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500年の時を経てついに明かされたダ・ヴィンチの秘密
レオナルド・ダ・ヴィンチ――。ルネッサンス時代に、数多くの分野で活躍した天才として、現代に生きる我々にとっても興味の尽きない人物だ。ダ・ヴィンチは、一説には6000枚もの手稿、手紙などの品々を残したと言われている。これらの現存の資料を読み解くことで、多くの研究者がその人物像に迫ってきたわけだが、筆者のように医学的観点からのアプローチは本邦初、いや世界でも珍しい研究となるのではないか。豊富な経験と臨床例をふまえ、現役医師が通常医療におけるアートの活用法と、そこから発するエネルギーが病気にどのように有効であるのかについて解説した、驚愕の美術&医学書。 -
「サステナ企業」 という戦略 100年企業・高島の流儀
企業の経営継続性(サステナ)を実現するためには、環境変化に適応して守るべきものと変えるべきものをうまくバランスさせながら、自ら変革し続ける――進化適合することが重要である。 100年企業・高島株式会社が生き残りをかけて創り出した歴史的叡智――それこそが「7つの流儀」である。 インテグリティ(誠実一筋)/レジリエンス(復活力)/進化適合/ ウィンウィン(共存共栄)/財務の健全性/堅実経営/ダイバーシティ(多様性) 現高島株式会社代表取締役社長高島幸一氏と日本で一番大切にしたい会社シリーズ(あさ出版)で知られる法政大学大学院教授坂本光司氏によるスペシャル対談つき -
派遣新時代~派遣が変わる、派遣が変える~
2014年に2度も国会で廃案になった改正派遣法。この改正案が成立すると日本の派遣労働が大きく変わります。不本意ながら派遣をしていた人には直接雇用への道が開けます。積極的に派遣を選択した人は、より安定した環境の下で派遣を続けられます。本書では2015年派遣法改正案の詳細を解説するとともに、派遣の仕組みや、請負と派遣の違いなどにも触れ、世の中には正社員以外にも多様な働き方があることを示します。また派遣が戦後、外資系企業によって持ち込まれたなど、派遣のルーツにも迫ります。さらに著者は、派遣切り、年越し派遣村、ネットカフェ難民など、負のイメージにまみれた派遣労働の誤解をとき、2020年の東京オリンピックを前にしたいまこそ、日本の雇用の未来を真剣に考えるべき時だと訴えます。 -
再発・転移するがんを征圧 ANK免疫細胞療法
日本では、がんの発症率も死亡率も上昇を続けています。特に男性の場合、がんになる確率が6割という異常さです。がん細胞の集団が、発生した場所から飛び散らずに、よくまとまっている「限局性」のがんであれば、手術などの局所療法で事実上の完治も望めます。ところが、がん細胞が方々へ飛び散ると再発や転移にいたり、5年相対生存率は、概ね数%に下がってしまいます。(中略)ようやく国も、がん治療に免疫が欠かせないということ、中でもNK細胞が圧倒的に強いということ、NK細胞の本格培養を実現できているのはANK療法だけである、という事実に気づき始めたようです。(「はじめに」より抜粋。) -
紫式部日記解読 天才作家の心を覗く
道長の要請によって書かれたとされる紫式部日記。中宮彰子の出産や、華やかな行事にあふれた宮廷を描写しているようにも思える日記だが、著者はそこにたぐいまれな人間観察の筆致を見る。たとえば皇子誕生の祝いの場で、一見くったくなくたわむれているようであっても心中穏やかでない人たちを描く紫式部の洞察力が見逃すことはなく、馬鹿な男、立派な男をどのようなことで判断しているかも教えてくれる。また、有名な清少納言への批評は、彰子の周囲はこうあってはならぬという道長への密かな具申と解釈すべきと考え、単なる個人的な評価だという考えを退ける。 読み進めるうちに、紫式部は女性たちにどう生きることを望んだのかが私たちにわかってくる。日記文学の解読を通して、現代にも通じる女性の生き方を指南する画期的な書。 -
世界の危機を救う世界連邦 沖縄から平和を考える
太平洋戦争末期に甚大な被害を被った沖縄。戦後70年経ても、いまなお本当の平和は訪れていないといっていいでしょう。さらにウクライナや中東を初めとして、世界の至る所には紛争が絶えません。しかも、人類は科学を発達させる一方で、地球環境を破壊しているのです。このまま進むと、人類は滅亡の一途をたどるしかありません。国と国の対立が解消できないなら、そして、技術を濫用しないためには、世界をひとつの統一国家にするしかないのではないでしょうか。沖縄生まれの科学者である著者が、戦後の激動の経験を踏まえ、恒久平和のために人類がいますぐやらなければならないことを、理想主義的にまたグローバリズムの観点から提言します。 -
反乱兵の伝言
太平洋戦争終戦から五年後、朝鮮戦争が勃発した。GHQは、日本で軍隊に変わる武装組織として警察予備隊を発足。警察予備隊に配属された三木義一は、青森県八戸にある米軍キャンプで訓練を始め、米式の訓練や生活様式に戸惑いを感じながらも、力を日に日に高める。 そんな中、部隊で犬猿の仲であった金井と中村が酔った勢いで口論になり、銃の撃ち合いをして、金井が死亡。このことを暴発事故として三木とその上司田中は隠ぺいしたことで苦悩する。 時を同じくして八戸に駐留する三木たち警察予備隊員に、日本海沿岸、北陸方面への移駐命令が下された。参戦が現実味を帯びてきたことで隊員の間には不安が広がり、退職希望者も現われ始め、「反乱」が起こり始めた。そんな隊員達を見ながら、三木もある「反乱」を起こすことを心に決めたのだった。 戦後の混乱期に発足した警察予備隊に関わった一人の若者を通して、当時の人々が未来に向き合っていく姿を描く。 -
れんげ草畑 ある女の子の「終戦」の記憶
1945年8月15日、太平洋戦争終結。それは、その女の子にとっては部屋が明るくなってうれしいという程度のものでした。もうアメリカ軍の爆撃を避けるために灯火管制を受けなくていいのだということです。本当に戦争が終わったとわかったのは、翌春、九州の小さな村のれんげ草畑の中でした。戦中戦後を通して子供の目に映った戦争の姿を克明に描いた、ほかに類を見ない戦争体験記。 -
専門医が伝えたい認知症を生きるということ 「痴呆」から「認知症」へ
日本の認知症患者数は増加の一途をたどり、いまや65歳以上の7人に1人が発症するという。しかし日本においては、認知症は近年まで「痴呆症」という差別的な名称を冠せられ、その発症は、致し方ないこととして軽んじられてきた。このことは医療の現場においても同様で、重篤な病気の治療や入院に伴う認知症の発症は起こり得ることとして、多くの場合、積極的な予防が行われていないという現状もある。認知症とはいかなる病気なのか。予防や治療は不可能なのか……。医療現場で、自治体で、地域で、発症を食い止める手立ては講じられないのか。認知症研究の第一人者であり医師である著者が、認知症の「今」について詳述し、医療現場と一般の方々へ向けて、意識改革を提唱する一冊。 -
源氏物語原文分解分類法 心の宇宙の物語 千年の時を超えて
源氏物語を原文で読むことは、日本人であっても至難の業だ。源氏物語原文54帖の量は膨大で、複雑で慣れない古語は外国語にさえ思える。著者は、源氏物語原文を、18の項目に分解し読み進めていく独自の手法を編み出した。この手法で読み進めると、源氏物語54帖の全体を俯瞰して見ることができ、紫式部がこの壮大な物語に込めた思いを感じとることができる。これまで源氏物語といえば、主人公光源氏の美しい外見や、女性たちとの華やかな恋愛ばかりがクローズアップされがちだったが、紫式部が読む者に問うているのは「人間は目に見える外見と、目に見えない内心の2つをあわせもって生きている。その違いを見極め、人間の本質(真実)を追求することの大切さ」である。源氏物語の新境地を開いた、注目の一書。 -
在宅医療のリアル
1万人以上の終末期患者を診てきた訪問医師の記録。 在宅医療で家族が知っておきたいこと 超高齢社会を迎える日本にとって、高齢者の「死」は避けて通れないテーマです。 増え続ける高齢者に対して、医療・介護サービスの提供が質量ともに追い付いていない現状があるなかで、身近な家族の死をどこで迎えてもらうべきかについて、問題意識を持っている人も増えています。 一方の高齢者は、住み慣れた自宅で最期を迎えたいと、誰しもが思っています。 では、終末期を自宅で過ごしてもらう、自宅で最期を迎えてもらうために、家族は何をすればよいのでしょうか。 そこで本書では、1万人以上の終末期患者を診てきた医師が、在宅医療で看取りに立ち会ってきた現場を記録することにより、終末期患者が自宅で幸せな最期を迎えてもらうために家族が知っておくべきことを整理。 高齢者に「大往生」してもらうためのヒントが詰まった1冊。 -
経営者のためのウェブブランディングの教科書
企業イメージを上げる、新規顧客を増やす、優秀な人材を採用する―― ウェブサイトで、中小・ベンチャー企業の力を120%発揮する方法 「ウェブサイトをリニューアルしても、売り上げが上がらない」「採用サイトをつくっても、イメージどおりの人が採用できない」……。 実に企業の9割がウェブサイトを有効活用できていないと言われています。 そこで本書では、10年間で約250サイトを世に送り出してきた著者が、ウェブを活用したブランディングの実践方法に特化して解説していきます。 真に強いブランドをどうすればつくることができるのか、新規顧客を増やしたり優秀な人材を採用したりするには、ウェブサイトをどのように構築していけばよいのかなど、経営者の方はもちろんのこと、広報、人事の方にとっても読みやすくわかりやすくなるように、ITやウェブの専門用語は一切使わずに紹介しています。 -
本能寺の変 つくられた謀反人 光秀
歴史上語られていることが、時として誤っている場合もある。織田信長は明智光秀に夜討ちをかけられ自害。400年以上も語り継がれるこのクーデターの有力説を覆す驚愕の書。著者の十三代先祖は、江戸幕府旗本の牧長勝。初めは織田信長に仕え、下間頼廉の三女を妻に迎える。天正7年(1579年)に、頼廉の長女の夫・荒木村重が信長に謀反を起こしたとして、一族が殺害され丹波に避難したと伝えられている。著者の母は、知将明智光秀と荒木村重の冤罪を晴らすようにと言い残して黄泉の国に旅立った。先祖の心が子孫に伝達される事象は科学的に証明できると説く学者も多い。「先祖の心は魂を媒介にして、子孫の脳に意識として遺伝する」、「先祖を高めれば、子孫も繁栄する」ともいう。本書は、逆賊・卑怯者と蔑まされた光秀・村重両人の汚名返上を期して、先祖の心を知り、先祖の魂の叫びを創作し、読者に一石を投じるものである。 -
相続税をゼロにする生命保険活用術
▼積立型医療保険で相続財産評価を最大97%引き下げる方法 ▼即座に20%の評価減が可能な一時払い終身医療保険 ▼契約者貸付、自動振替付で相続人の現金負担を減らす方法 ▼保険の相続財産評価が上がっても下がってもOKのハイブリッド戦略…etc 1億円程度の資産なら、手間ヒマかけずに相続税ゼロにできる! 知り得る限りの「相続専用保険」を網羅した、生命保険活用の決定版! 平成27年の税制改正を機に、各種メディアに溢れかえる相続税対策の数々。 しかし主流である不動産を使った対策をはじめとして、どれもこれも導入に手間がかかるうえに、投資額を棄損するリスクが高いものばかりです。 生命保険なら、面倒な手続きや元本棄損のリスクとは無縁。 新しい税制で相続税の課税対象となる人であれば、ほぼ確実に、保険契約を結ぶだけで税金ゼロにすることが可能です。 これまで知られてこなかった「相続専用」ともいえる生命保険の数々が本書で網羅されています。 面倒なことをせずに、資産を負担なく子どもに遺したい。 そんな資産家の人々にとって待望の、すぐに使える相続税対策本。 -
本当に健康になれる医療との付き合い方
老後も健康でいるためには、医療を過信しないこと。 健康診断を定期的に受け、異常が見つかればすぐに医療機関に足を運び、とりあえず薬を飲む…。 一見良いと思われるこの行動が、逆に体調を悪くする恐れがあるのです。 複雑につながり、循環している人体。どの薬を、いつ、どれだけ飲むのかによって体調が良くも悪くもなります。 自分の体質を知り、それに合った医療を受けるにはどうすればよいのか。西洋医学だけでなく、漢方や栄養学など様々な理論を取り入れて「ちょうどいい医療」を実践する医師が解説します。 ●contents● 第1章:病院に通い過ぎると病は増えていく 第2章:検査結果を重視して医療は過剰になっていく 第3章:体質を知って医療と付き合うことで、本当の健康を手に入れる 第4章:医療を過信しない人が、健康で充実した老後を迎えられる -
東大・京大に合格する子どもの育て方
「暗記型」から「思考型」へ。 「考える力」を身につければ子どもの学力は必ず伸びる。 分かりやすい授業ほど、子どもの可能性を奪っている――。 40年にわたり教育の現場に立ってきた著者による、目からウロコの教育論。 自分の息子に良かれと思ってしていたことが、実は全くの逆効果かもしれないという事実、現代の学校教育が抱える問題、そして、どんな子どもでも人生を切り開く力をつけられる独自の「思考型」教育とは? わが子の将来について悩む保護者必読の子育ての手引き。 【目次】 序 章:どんな子どもでも東大・京大に合格できる可能性を秘めている 第1章:進学塾や進学校に入っても子どもの学力が伸びない理由 第2章:子どもの学力を伸ばすのは「暗記」ではなく「思考」 第3章:わが子を東大・京大へ導く「思考教育」とは? 第4章:思考教育で身につけた「考える力」で「人生の勝ち組」になる -
ものいう患者 参加する医療を求めて
著者は、市立病院を定年退職後もいくつかの病院で医療活動に従事していた。しかし、自身が「IV期胃がん」であることがわかった73歳のとき、完全に医者をやめて患者になり切ると決めた。そして現在、肺気腫と、肝臓に転移のあるIV期胃がん(進行がん)の治療を受けている。どちらも治ることのない病気だが、症状を改善するための治療を続けている。本書では、最初は肺気腫の、続いて胃がんの治療の経過を綴る。ふたつの病気の治療とそれぞれの薬の副作用が重なり合って、いずれに原因を求めるべきか、どう対処すべきかの判断が遅れて右往左往したことなども詳細に振り返る。「任せる医療」から「参加する医療」への転換によって、患者に期待される役割はどうなるのか。病気とどう向き合うのかを考える一助となる良書。 -
情熱経営
わずか14年で全国に42拠点、年間患者数59万人・治療実績73万件を誇る 美容外科クリニック院長が明かす情熱の経営とは これまでの美容医療は自由診療であることを理由に、法外な金額を請求されることも決して珍しいことではなかった。 さまざまな美容医療業界でまかり通っている“業界の常識”に問題意識を持ち、独自に解決したことで顧客から絶大な支持を受け、異例の急成長を遂げた医師がいる。それが、湘南美容外科クリニック総括院長相川佳之氏だ。 相川氏は、ビジネスのあらゆる部分で顧客視点を貫く経営を行ってきた。 その結果、開院からわずか14年で42の分院を構え、海外にも分院を構えるほどの一大グループを築き上げた。その勢いはとどまることを知らない。 業界のタブーに挑み続け、異例の成長をなしえた医師が考える情熱の経営とは何か――。 若き病院経営者の成功の秘訣が、今明かされる。 第1章 経営者のコンプレックスが会社を急成長させる 第2章 感謝の声より不満の声を重視すれば事業は拡大する 第3章 経営者の成長が、そのまま社会の業績として表れる 第4章 経営者の情熱は、理念化すると正確に伝わる 第5章 高い数値目標より、魅力と現実味のある目標を立てる 第6章 社員の士気を高めることを最優先にした組織をつくる 第7章 高い志と圧倒的情熱を持った経営者が顧客とスタッフに支持される -
正しく理解して選ぶ 視力矯正治療
レーシック手術、眼内レンズ手術... オルソケラトロジー療法、RK療法... 自分に最も適した視力矯正治療法がわかる 「近視大国」日本では、さまざまな視力矯正法が注目を集め、雑誌などでは芸能人が受けたと評判になっているレーシック手術の広告もよく目にし、パソコンを開いて「視力矯正」を調べれば、インターネット上には情報があふれています。 けれどもきちんとした知識がなければ、どれが本当に正しい情報なのかを見分けることはできません。 レーシックのトラブルもそんな患者の知識不足が招いた悲劇です。 今、視力矯正の技術は日進月歩で進化しています。 レーザー技術の進歩とともに、どんどん新しい治療法が取り入れられ、レーシック以外にも、より安全で革新的な視力矯正法が世界中で行われるようになってきています。 本書では、眼科の専門知識を持たない読者にもわかりやすく、視力矯正治療法についての正しい知識や陥りやすい誤解を説明していきます。 -
がん専門医、がん患者になる ~がん専門医が本心を綴った闘病の日記
医師の知識では見えなかった、患者の現実。 治療する側から、治療される側へ。 胃がん患者となったがん専門医が、痛み、不安、食事、治療の日々を本心で記録する。 開業から一年を迎えた著者を、突然の吐血が襲う。 救急搬送、胃がんの告知、がんセンターでの検査、手術、退院後の生活、術後抗がん剤治療。 医療者として理解していたはずの病は、患者として向き合うことで違う姿を見せる。 がん専門医が自身の闘病を率直に記した一冊。 -
激変するAI時代の日本半導体・機械産業の逆転戦略 カギは特化型プラットフォーム
本書は、生成AIやフィジカルAIが産業のあり方を大きく変えつつあるなかで、日本の半導体・機械産業がどうすれば競争力を取り戻せるのかを論じた一冊です。 執筆したのは、富士通で半導体事業を率いた技術者、半導体産業の日米比較を研究してきた研究者、日立製作所の半導体部門から証券アナリストに転じた起業家の3人。産業の内と外から半導体を見てきた経験をもとに、日本の誤りを整理し、採るべき戦略を示します。 本書はまず、世界の頂点に立っていた日本の半導体が沈んだ理由を二つ挙げます。一つは、半導体が応用機器から切り離されたこと。かつて日本の半導体はコンピュータや通信機、自動車など、世界市場を席巻した自国メーカーの機器に鍛えられて力をつけました。しかし、その機器が国際競争に敗れると、半導体は技術を磨く相手そのものを失いました。もう一つは、プラットフォームという視点の欠如。インターネットやNVIDIAのCUDAのように、他社が土台として使う基盤を握った者が優位に立つという発想が乏しかったのです。 それらをふまえて本書では、著者たちが考える逆転戦略を示しています。 半導体・機械産業の現場に立つ人や経営に携わる人、そしてAI時代に日本の産業がどう戦っていくかを考えたいすべての人におすすめの一冊です。 -
小さくて強い会社
本書は、東京・墨田の下請け石けんメーカーが、100億円規模のブランド企業へと変わるまでを、5代目社長自身が明かした一冊です。 1992年、三菱商事を退職して家業に入る際、著者が父親と交わした約束は、1年間作業着で釜場に立つことでした。石けん1個の利益が数円という下請けの限界を感じるなか、現場で見えてきた、自社独自の強みとその先にある成長への希望――。修業を終えた著者は、父親と社員の前で「松山油脂を百億円企業にする」と宣言し、1995年、初の自社ブランド「Mマークシリーズ」を立ち上げます。職人が「釜焚き製法」により一つひとつ手仕事で丁寧につくりあげた製品を、社員全員が誇りをもってお客様に届ける。そこに会社の進むべき道を見いだしました。 しかし、成長の道のりは平坦ではありませんでした。 「松山油脂らしさ」をいかに社員のなかに根づかせ、社員とともに成長するか――本書は、著者の経営者としての苦悩を追いながら、企業経営の本質に迫ります。悩んだ末に辿り着いた、働く人たちを中心に据えた組織づくりは独自の人事制度へと昇華され、今もまだ進化を続けています。 働くこと、会社組織とは何かを考えさせられる一冊です。 -
[改訂版]胃腸づくり50の心得 悩める現代人へ、専門医が贈る正しい胃腸の知識と守り方
胃もたれや便秘を「いつものこと」「体質だから仕方ない」と片づけている人は多いと思います。しかし胃腸科・内科の専門医である著者は、胃腸こそ「知っているかどうか」でその後が大きく変わる臓器だといいます。その延長線上にあるのが、胃がんや大腸がんだからです。 2024年、胃がんで亡くなった人は全国で約3万8000人、大腸がんでは約5万4000人に上ります。がんの部位別死亡数では大腸がんが2位、胃がんが4位です(国立がん研究センター「がんの統計」より)。 それでも著者は「胃腸のがんは決して怖い病気ではない」と言い切ります。適切な時期に検査を受け、早期に見つけて対応しさえすれば、命を落とす事態はほとんど防げるというのです。そう断言できるのは、年間延べ1万2000人の診察・治療に加え、勤務先の病院で胃がん・大腸がんを数多く見つけ出してきたからにほかなりません。 がんほど深刻でなくとも、便秘や過敏性腸症候群、検査では異常の出ない機能性ディスペプシアなど、生活の質を下げる不調は少なくありません。著者は、胃腸の状態は一人ひとり違うため、いまの自分の胃腸を知らないままでは、溢れる健康情報のどれが自分に必要なのかも判断できないと指摘します。 本書は、その判断の物差しとなる知識を「50の心得」にまとめています。ピロリ菌の検査はなぜ受けたほうがいいのか、胃カメラや大腸カメラはいつ受ければいいのか、市販の便秘薬や食物繊維とはどう付き合うべきか、腸内細菌は全身の健康にどう関わっているのか……。専門用語を使わずに、一つひとつ答えていきます。 胃腸に不安のある人にも、いまは元気だという人にも役立つ、一生ものの胃腸をつくるための一冊です。 -
10代・20代のための美肌入門
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ニキビ、いちご鼻、乾燥、毛穴の開き……10代・20代にとって、肌の悩みは日々つきまとうものです。ネットには美容情報があふれ、SNSを開けば毎日のようにさまざまなスキンケアの方法が流れてきます。インフルエンサーがすすめる化粧品を試したり、日本では売っていない海外コスメを取り寄せたりする若者も少なくありません。 しかし、それらの方法が自分の肌に合うとは限りません。肌の状態は一人ひとり違うので、誰かに効いたケアが、自分の肌には負担になってしまうこともあるからです。 皮膚科医として数多くの人の肌悩みと向き合ってきた著者がすすめるのは、トラブルが起きてからケアを見直すことではなく、そもそもトラブルを起こさないように毎日を過ごすこと。地味に見えて、それが美肌へのいちばんの近道なのだといいます。 本書では、肌の仕組みや肌質ごとの特徴といった基礎知識から、クレンジング・洗顔・保湿といったスキンケアの手順、食事や睡眠など体の内側から整える生活習慣までをカバー。さらに、SNSでよく見かける美容情報のウソ・ホントを一つひとつ検証し、皮膚科でできる治療や、よくある肌悩みについてもQ&A形式で答えます。 まずは自分の肌を知ることから始める、10代・20代のためのスキンケア入門書です。 -
暮らしたいところで思いきり働く 教えて! 幸せのUターン・Iターン転職
結婚や出産、子どもの進学、親の介護……ライフイベントを機に働く場所を考え直す人は少なくありません。リモートワークの普及もあり、地方へ移って働きたいと考える人は増え続けています。 しかし、いざ動き出すと「求人が少ない」「キャリアを活かせる仕事がない」「収入が減っても暮らしていけるのか」といった壁が立ちはだかります。こうした不安を払拭できないまま転職活動を諦めてしまう人、「早く決めなければ次はない」という焦りから不本意な転職先を選んでしまう人も少なくありません。 著者は2010年に地方特化型の転職支援会社を創業し、現在は新潟、群馬、長野など8県9拠点で事業を展開。16年間で延べ3000人以上の転職を支援してきました。数多くの転職者に寄り添うなかで痛感してきたのは、Uターン・Iターン転職が「移住」と「転職」を同時に行う一大プロジェクトだということです。条件だけで選べば判断がぶれ、後悔につながりかねません。だからこそ、どう働き、どんな人生を歩みたいのか――「自分軸」を先に定めておく必要があります。 本書は、仕事、お金、キャリア、家族という四つの側面から、地方への転職に踏み切る前に知っておきたいことを、実際のUターン・Iターン転職事例とともにまとめた実践的なガイドです。地方で暮らし働くことに憧れながら一歩を踏み出せずにいる人、すでに転職活動を始めて行き詰まっている人が、後悔のない生き方・働き方を選び取るための一冊です。 -
ブラジバン 工学博士が読み解く足もとの構造
「地盤」と聞いて、多くの人は何を思い浮かべるでしょうか。地層や地質、地震のときの土地の揺れやすさ。あるいは政治の世界で耳にする「地盤・看板・鞄」や、「地盤を固める」というビジネス上の言い回しを連想するかもしれません。この言葉には、どんな使われ方にも、足もとがしっかりしていれば安心して立つことができ、ぐらつけば不安になるという意味が含まれています。とはいえ、私たちは日々地盤の上で暮らしているにもかかわらず、あまりに当たり前であるがゆえに、その存在が意識されることはほとんどありません。 地盤解析を専門とする工学博士である著者は、20歳のときに阪神・淡路大震災を経験したことから、家屋や人の命を守る地盤へと関心を向けました。南カリフォルニア大学での研究活動を経て実務経験を積み、現在は地盤解析を専門とする会社を経営しています。国や自治体のガイドライン対応から地下利用、防災まで、あらゆるインフラの地盤リスク評価に携わり、大学の研究者や研究機関との共同研究も続けています。 本書は、工学博士である著者が5つの土地を実際に歩いた記録です。神戸と淡路島では、被災した高架橋や地表に現れた断層がなぜそのまま遺されたのか。福島・小峰城の石垣は、なぜ「頑丈」と考えられていた区間ほど大きく崩れたのか。羽田空港の滑走路の下では、深夜のわずか数時間に何が行われているのか。歩きながら生まれる素朴な問いを手がかりに、地層の読み方、耐震の考え方、盛土に潜む「みずみち」、そしてボーリング調査とN値、液状化まで、地盤工学の考え方が、机上の理論としてではなく、現場の風景とともに語られていきます。 専門的な知識は必要ありません。地盤という視点を一つ持つだけで、いつもの通勤路や旅先の風景は少しだけ違って見えてくるはずです。足もとから世界をとらえ直す、小さな旅の一冊です。 -
ビジネス教養としてのWeb3.0
ブロックチェーン、暗号資産、NFT、DAO……。メディアで何度も目にするこれらの言葉は、いずれもWeb3.0と呼ばれる考え方から生まれてきたものです。しかし、上司や取引先に「Web3.0って結局何なの」と聞かれて、自分の言葉で答えられる自信はあるでしょうか。Web3.0とは、企業にデータを預けるのではなく、自分のデータを自分で持ったまま、さまざまなサービスとつながるインターネット社会を目指す概念です。自治体の事業や金融分野へその技術が応用されるなど、着実に広がり続けています。また、昨今はそこへ生成AIの技術が加わり、自分のデータがどこへ送られ、誰に管理されているのかという問いは、これまで以上に重みを増してきました。AI時代を生きるビジネスパーソンにとって、Web3.0はもはや「なんか聞いたことある」では済まされないビジネス教養だといえます。 本書の著者である山本真大氏と稲毛 浩氏は、香川県を拠点に、AIおよびWeb3.0技術を活用したサービスを開発・提供するITベンチャーの経営者と技術者です。データを個人の端末で守る情報通信技術「@POP」を共同開発し、日本を飛び出しアジア圏を中心に各国政府や民間企業とIT・セキュリティ事業を展開しています。本書ではこの領域の最前線に立つ二人が、AI時代に知っておきたいWeb3.0のすべてを解説しています。 特筆すべきは、Web3.0を時代の流れで明確に位置付けている点です。Web1.0は「読む」、Web2.0は「書く」、そしてWeb3.0は、この「読む・書く」に「所有する」が加わったものだとしています。そのうえで、思想・技術・仕組みという三つの側面に分け、ブロックチェーンやNFT、DAOなどのキーワードを順にひもといていきます。多くの人が難しいと感じがちなWeb3.0の概念を、知見のない人でも理解できるようにかみ砕いて説明しているため入門に適した一冊といえます。例えば交通系ICカードは、チャージした残高がカードそのものに記録されているため、遠くのサーバーに問い合わせなくても改札を通れます。価値を自分の手元に持つというWeb3.0の発想は、こうした身近な仕組みのなかにすでに存在しているのです。何気なく過ごしている日々の延長線にある考え方であることが分かると、難しいと思っていたWeb3.0への印象がガラッと変わります。 Web3.0の思想や技術を知ることで、日々ニュースになるような相次ぐ情報漏洩やアカウント凍結がなぜ起きるのか、AIが私たちのデータをどう扱っているのかも見えてきます。これまで断片的だったWeb関連のニュースも一つの大きな流れとしてつながってくるはずです。そして何よりも、自分のデータを誰に預け、どこまでを自分で管理するのか。その判断を人任せにしないことが、これからのビジネスパーソンには求められます。今の時代を正しく理解し、次の時代を読み解くための第一歩となる一冊です。 -
収入になる! 地域貢献になる! 周りの人のためになる! 終活スペシャリストになろう[改訂版]
相続や遺言、お墓や葬儀の希望、医療・介護の意思表示、住まいや持ち物の整理……ひと口に「終活」といっても、その中身は驚くほど多岐にわたります。単身世帯が増え、家族任せにできなくなったいま、元気なうちに本人が向き合っておくべきテーマになりました。 ところが、いざ始めようとすると多くの人が立ち止まってしまいます。相続は税理士や司法書士、葬儀は葬儀社、介護はケアマネジャーと分野ごとに専門家が分かれ、「何から手をつければいいのか、そもそも誰に聞けばいいのか」が分からないからです。 必要なのは、終活の全体像を見渡して、その人が次にやるべきことを示し、適切な専門家へつないでくれる存在です。長年、高齢者やその家族の相談を受けてきた著者は、この身近な案内役の不在こそ最大の壁だと考え、「終活ガイド」という資格の普及と人材育成に取り組んできました。 知識を体系的に学べば、まずは自分や家族の備えに役立ちます。さらに進めば、周囲の人から相談を受ける「終活スペシャリスト」として活動する道も拓けます。 本書では、具体的な活動内容から資格の取得方法、実際に活動する人たちの体験談までを丁寧にまとめています。身近な人の終活を考え始めた方や、これからの自分の人生と向き合いたい方に、幅広く読んでいただきたい一冊です。 -
自分の不動産が厄介になった時に読む本
親から相続した実家や土地をいざ売却しようとすると、思わぬ壁に直面することがあります。土地や建物の登記などの法的な問題、共有者や借地人・地主など関係者との調整、家族間の意見の食い違い、希望する価格や条件とのズレなど、その原因は多岐にわたります。 結果、何から手をつければよいのか分からなくなり、売却も活用もできないまま時間だけが過ぎていきます。価値がないわけではないのに、誰も動かせなくなってしまった不動産――それを本書では「厄介不動産」と呼んでいます。 本書は、厄介不動産の相談に数多く対応してきた著者が、その解決の道筋をまとめたものです。まず、思うように話が進まない理由を①法的に整理すべき問題、②関係者の同意・調整、③家族の意見の不一致、④希望する価格や条件で売れない、の4つに整理します。さらに、実務経験に基づく相談事例をエピソード形式で紹介し、それぞれの問題の向き合い方を分かりやすく解説しています。 売る、残す、整理する、次世代へ引き継ぐなど、ケースによって異なる解決方法を知ることで、不動産を「資産」として活かすヒントが見つかる一冊です。 -
できないなんて誰が決めた? 常識に縛られないリーダーの挑戦の物語
「いつか、自分の力で新しい仕事を始めたい」「目の前にある仕組みを、もっとよくしたい」「世の中にまだないものを、自分でつくりたい」 心の中にそんな思いがあっても、実績も資金も仲間もない。周囲に話せば「現実を見たほうがいい」「そんなことはできるはずがない」と言われる。そうしているうちに、自分でも「やはり無理だ」と思い込み、動き出す前に諦めてしまうことがあります。 けれど、その「できない」は、本当に自分で考えて出した結論なのか。周囲の常識や誰かの言葉を、いつのまにか自分の判断として受け入れているだけかもしれません。 本書の著者も、最初から実績や資金、人脈に恵まれていたわけではなく、ただ目の前の現実を何とか変えたいと願う一人でした。 理学療法士として病院に勤めていた頃、父親の認知症が悪化し、家族は崩壊の危機に直面します。「改善は難しい」「仕方がない」と言われるなか、それでも著者は「本当にそうなのか」と問い続けました。国内外の論文や教材を読み、セミナーに足を運び、学んだことを一つずつ父親に試す。うまくいかなければ方法を変え、試行錯誤を繰り返した結果、父親の症状に改善が見られるようになりました。 この経験を、自分や家族だけのものにしてはいけない。 その思いから、著者は「認知症で苦しむ人をゼロにする」という壮大なミッションを掲げ、手持ち15万円、5.5畳の一室から事業を立ち上げます。 資金も実績も十分ではなく、周囲から見れば無謀とも思える挑戦でした。それでも、目の前の課題に向き合い、できることを一つずつ試し続けた結果、活動に共感する仲間が集まり、事業は認知症専門のリハビリテーションから、デイサービス、農業、米粉パンの製造・販売へと拡大。現在では、7社からなるグループのもと、約70人の仲間が同じミッションの実現に取り組んでいます。 本書は、認知症改善の方法を解説する本ではありません。 「できない」とされてきた前提をどう疑ったのか。何もない状態から、どう最初の一歩を踏み出したのか。壮大なミッションに共感する仲間を、どう集めたのか。一人ひとりがやりたいことに挑戦できる組織を、どうつくったのか。 父親の認知症をきっかけに始まった学びと実践、ゼロからの起業、仲間との出会い、事業を広げるなかで直面した困難を通して、著者が培ってきた考え方と行動の軌跡を紹介します。 常識を疑い、まず動いてみる。失敗したら、方法を変えてもう一度試す。自分一人で抱え込まず、思いに共感してくれる仲間を信じて任せる。著者が大きな夢を現実へと近づけてきた道のりには、やりたいことをかたちにするためのヒントが詰まっています。 実績がないから。 お金がないから。 自分には無理だから。 そう言い聞かせながら、本当にやりたいことを諦めかけている人へ。 「できないなんて、誰が決めた?」 自分を縛ってきた前提を外し、勇気をもって一歩を踏み出すきっかけとなる一冊です。 -
価格競争決別宣言 地方都市で勝ち続けるための“セオリー”
人口減少による市場の縮小、若者の流出による人手不足など地方企業を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。自社ならではの価値を打ち出せないまま、価格の安さで勝負するしかない。そんな消耗戦に陥る企業は少なくありません。 北海道旭川市で不動産管理会社を営む著者も、かつてはその渦中にいました。20歳で大病を患い、70kgあった体重は35kgに。「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖のなかで、人生の終わりを覚悟しました。2年のリハビリを経て社会復帰し、不動産業界で7年半の経験を積んだのち、著者は独立します。突き動かしたのは、泥臭いまでの「儲けたい」という執念でした。 管理費を下げて顧客を獲得し、売上は確かに伸びていきます。社員には「他社を蹴落としてでも数字を作れ」と発破をかけました。しかし、「儲けたいやつはうちに来い」と集めた仲間は、お金を理由に一人、また一人と去っていく。お金でしかつながれない顧客もまた、より安い競合が現れるたびに背を向けていきました。 値下げでしか戦えない会社に未来はない。そう気づいた著者は、価格で選ばれる経営と決別し、「この会社だから」と選ばれる経営への転換を決意します。 柱としたのは3つの戦略です。「差別化が難しい」と言われる業界であえて他社に真似できない商品をつくる「差別化」、地方の特性を活かし「管理を任せるならあの会社」と想起される存在になる「マーケティング」、採用難のなかで人が辞めない“ワンチーム”をつくる「人材」。そして創業当初わずか20戸だった管理物件は、10年で約3300戸にまで増えました。 本書は、価格競争の中で何を失い、そこからどう会社を立て直したのかを、実体験に基づいてたどる一冊です。値下げから抜け出したい。競合との違いをつくりたい。人が定着する会社にしたい。そんな悩みを抱える地方の経営者に、価格以外の価値で選ばれるための道筋を示します。 -
カビハウス 住宅の省エネ化と異常酷暑が招く“黒い壁”の真実
新築なのに、家じゅうカビだらけ―― 高性能住宅で広がる深刻なカビ被害 なぜ新しい家で、カビが広がるのか。 住宅検査の専門家が、その原因と防ぎ方を解説! 住宅のカビと聞くと、浴室の黒カビや古い建物のカビ臭さを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし今、問題となっているのは、そうした日常的なカビとは異なる、住宅の設計や施工の状態が関わって生じる深刻なカビ被害です。しかも、こうした被害は古い家ではなく、高い居住性能をうたう新築間もない住宅で増えています。 背景にあるのが、住宅の高気密・高断熱化と近年の異常な暑さです。高性能住宅は、本来、快適で省エネ性の高い暮らしを実現するためのものです。一方で、その性能を十分に発揮するには、設計や施工にも高い精度が求められます。わずかな隙間や施工上の不具合があると、湿った外気が壁の内部や天井裏、床下に入り込み、冷房で冷やされた建材に触れて結露します。こうして生じる「夏型結露」が、見えない場所でカビを広げているのです。 本書の著者は、25年以上にわたり住宅検査と住まいの問題解決に取り組み、これまでに6300棟を超える検査を行ってきました。本書では、実際の調査や裁判事例をもとに、カビ被害が起こる仕組みや、高性能住宅で注意したい設計・施工上のポイント、住まいの異変に気づいた際の対応方法を解説します。 これから家を建てる人、購入する人はもちろん、すでに異臭や結露、カビに悩んでいる人にとっても、住まいを守るために知っておきたい一冊です。
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