ラルーナ作品一覧
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-「ランベルト,僕の騎士,お前は僕の聖域だ」――豊かな自然に恵まれ,昔から魔術がごく自然に根づいているエンデル王国。第一王子のユージアは,精霊と交信できる力を持っているがゆえに十歳から城の中に幽閉され,自国の未来などを精霊たちから聞く役割を担わされてきた。国王は精霊の言葉に頼り切り,己で政治を行うことすら放棄している始末だ。だが精霊との交信儀式では特殊なお香が使用され,その副作用は心身共に疲弊するものだった。そんなある日のこと,ユージアの食事に毒が盛られるという事件が起こった。ユージアを失うことを恐れた国王は,国一番の騎士団の団長ランベルトを専属護衛として息子につけた。精霊王子となる前の幼い頃から憧れの存在であった,凜々しく逞しい騎士ランベルトがつきっきりで護衛をしてくれる。長い間,孤独に苛まれていたユージアの胸に初めて甘い思いが芽生えていき――。
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4.3西新宿で細々と探偵事務所を営む俺――黒崎浩一。そんな俺の行きつけの店は歌舞伎町の外れにある小さなパブ『RON』だ。 ゲイバーでもないのに、超美形のマスター、仁目当ての常連客は男ばかり。均整のとれた長身、綺麗で優雅な印象の仁だが、その本性は若い男を見境なく食い散らかす性悪ゲイで、かく言う俺もそんな仁のセフレの一人だった。 ある日、俺の事務所に突然、冴えない刑事がやってきて、仁が暴力団・天能会の幹部、真山の愛人であるらしい…と言う。そして俺に、その確証をとってくれば百万円払うと…。 なんだか胡散臭すぎるが、実は仁に結構本気で惚れている俺は、そのヤバい話に乗った。仁は誰も愛さない男のはずだったのに。本当の彼は何者なんだ…? 真実を知りたくて、俺はヤクザの幹部・真山の身辺を探ることにしたが…。 クールな美形マスターと男娼上がりの探偵が織りなすデンジャラス&ビタースイートラブ。
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4.3翔は小さい頃から霊感が強く“人ならざるもの”が見えてしまう、超怖がりな高校三年生。そのせいでクラスでも浮いた存在で、ついたあだ名は「奇行少年」。たった一人、自分と同じように霊が見える他クラスの優一郎だけが友だちで、放課後、いつも旧美術室で絵を描いている彼とのおしゃべりが心の支えだ。ある日のこと、翔は偶然にも学校一のモテ男で頭脳明晰・爽やかイケメンの直彬が除霊体質だと知った。しかも直彬がキスするとその魔除け効果が増大することがわかり、ついに直彬を押し倒しキスを迫るという暴挙に…。初めのうちは自分に近づくための口実だと勘違いしていた直彬だったが、次第に泣き虫で純粋な翔が可愛く思えてきて、嫌っていた実家の寺での修行も彼のために始めるようになった。魔除けのキスがいつの間にか本気のキスに…。そんな折、二人は七年前の男子生徒失踪事件以来、この学校で怪奇現象が相次ぐようになったことを耳にして…。
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4.8女性向けタウン誌の編集者、五十嵐律は二十九歳。独身だが、彼には十四歳になる息子の縁がいる。――オメガである律は中学三年で縁を産んだ。放課後の学校で起きた、初めての発情。居合わせたアルファの友人と見知らぬベータの生徒ふたりに犯され…。それ以来、アルファを、そしてアルファの理性を狂わすおのれの身体を嫌悪するようになった律だが、皮肉なことにそうして生まれた縁もオメガで…。思春期を迎えた縁が自分と同じ道を辿るのではないかと過剰に心配しては、彼とぶつかる日々。そんなある日のこと。律は、弱冠三十一歳でイベント会社を経営するやり手社長、栗原聡一朗を取材することになった。『若くて見目がよくて仕事のできる』典型的なアルファの栗原に、つい辛辣な態度をとってしまう律だったが、逆に栗原はそんな律を面白がりプライベートにまで踏み込んでこようとする。栗原の真っ直ぐな口説きに、頑なな律の心も少しずつほどけていき…。
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5.0広陵台総合医療センターで研修中の外科医・庵野定近は、スピードモンスターの異名を持つ五歳年上の指導医――江崎良から目の敵にされていた。二年前、ボストンのメディカルセンターからこの病院にやってきた江崎は、その美しい見た目に反して、オペ室では恐ろしいほど冷徹で定近に対する指導も厳しいものだった。ところがある夜、公園でひとり涙を流す江崎の姿を見てしまう。意外な一面に心がざわつく定近だったが、そんな時、江崎から一緒に暮らす四歳の甥っ子・創哉のために期間限定で「キャラ弁」を作ってくれないかと頼まれる。驚く定近だったが、この日から天才外科医の江崎と、ドクトル・ロートというヒーローをこよなく愛する可愛い創哉との楽しい交流が始まる。やがて定近は、江崎の不器用な性格や秘められた過去を知り、己に芽生えた恋心を自覚することになるが……。
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3.3
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4.3独身アラフォー刑事の中居和樹は、ある晩行きつけの飲み屋『酒処サナエ』でひとりの青年と出逢った。優と名乗ったその彼は、まるでうさぎのような丸い双眸が可愛い、純朴そうな、だがどこかミステリアスな一面もある二十七歳。再びサナエで出逢い、今まで男相手に感じたことのない、恋心のような胸の高まりを優に覚えてしまい戸惑う和樹だったが、いつしか仕事帰りに優の部屋に寄り彼に手料理を振る舞ってもらうという、ほのかに甘い関係になっていた。そうしてついに身体でも結ばれ、二人は恋人同士として付き合っていくことになったのだが…。そんな折、和樹が追っている殺人事件でも進展があった。殺された男は、同性愛者の男性たちに強請を働く極悪非道な輩だったことがわかってきた。やがて被害者の携帯電話の通話記録が開示されて…。
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-まもなく17歳の誕生日を迎える、神聖ホリンシア王国の第一王子・ジークベルトは、生誕と同時に魔女にかけられた『20歳に死ぬ呪い』を解こうと賢者・コルネリウスのもとを訪れる。コルネリウスは古の時代に勇者とともに魔王を倒したという賢者で、ゆうに千歳は超えているが見た目は超美形のなんとも軽いノリの青年。そんなコルネリウスは『子供を産めば、呪いもまた血とともに流れていくだろう』と言う。男の自分には無理だと悟ったジークベルトだったが、コルネリウスは美しい容姿のジークベルトを気に入り、『自分の番となれば、子供を産むことができる』などと言い出す。死ぬか、賢者の番となるか――ジークベルトは顔に似合わない豪胆さもあいまって、その滅茶苦茶な提案を受け入れてしまうのだが……。BLファンタジー・ラブコメディ!
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4.9県警の組織犯罪対策課いわゆるマル暴の刑事、三宅大輔は、情報源である大滝組のインテリヤクザ、田辺恂二と長年にわたって肉体関係を続けてきた。三年前に妻とも離婚。すっかりふたりの仲は成熟し、いまでは非番の夜は田辺のマンションに泊まるまでになっている。だが、追う者と追われる者――こんな危険な関係がいつまでも続けられるわけがない。そんな折、組対では大滝組周辺の新たな薬物ルートを探る捜査が始まった。以前からふたりの関係に気づいていて大輔の退職を危惧する上司の西島は、彼と別れて欲しいと田辺に直談判するという荒業に。一方の田辺も、大輔との今後を見据えるためにヤクザからの足抜けを模索していた。ふたりでずっといたいのなら、『ふたりのためのひとつの答え』が必要だ。ヤクザと刑事。最悪な出会いから始まったふたりの関係が、いよいよ『答え』に向けて動き始める…。
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4.9県警の組織犯罪対策課、通称マル暴の刑事、三宅大輔とその情報源のインテリヤクザ、田辺恂二。田辺の兄貴分である大滝組若頭補佐・岩下周平の情報と引き換えに始まった肉体関係はすでに七年近く続いていた。そんなある日、大輔は、岩下の『男嫁』佐和紀と交わした約束を果たすため、田辺を伴って数年ぶりにひとり暮らしの母のもとを訪れる。二人で母親に挨拶に行け――それが佐和紀の出した条件。だが「恋人宣言」などできるはずもなく、田辺を友人として紹介する大輔で…。その夜、実家近くの老舗ホテルに泊まった二人。酔いつぶれた大輔が眠ったあと、田辺はひとり彼の実家へと赴き、離婚の原因は自分が大輔に横恋慕したからだと母親に告げる。――刑事とヤクザ…いつの間にか恋愛感情が生まれ、ケジメをつけないといけないものになりつつある関係の、その行き着く先は…?
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-アルファの医師・香月とオメガの心理カウンセラーの千晶、二人の間に生まれたアルファの真尋とベータの美智瑠の兄妹――オメガの瑠佳は八歳の時にこの香月家に引き取られ、以来十年間、家族として暮らしてきたが、一年ほど前ついに真尋と番の絆を結ぶに至った。今は二人は同じ大学の二年生。大学近くのマンションで一人暮らしをする法学部の真尋のもとを、通信制で心理学を学ぶ実家暮らしの瑠佳がスクーリングのたびに訪れ、甘い逢瀬を楽しむという日々を送っている。香月家の養子ではあるが籍は入っていない瑠佳なので、真尋としては一日も早く二人で一緒に住みたい、そしていずれは両親のように入籍を…と考えているのだが、瑠佳の方は煮え切らない。というのも、二人の関係を知らない、まだ十三歳の美智瑠が家でただ一人のベータであるがゆえに疎外感を覚えてしまうのではないかと危惧しているのだ。そんな折、突然美智瑠がバレエの海外留学をしたいと言いだした。唐突な申し出に戸惑う家族たち。そして、悩みを抱える瑠佳の前に現れたのは…。
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-忌むべきオメガだからと幼い頃、森の中に捨てられたリオン。野獣族の王子ユリアスに保護され森の国で育てられたリオンが、やがて一族にかけられていた呪いを解き、愛するユリアスの伴侶となってから五年ほどの月日が経った。二人の間に生まれたリュドも今はもう四歳。彼らは森の国の城で穏やかに暮らしながら、人の国との交流や交易に努めていた。そんなある日のこと。人の国の長・ユサが亡くなったので速やかに協議をしたいとの知らせが……。ユリアスが人の国の城に駆けつけると、そこには新しく長となった男、ランスがおり「森の国との交易を直ちに取りやめる」と居丈高に告げられた。怪しげな頭巾を被り、尊大な態度で「野獣族は嫌いだ」と言い放つ一方でなぜかリオンや息子のリュドに興味を示す、このランスという男の正体は、そして真意はいったいなんなのか。不信感を覚えながらもユリアスは、リオンとリュドを伴って再度城を訪れるが……。
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4.1加藤連児は水泳部に所属する高校三年生。 水泳で鍛えた筋肉質な長身と鋭い目つきのおかげで、凶暴な『狂犬』と噂され、 後輩はもちろん他校の生徒からも怯えられる連児だったが、実は数学教師の夏目和久とこっそり「肉体関係あり」だ。 「宿題」の合言葉で連児が夏目の部屋を訪れる。もちろんヤるのは宿題なんかじゃなく…。 教師と生徒で男同士で…そんなアブない関係が始まってからもう一年が経っていた。 連児のもっかの気がかりは、その男前っぷりで男女問わずモテる夏目の本命。ことに夏目の高校時代の同級生で、 どうやら元カレらしい美形音楽教師、大森秋彦が赴任してからというもの、いつ乗り換えられるかと気が気じゃない。 そんな折、大森の周辺できな臭い事件が相次ぎ…。 「可愛くない」「嫌いじゃない」「綺麗じゃない」の3編を収録。
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4.5ロージアン王国・アナンディル伯爵領。偏屈で陰気臭い魔術師、ケヴィンは領主のライアンに命じられ『惚れ薬』を作成していた。着手から一年。試作品はほぼ完成しているので、あとは人を使って実験せよ…との命を受け、ケヴィンは街で奴隷商からひとりの若く美しい男を金貨七枚で買った。こうして森の奥にあるケヴィンの庵に連れてこられた男、テッド――実は彼はフィブ王国・ストラサーン男爵の跡継ぎだったが、叔父に諮られ奴隷商に売られてしまった騎士。もちろんそんな素性を知る由もなく、ケヴィンはさっそく試薬をテッドに飲ませてみるが…結果、テッドは耐えがたい欲望に体が昂ぶり、一晩に六回もイカされるはめに。人格破綻気味の年上の、しかも男の手で感じてしまうなんて…。翌日、ケヴィンの留守時を狙って逃げようとしたテッドだが、そこへ現れたのは領主のライアン。ケヴィンとは腹違いの兄だった…。生活力皆無の魔術師と負けず嫌いな元騎士。惚れ薬が取り持つ不器用な恋の顛末は…?
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-大正七年。大戦の景気に乗って急成長した嬉野紡績に勤める久瀬は英語の能力を買われ、社長である嬉野子爵の個人的な通訳の仕事を引き受けることになった。訪れた子爵の瀟洒な館。そこで久瀬は跡継ぎのひとり息子・圭一と出会った。18歳はとうに過ぎているはずなのに、どこか幼く少年めいた不思議な魅力で久瀬の心を捉える圭一。いつしか圭一に乞われるまま、久瀬は足繁く館を訪れるようになっていた。それから二年。凋落は突然やってきた。嬉野紡績が倒産。子爵は自害し館も人手に渡って…。そんなある日のこと。久瀬の長屋に、行方知れずとなっていた圭一が…。躊躇うことなく久瀬は圭一を迎え入れ二人の同居生活が始まった。だが圭一のもつ魔性の色香に、娼館・蔭華楼の「蛇」こと佐伯も気づいていて…。妄執のミステリアス大正浪漫。
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-誰もが恐れる狂月会の行動隊長チョン・ヒョンジン。 だが本当は猫とロマンス映画が大好きで涙もろい。 そんなヒョンジンにとって目の上のタンコブは、上位組織・赤花派の実質的トップ、ハン・コヌだ。 ロシア人の血を引くコヌはその美貌とカリスマ性で、兄と共にソウルのヤクザ組織の頂点に君臨していた。 幼い頃から常にコヌと比較され、劣等感に苛まれてきたヒョンジンだったが…。 ある日、謎の女占い師からもらった「自分の望むものになれる」という薬を飲んだ翌朝、目覚めるとなんとコヌの体になっていた! 一方、コヌの体はヒョンジンのものになっていて……。薬の効果は十四日間。 互いの体が入れ替わってしまった天敵どうし、周囲にばれないよう仕方なくコヌの家で同居するはめに……。 大嫌いな『アイツ』になってみると意外なことが見えてきて……。
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4.0大手カルチャースクールで水彩画教室の講師を務める高塢青海は、日本画の大家を祖父に、世界的な版画家を父にもつ身でありながら、まだまだ売れない駆け出しの画家。ある日、青海は勤め先の廊下で出会い頭に、白い杖を携えた美貌の男性――能楽鑑賞講座の講師・葛城冬馬とぶつかってしまう。偶然にも冬馬は青海が長年憧れ続けた、祖父の屏風絵のモデルとなった人。名門葛城流の御曹司だったが、三年前、病で視力を失って舞台を諦め、今は自宅で謡の教室を開いているという冬馬の身の上を聞いた青海は早速、謡を習うという名目で彼のもとへ通うようになった。年上の冬馬への一目惚れに近い想い…迸る熱い気持ちを抑えることができず、ついに冬馬を抱いてしまった青海。だが、青海を受け入れた冬馬の心はどこか分厚いバリヤーに覆われていて…。そんな折、冬馬に舞台復帰の願いがあることを知った青海は…。夢追う画家と舞を忘れた能楽師――胸打つ愛。
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-親に反対されながらも舞台俳優、それもブロードウェイの舞台に立つようなミュージカル俳優を目指している大学生の高須慎。彼の原点は十二歳の時に観た『ミュージカル版ハムレット』――すらりとした長身、朗々と歌い上げる声、そしてアメジスト色の瞳。主役を演じたフランツ・エールスベルク、その存在のすべてに圧倒され魅了されてしまった慎は以来、舞台俳優を目指し日々努力を続けていた。そんなある日、慎がバイトをしているバーにフランツが打合せのため訪れるという情報が……。なんとかして接触の機会を得ようと試みる慎だったが、その策略をフランツに見破られ、『退屈しのぎ』に弄ばれてしまう。憧れの帝王、フランツに己の熱い情熱をぶつけることは叶ったものの力不足を思い知らされた慎。再会を約して一年後、ニューヨークへと向かうが……。
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-アダルトショップのバイト店員、カン・ボムはゲイでマゾという性癖の持ち主。 高校の時、先輩に告白して手酷くフラれた結果、みんなにゲイだとバレてしまい、親兄弟にも見放され家出、以来、家族との連絡を絶っていた。 そんなトラウマを抱え、いまだ童貞のボムの心の支えは年老いた飼い犬ボケナスだけだ。 生意気で言葉づかいも乱暴なボムだが、なぜか最近、モテキ到来。 社長のイ・ジュヨンからいきなりコクられたかと思えば、常連客のAV俳優、チョン・ソックンには酔った勢いでついに初体験を奪われた。 もう一人の常連客、人気ホスト、キム・ソンジンも急接近、一方で変態高校生からつきまとわれたり…と、 周囲がこぞってボムのことをかまいまくって、なんだか疲れることばかり。 そんなある日、八年ぶりに兄から電話があり、両親の事故死を告げられ……。
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2.8片田舎の街酒場でダンサーをしているアルヴィは、色白痩身で中性的な美貌が色気を醸し出している人気ナンバーワンのオメガだ。発情期間近のある日、抑制剤を飲んで店に出ていたのだが、そこへアルファと思しき獣人二人がやってくる。 一気にフェロモンがあふれ発情してしまうアルヴィ。急いで森の中の小屋に逃げこんだが、追ってきた一人の獣人と体を繋げてしまう。アルヴィは首筋を噛まれ強引に番にされてしまい…目覚めると一人取り残されていた。それから半年、尻尾と耳のある赤子・イザークを密かに産み落とした。そんなアルヴィのもとへ隣国クサンドラの王室から使者が現れ、城へと連れ去られてしまう。驚いたことに、アルヴィが一夜の関係を持った相手はクサンドラ王・ブルーノだったのだ。ブルーノはアルヴィこそが長年探していた『運命の番』であり、いずれは己の妃にすると言うのだが…。異種間の上に身分違い――アルヴィは懊悩して…。
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4.3アルファとオメガの番である医師の香月と心理カウンセラーの千晶、そして二人の間に生まれた真尋と美智瑠の兄妹――両親から虐待を受けていたオメガの瑠佳は、八歳の時に同級生の真尋に助けられ、そんな香月家に引き取られた。それから十年、修道会のフリースクールに通いながら幸せに暮らしてきた瑠佳だったが、まもなくヒートを迎える年齢が迫ってきたある日、一つの決断をする。それは香月家を出て修道院に入ること。瑠佳にとって常に自分を守ってくれる真尋は唯一無二の愛しいひと。だがアルファとしてこれから社会のトップに立っていく真尋のそばに自分がいてはいけない。愛する香月家の皆の重荷になってはいけない。悩む瑠佳だが、そんな折、偶然にも真尋の出生の秘密を知ってしまい衝撃を受けて……。真尋と瑠佳――若すぎる二人のピュアな恋の行きつく先は……?
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4.6大手の電気通信会社でカスタマーサービスを担当する浅田智紀は、かつて自身の性的嗜好が原因で失態を犯した経験があり、以来、人間関係や恋愛に関してはひどく臆病になっていた。体だけの関係ならたくさん相手はいたが、本気の恋愛は怖い――。だが、同じ部署の上司・芹澤には密かに恋心を抱き始めてもいた。スーツの似合う逞しい体躯に加え、心を落ち着かせてくれるソフトな口調。しかし彼がノンケであることは間違いなく、見ているだけでいいと心に決め、芽生えた想いに蓋をして日々過ごしていた。そんな浅田のスマホには毎日何通も何通もひっきりなしにメッセージが届く。脅迫にも近いそれは、浅田の昔の同僚からの嫌がらせだった。周囲に動揺を気づかれまいと取り繕う浅田だったが、会社の創業祭でその男が目の前に現れて…。解けない縛めに翻弄される浅田とそんな部下への思いがけない感情に戸惑う芹澤――絡み合う感情の行方は…。
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-大戦の影響で好景気が続く大正時代半ば。不動産業を営む榎本は工場建設用地である山奥の森を訪れた折、ひっそりと佇む祠を見つけた。ほんの好奇心からその中を覗いた榎本が目にしたものは、ひとり絵を描く美しい青年の姿。抜けるように白い肌、肩まで届く銀色の髪、そして鮮やかな赤い瞳。弓弦と名乗る、この世ならざる美貌の青年に誘われるまま、榎本は彼と体を繋げてしまう。あどけない笑顔や言動とは裏腹に、弓弦の体は熟れた果実のように甘く蕩け、榎本を底なしの快楽へと導く。弓弦を東京に連れ帰り、自分だけのものにしたい――制御できない灼けつくような想い。共同経営者の塩崎の困惑をよそに、弓弦を己の邸に住まわせることにした榎本。弓弦への執着は次第に常軌を逸したものになっていき……。妖しく艶めく大正エキセントリック浪漫。
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-ヴィオンがカルセニア王国第四王子エリアス付きの侍従となって六年が過ぎた。エリアスは二十二歳だが、見た目も中身も幼くまるで永遠の少年――公務にも就かず離宮でひっそりと暮らす『王家のお荷物』だ。この六年間、ヴィオンは一日中エリアスの相手をして過ごし、そしてエリアスが遅い性の目覚めを迎えてからはその性処理までも手伝うようになっていた。募る虚しさを紛らわすように深夜、城を抜け出しては男漁りをするようになったヴィオンはある晩、南方の国ファインハルスから来たという精悍な男とめくるめくひと時を過ごしたあと、ほんのいたずら心で自分はこの国の第四王子であると告げる。ところがそれからほどなくして、エリアスに縁談が舞い込んだ。相手はファインハルス王国第三王子のバルドゥル――なんとあの夜のヴィオンの行きずりの相手だった。こうしてヴィオンは、輿入れする主君エリアスとともにバルドゥルの城へ行くことになったが…。
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5.0かねてより希望していたインターネット広告会社、デリングルートへの中途入社が決まり、すべては順風満帆に思えた長身イケメン営業マン、龍田歩だったが…たった一つ問題が…。それは七歳年上の直属の上司、伊地知慶介との「過去」――伊地知は龍田の中学時代の家庭教師。母子家庭で寂しい思いをしてきた龍田にとって兄のような優しい存在…それが伊地知だった。だが、そんな伊地知が実はゲイで自分に恋心を抱いていることを知った龍田は衝動的に彼を辱めた挙げ句、一方的にクビにしてしまったのだ。以来、会うこともなく十年以上が経ってしまった二人――上司と部下として再会した入社初日。潔く過去を謝罪した龍田を伊地知はあっけないほど快く受け入れてくれ、このまま良好な関係が築けそうにみえたのだが……。ゲイとノンケ…押したり引いたり、もどかしい駆け引きラブバトル。
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4.7代々とある旧家の執事を務めてきた鈴本家に生まれ、自分も一流の執事を目指している理央。仕えてきた当主も執事だった父も亡くなってしまった今、理央は選りすぐりのPA――プライベート・アシスト、すなわち秘書兼執事の派遣会社・ディーナに就職し、まずはPAとなるための研修を受けることに…。そうして向かった先は美しいイングリッシュ・ガーデンで有名な洋館<四香邸>。理央を迎えたのは八頭身の逞しい身体に亜麻色の髪、透き通ったウォーターブルーの瞳…美貌の元英国執事アラン・ブラッドレイ――ディーナの教育係だった。小柄で些か頼りない執事志願者、理央はここ四香邸で約ひと月、アランとともに暮らしながら厳しいレッスンを受けることになるのだが…。何事も身体で覚えなければ身につかない…がモットーのアランから、早々に熱いキスの洗礼を浴びる羽目に…。果たして理央は無事、卒業試験をクリアして一人前のPAとなれるのか…?
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4.3水道パーツメーカーに勤める佐々木圭輔は車で山道を走行中、突然現れた怪しい光にさらわれて、異世界――デュナン王国――に移動していた。二百年前、初代国王が異世界からきた大賢者とともに作った、国を守る魔石を使い果たし、再び魔石を作るため、強い魔力をもつ異界人を召喚したのだ。 ところが調べてみると、圭輔は魔力ゼロのオメガであると判明、役立たずの上に元の世界にも帰れない、いきなり詰んだ状態に。 美しく逞しく強大な魔力をもつアルファの国王ブライアンに、圭輔は「保護してほしい」と訴え、なんとか王様の『着替え係』の仕事と王宮の一室を与えられた。こうして圭輔の異世界生活がはじまったが、初めてのヒートがやってきて……。
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4.3歯科技工士の陸はある朝、取引先の歯科医院の院長夫人に刺され……。気づけば、まるでファンタジーゲームのような異世界にいた。そこは剣と魔法が存在し、時折魔物が人々を襲う中世ヨーロッパ風の国。守護騎士のエドが剣の精霊を召喚する儀式を行って現れたのが陸だったのだ。剣の姿を取ってみてくれと言われるが、もちろん陸にはそんな変身はできず困惑するばかり。儀式のやり直しを求める声もあるなかエドだけは陸をかばってくれ、しばらく生活を共にすることになった。すると不思議なことに陸は普通の食事では満足が得られず、エドと触れあったり口づけたりすることで腹が満たされることに気づく。エドとの絆を深めることこそが剣の精霊である陸に必要な力であるらしい。そんな折、陸はエドの口利きで鍛冶工房に顔を出すようになり、そこで最強の剣を作る工程を学ぶことに…。果たして陸はエドの剣になれるのか!?
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2.0理想のイケメンとの恋のチャンスを夢見て東京での就職を決めた一穂。しかしある日、用水路で溺れている女の子を助けてそのまま水の中へ引き込まれ…気づくとそこは、最近ハマっているアドベンチャーゲーム、アストラムリンクによく似た異世界だった。だがゲームのような武器もなく魔法も使えない。ドラゴンの攻撃を受け困り果てていると、そこへ好みど真ん中の逞しい身体つきの美形が現れて助けてくれる。彼の名はミカ、魔王討伐を目指す冒険者だった。一穂は記憶がないと嘘をつき、ゲームで使っていた名前アインを名乗って、彼に誘われるまましばらく一緒に冒険の旅を続けることになった。フレンドリーな性格のミカとの旅――時にはドキドキするような接触もあったりして、一穂が恋に落ちないはずがない。そんななか、一穂は次第に頭痛に襲われては「世界を滅ぼせ」という声が流れ込んでくることが多くなっていき……。
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-音大の大学院生・松岡雅路は指の故障もあり、ピアニストになる夢をあきらめるべきか留学するべきか進路に悩んでいた。そんな折、憧れのピアニスト霧島浩輔のサロンコンサートに行くことに。そこは旧華族所有の由緒ある洋館・蓮水館の音楽室。霧島の演奏に聞き惚れていた雅路だったが、突然中庭の木に雷が落ち、意識を失った……。そうして目覚めると、雅路は大正十二年の蓮水館――蓮水伯爵のお屋敷にタイムスリップしていた。当主の蓮水浩輔はまだ学生だが、どことなく霧島に似た端整な面立ちの凜とした青年だった。記憶障害で行くあてもないと偽った雅路を、浩輔は己の下僕として雇ってくれた。やがてピアノの腕を買われ、浩輔の腹違いの弟にピアノを教えるようにもなった雅路は、次第にここが自分の知っている大正時代とは少し違った世界であること、そして浩輔にも何か秘密があることに気づいて……。
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-『猫になりたい』が口癖の三十路間近のしがない会社員、浅野俊はある晩、バーで隣り合った男から「君、仕事を辞めて僕の飼い猫にならないか?」と持ちかけられる。男の名は鶴澤智彦、小説家だ。最近愛猫を亡くして仕事に不調をきたしている智彦はDomで、今まで猫で発散していたひたすら甘やかしたいという欲求が叶えられるなら相手はNeutralの俊で構わないという。表向きは家政夫だが、家事も一切やらなくていいし居場所さえ特定できれば出かけるのも自由、衣食住も保証され、もちろんセックスもなしというずっと夢見てきたような生活――そんなうまい話があるか、と疑う反面、なぜか抗いがたい誘惑に俊は承諾してしまう。こうして智彦の飼い猫として一緒に暮らすようになった俊。今まで感じていた体調の悪さもなくなって全て順風満帆かと思いきや……。 究極の愛のかたち…溺愛のDom/Subユニバース!
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5.0民俗学専攻の大学生・明良は山奥にある大賀美村へやってきていた。そこは狼男伝説の残る村。昔は狼の牙で作った矢で嫁選びをしていたという大賀美神社の祭り、「福矢」の儀式を卒論のテーマに選んだ明良は、昨年訪れた祭りで一目惚れをした美貌の禰宜・玲から村の伝承について話を聞く約束をしていたのだ。だが逗留二日目、一人で森を散策していた明良はうっかり立入禁止の「奥の院」と呼ばれる洞窟の中に迷い込み、花嫁候補だけが触ることを許されている鏃を手にしてしまう。するとなぜか鏃は眩い光を放ち…。“鏃を光らせた者が犬神の花嫁になる”という伝承を思い出し慌てた明良は降りしきる雨の中、完全に森で迷子となってしまった。実は明良はオメガ因子を抱える身。数時間ごとに予防薬を飲まないと、オメガ症候群を発症してしまう恐れがあった。そして救出に駆けつけてくれた玲の姿を目にしたとたん、明良の身体に異変が…。
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4.3小国エルスーリアンは隣国からの干渉を阻むため、軍事大国である獣人国オイラッドと同盟を結ぶことになった。その条件として提示されたのが、王子をひとりオイラッドに送り、向こうの王子と義兄弟の契りを結ぶ…というもの。こうしてエルスーリアン第三王子のジェレミアは侍従エーリクとともにオイラッドへと赴くことに。だが、ジェレミアは幼い頃、野良犬に襲われたことがあり犬が大の苦手。狼に似た獣人が暮らすこの国でうまくやっていくことができるのだろうか…と不安でたまらない。出迎えてくれたのは第三王子オドゥと第四王子ムング――礼儀正しく理性的なオドゥ、そして押しが強く子供っぽいムング。どちらも勇敢で優れた戦士だという。さっそく執り行われた両国の同盟締結の調印式の後、国王から二人のうちのどちらかを選んで契るように言われ、己はただの人質だと思っていたジェレミアはこれが婚姻であったことを知り、ひどく戸惑うのだが…。
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5.0子供の頃からの夢を叶え、結婚に関するあらゆることを総合的にプロデュースする会社『ラブライフ・ブライダル・カンパニー』に就職した朝陽だが、配属された先は第三事業部、通称メンズブライダル部――男性の同性婚を扱う部署だった。まだ立ち上がったばかりで社内での風当たりも強く、いつ潰されるかわからない。とはいえ今は有名ブロガーで動画配信者のカリスマ美容師YOUがパートナーとの挙式をオファーしており、この案件が成功すれば風向きも変わるはず。朝陽は部署を牽引する弱冠34歳の辣腕部長、実相寺圭のもと一人前のブライダルプランナー目指して厳しく鍛え上げられていく。いつしか彼への憧れ、尊敬、畏れは少しずつ別な感情へと姿を変えていき…。そんな折、朝陽が不用意に発したひと言が、気まぐれでプライドの高いYOUの機嫌を損ね、挙式がキャンセルされてしまい…。
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4.0高校の同窓会で十年ぶりに再会した一成。あの頃と変わらない華のある男前、人なつこい笑顔、そして突然抱きしめられて—――純也の心は揺れる。高校時代、二人は付き合いキスまで進んだ仲だった。だが一成に想いを寄せる少女が放った鋭いひとことがきっかけで、ストレートの彼を自分の性癖に引きずり込むことに罪悪感を覚えた純也は一方的に別れを告げてしまったのだ。そんな純也は同窓会のさなか、一成が半年後に結婚すると知った。これでやっと十年間の恋に終止符が打てるという気持ちの一方で、一成を繋ぎ止めておきたい思いが膨らみ、純也はつい「僕はあと半年しか生きられないらしいんだ」と、とんでもない嘘をついてしまう。一成が結婚するまでの間、一緒に暮らしたい…純也のそんな願いを聞き入れてくれた一成との同居生活が始まった。嘘と幸せが隣り合わせの日々…やがてそれは思いがけない結末を迎えることに。
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3.0同盟継続のため、隣国エスパニルの王太子アロンソのもとへ嫁いだフロレンス王国のオメガ王子ユベール。前代未聞の政略婚から五か月――想いが通じ合ってから初めての発情期を迎えたユベールはついにうなじを噛まれ、二人は真の番となった。ところが、そんな幸せのさなかの二人のもとへ、フロレンス国王が病に倒れ国が存亡の機に瀕しているという知らせが届く。これまで虐げられてきた民衆が現王太子トリスタンの王位継承に反対して一斉蜂起しているという。人々が望んでいるのはユベールが母国に戻り王位に就くこと。だが、ユベールはエスパニル王太子の后の身。フロレンスの王になれば愛するアロンソと一緒に暮らすことが叶わなくなってしまう。母国を思う気持ちと愛しい伴侶への想いの板挟みで苦悩するユベールに、アロンソは「二人で最善の道を探そう」と言ってくれて……。
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3.5下賤の身ゆえに村の男衆の性処理に使われ、稚い蕾を散らされそうになった兎族の少年ひらり。逃げ出して山道をさまよい崖から真っ逆さまに…。気づくと、ひらりは狼神・青嵐が治める大口真神の国にいた。なんと、青嵐の『運命の許嫁』として愛染明王に選ばれ、天道界に召喚されたのだった。精悍な顔立ちに逞しい体躯、豪胆で常に民を想う、そんな旦那様・青嵐に守られながら八年が過ぎ、ひらりは成人した。早く子を成して正真正銘の夫婦にならなければ…。そう思うのだが、幼い頃に辛い思いをしたひらりには、果たして生まれてくる子を愛し育てることができるのか…自信がない。それに青嵐は一度もひらりに「愛している」と口にしたことがない。もしかして、愛染明王が決めた仲だからそばに置いているだけ…? 不安と愛情の狭間で揺れるひらり。そんな折、青嵐とともに近隣の国を外遊することになり…。
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-夜な夜な芸者に化けては客である男を誘惑し精気を食らって生きている、妖狐の紺。でも化けるのが下手で、いつも肝心な時に耳と尻尾が生えた姿に戻ってしまい失敗続き。そんなある晩、料亭に呼ばれた紺と姉さんたちの妖狐芸者一同。ここしばらく精力を得られていない紺にとって今夜はまさに生死の分かれ目。無愛想で寡黙なエリート会社員・松崎を獲物に定めた紺は料亭を出た松崎に言い寄り、なんとか精気を得ようと画策するのだが…。目覚めるとなぜか松崎家のベッドの上。すっかり変化も解け、開き直って己の窮状を訴える紺に、松崎は一歳になる息子・日向の面倒を見てくれるならいくらでも精気を注いでやる…と交換条件を出す。こうして家政婦兼ベビーシッターとなった紺だったが…。クールなシングルファザーと半人前の妖狐、そしてちっちゃな暴れん坊。ファンタジックで胸きゅんなハートウォーミング異種間ラブ♪
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3.5
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-少年時代に心を奪われ、ずっと追いかけ続けてきたミュージカル俳優、そして世界的演出家、フランツ・エールスベルク。高須慎はそんなフランツの演出するブロードウェイミュージカル『ハムレット』の主役の座を射止め大成功を収めたばかりか、フランツの恋人の座も手に入れた、まさにシンデレラ・ボーイだった。そんな折、『ハムレット』の公演を終えた慎に次回公演の話が……。演目は『ルードヴィッヒ』――日本での凱旋公演。さらに今回は、ミュージカル版とストレート版の同時上演という斬新な企画だ。そのため、慎は初めてフランツ以外の演出家とも組むことになり、しかもダブルキャストでもある。不安に苛まれるあまりフランツとの関係に隙間風が……。追い打ちをかけるように、もう一人の主役である笹崎とフランツとの仲にまで嫉妬し、焦燥に駆られる慎だったが……。 『アメジストの瞳に囚われて』の続編。