みごたえはあった。
コロナで会っていなかった一成も、創業家の一員として、かなり自覚が出て来て、1作目に比べて、百花以上に成長したなぁ、と感じた。
ここ最近作者のシリーズ作品が完結を迎えるものが続いているが、これまで各シリーズに登場した人物も勢ぞろい感もあり、ファンならば堪らない完結作となるだろう。
紙の話もすごく勉強になったし、時折出て来る飯田や美濃の情景ある描写も好きだったので、終わってしまうのはかなり寂しい。