歴史・時代小説 - 谷津矢車作品一覧

  • どうした、家康
    4.0
    人質から天下人へ。徳川家康のドラマチック人生! 幼少で母と生き別れ、少年時代は人質として各地を転々とした徳川家康。戦国の世を勝ち抜き、天下人として幕府を開くまでに、何度も訪れる人生の節目で、都度難しい選択を迫られた。織田家に囚われてから大坂の陣まで、歴史時代小説の精鋭十三人が趣向を凝らす、歴史改変もありの短編集。〈文庫オリジナル〉 織田家の人質となっていた少年時代 桶狭間の戦い 三河一向一揆 三方ヶ原の戦い 本能寺の変後の伊賀越え 小牧長久手の戦い 関東移封 関ヶ原の戦い 大坂夏の陣 など。 徳川家康の節目となった事績や事件をテーマに、ついに天下を手中に収めるまでの分かれ道を彼がどう切り抜けたか、史実に忠実な作品だけではなく、「あのときこうなっていたら」という歴史改変ものも含むバラエティー豊かなラインナップで、超短編を集めました。
  • 吉宗の星
    -
    八代将軍吉宗は いかにして生まれたのか 権謀術数で摑んだ天下の先に見た〈星〉とは!? 「畢竟、これは『人は何のために生きるのか』 を問う物語なのである」大矢博子(書評家・解説より) 瞬く星となり 見守っております 紀州藩主・徳川光貞の三男として生まれながら、生母・紋の身分の低さゆえに、虐げられた扱いを受けた新之助。 しかし、五代将軍綱吉から「高みに登れ」と声を掛けられ、運命は激しく動き出す。 新之助の思いと野心に応え、乳兄弟の星野伊織と鉄海和尚は秘密裡に工作を重ねる。 やがて、新之助は紀州藩主、将軍の座を摑むが、そこには新たな試練が。
  • 安土唐獅子画狂伝 狩野永徳
    3.7
    「貴様に絵を頼みたい」。織田信長からの依頼は、計百枚にも及ぶ安土城障壁画だった。一世一代の大仕事に意気込む狩野永徳だが、信長の要求は果てしなく高い。己の魂を筆にのせた迫真の絵は、果たして覇王を納得させることができたのか? 天才絵師の孤独な闘いを描いた、絵師小説の決定版!
  • 唸る長刀
    -
    気は優しくて力持ち。15歳の大石進は、身長2メートル、体重120キロの大男。筑後柳川藩の剣術・槍術指南役の跡取りだが武芸試合で呆気なく敗北を喫し、勘当されてしまう。強くならなければ、武士ではいられない。もがく進の前に現れたのは、一人の少女……。剣豪・大石進が自分の型を極めるまでを描いた爽快・歴史エンタテインメント小説!
  • 雲州下屋敷の幽霊
    4.6
    女の怖さ、儚さ、したたかさ、危うさ――。 江戸時代に起こった事件をモチーフに紡がれた珠玉の5篇。 単行本『奇説無惨絵条々』を文庫化にあたり改題。 「雲州下屋敷の幽霊」雲州松平家前当主・宗衍の侍女となったお幸は、 どんな酷い仕打ちを宗衍に受けても、恨む素振りを見せない。 業を煮やした宗衍が思いついたのは、彼女の背に刺青を入れさせることだった……。 「女の顔」南町奉行所の将右衛門は、 材木問屋の娘・お熊が夫に毒を盛った事件で下女のお菊を取り調べる。 彼女が頑なに口を割らない裏には恐るべき事実があった。 「夢の浮橋」見世物小屋一座の智は若い男に頼まれて、身の上話をはじめる。 貧乏漁師の家から吉原に売られた彼女は、 花魁の八橋姐さんに可愛がられていたが……。 ほかに「だらだら祭りの頃に」「落合宿の仇討」を収録。 解説・田口幹人(書店人) ※この電子書籍は2019年2月に文藝春秋より刊行された単行本『奇説無惨絵条々』を改題した文庫版を底本としています。
  • ええじゃないか
    4.2
    大政奉還前夜、史上最大の乱痴気騒ぎはなぜ起こったのか。やくざ者に老婆に童、新米御庭番と御用町人。三河国吉田宿に降った数枚の御札が、彼らの命運を、そして天下をも混沌の渦に陥れていく―― 作家生活10年目に切り拓く新境地。人智を超えた運命の交錯が、歴史を、物語を駆動する!
  • 桔梗の旗 明智光秀と光慶
    4.3
    2020年大河ドラマで再び注目を集める明智光秀、嫡男・光慶の視点からみる父・光秀の栄光と懊悩。 『一家がみんなひとつ屋根の下で暮らしていけるなら、本当に幸せなことよ。でも、今、そんな暮らしができる者はいない。守りたいもののために、自らのことを大なり小なり擲っているの。』 父上は何を擲っているというのだろう。そして、己は、これから、何を擲つというのだろう。
  • 三人孫市
    4.0
    付言しておきたいのは、信長の最大のライバルは、……やはり大坂本願寺であるということだ。そして、その本願寺の軍事力を支えたのが雑賀衆であり、その頭目が「雑賀孫市」だった。(解説/和田裕弘。中公新書『織田信長の家臣団』『信長公記』著者) ときは戦国、織田・浅井・三好ら大大名がしのぎを削るただ中に、紀州・雑賀庄はあった。彼らに転機をもたらしたのは、八咫鴉を祀る夜に蹌踉と現れたひとりの老人。刀月斎を名のる男は、頭領〈雑賀孫市〉を父にもつ三兄弟それぞれに、奇妙な形をした鉄炮を与えたのであった……。 病身を抱えながら鉄炮兵法を編み出す長男・義方、豪放磊落にして武威赫々たる次男・重秀、入神の域に達した狙撃の腕を持ちながら心を閉ざす三男・重朝。兄弟で〈雑賀孫市〉を襲名した彼らは、異なる道を歩み、異なる志を秘めながら戦乱の世を駆け抜ける! いま最も勢いに乗る歴史作家・谷津矢車が放つ硝煙たなびく合戦絵巻!!
  • しゃらくせえ 鼠小僧伝
    3.3
    この男、正義の味方か。大悪党か。 職も金も許嫁も失った次郎吉は、万事窮して盗賊に。 前代未聞の悪漢登場。 圧倒的な興奮、一気読み必至の時代小説! 許嫁・お里の借金を返すため盗みに入り、所払にあった鼠小僧次郎吉。真人間に戻ろうと決意し四年ぶりに江戸に帰るも、職にはつけず、お里から祝言の予定を告げられる。相手は金儲けのためなら殺しも厭わない呉服屋の呉兵衛。生活に困窮し呉兵衛への恨みも募らせていた次郎吉は、町の仁医・七兵衛の裏稼業を手伝うことに。それをスキャンダル命の瓦版師・亀蔵に嗅ぎつけられ、さらに、お里の真の思惑も明らかになってきて……。
  • 曽呂利
    4.1
    秀吉はん、お耳を貸していただけまっか。堺の町に秀吉を愚弄する落首(狂歌)が放たれた。犯人は鞘師の曽呂利新左衛門。討ち首になるはずだった曽呂利だが、持ち前の才覚で死罪を逃れた挙句、口八丁手八丁で秀吉に取り入り、幕下の一員に収まってしまう。天才的な頓知と人心掌握術で不気味な存在感を増す鮟鱇顔の醜男は、大坂城を混乱に陥れ――この奇妙な輩の真意とは一体!? 新感覚歴史エンタテインメント!
  • 蔦屋
    3.9
    江戸・吉原に生まれ、黄表紙や浮世絵などの版元として次々とヒットを飛ばした蔦屋重三郎。喜多川歌麿、東洲斎写楽、十返舎一九らを売り出し、アイディアと人脈で江戸の出版界に旋風を巻き起こした異色のプロデューサーの生きざまを描く!
  • てのひら
    3.0
    吉田松陰の妹にして、久坂玄瑞の妻・杉文。元学者で明治以降は政治家として活躍する楫取素彦。互いに惹かれあいながらも別の人間と結婚したふたりの青春から、すれ違いの末に結ばれるまでを、幕末の動乱や松陰の死、長州の人々を絡めながら描く意欲作!
  • 伝奇無双「秘宝」
    -
    第一線で活躍中の時代・歴史小説家が結集した「操觚の会」。その選抜メンバーが現在の小説シーンに風穴を開けるため全編書き下ろしで挑む「伝奇」の物語。今回のテーマは「秘宝」。山中に秘められた隠し財宝、伝説の名刀、そして……!
  • 幕末 暗殺!
    4.5
    定説は覆されるのか? 真犯人の驚きの動機とは? 幕末の江戸で、京で、多くの命が刺客によって闇に葬られた。暗殺――。彼らはなぜ殺されなければならなかったのか。血塗られた歴史の暗がりに、7人の作家が、想像力と推理と筆で光を当てる。実力派たちが江戸末期の政局の暗部に斬り込んだ、大好評オリジナル競作アンソロジー。   谷津矢車×桜田門外の変◆「竹とんぼの群青」 早見俊×塙忠宝暗殺◆「刺客 伊藤博文」 新美健×清河八郎暗殺◆「欺きの士道」 鈴木英治×佐久間象山暗殺◆「血腥き風」 誉田龍一×坂本龍馬暗殺◆「天が遣わせし男」 秋山香乃×油小路の変◆「裏切り者」 神家正成×孝明天皇毒殺◆「明治の石」
  • 幕末 暗殺!
    4.2
    幕末維新期には、日本人同士が殺し合い、多くの血が流されました。おのおのが大義を掲げ、あるいは武士としての矜持から、刃を向けたということなのでしょう。とりわけ、要人の暗殺事件は、歴史を大きく動かすことになりました。現代において、暗殺は決して肯定されるものではありませんが、歴史小説のテーマとしてはとても魅力的です。 作家集団「操觚の会」に集う7人が、7つの暗殺事件を題材に、大胆な想像力と推理を駆使して作品を書き下ろしました。いずれの事件も謎に満ち、真犯人についても諸説ある、作家としての創作意欲をかき立てるものばかりです。はたして、どのような展開と結末が待っているのか!? 幕末史の暗部に真っ向勝負を挑んだ、粒揃いの作品をご堪能ください。 谷津矢車  竹とんぼの群青   ◆桜田門外の変 早見 俊  刺客 伊藤博文   ◆塙忠宝暗殺 新美 健  欺きの士道     ◆清河八郎暗殺 鈴木英治  血腥き風      ◆佐久間象山暗殺 誉田龍一  天が遣わせし男   ◆坂本龍馬暗殺 秋山香乃  裏切り者      ◆油小路の変 神家正成  明治の石      ◆孝明天皇毒殺
  • ふりだし 馬律流青春雙六
    3.0
    江戸で浪人となった青年・夏島丈衛門は、ひょんなことから“喧嘩最強”の経営指南所「唯力舎」に入塾することになる。若き師範であるたえとともに、「犬の接待」から「大店の再建」まで、唯力舎にくる様々な依頼を自分にとっての“妙手”で解決していく。
  • ぼっけもん 最後の軍師 伊地知正治
    5.0
    国のため、小さきもの、弱きものこそ生き延びよ。 鳥羽伏見の戦い、戊辰戦争。わずか700の兵で4倍の幕府軍を撃破した片眼片足の不自由な「類稀なる軍略家」伊地知正治。ぼっけもんと呼ばれる激烈な性格で兵を駒として操り薩摩人として勝ち続けてきた伊地知が新時代に目にしたのは、荒廃した土地で貧困に喘ぐ民の姿。大久保利通、西郷隆盛と並び称される勤王の志士の胸に、最後に去来するものとは。
  • 柳生剣法帖 ふたり十兵衛
    3.0
    剣を握ったのは遠い過去、今では書物を手放さず、暇さえあれば読書にふける柳生十兵衛は、一応、将軍家剣術指南役たる柳生家の御曹司。先日までは徳川家光の小姓も務めていた。だが家光の勘気を被り、目下、小田原にて謹慎の身。謹慎これ幸いと読書にうつつを抜かす十兵衛だったが、小田原城主阿部備中守から城下の不逞浪人の調査を依頼される。十兵衛は、筋骨隆々の従者一兵衛と探索を開始するが……。読書家・柳生十兵衛が、小田原に巣くう〈魔〉に挑む!
  • 洛中洛外画狂伝 狩野永徳 上
    4.0
    その絵は、誰のために、何のために、描かれたのか? 狩野派の若き天才が挑んだのは、一筆の力で天下を狙う壮大な企てだった――。天才絵師・狩野永徳が「洛中洛外図屏風」完成に至るまでの苦悩と成長を描いた話題作文庫化。下巻に特別描き下ろし短編を収録。

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