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日本の祭
古来伝承されてきた神事である祭りの歴史を「祭りから祭礼へ」「物忌みと精進」「参詣と参拝」等に分類し解説。近代日本が置き去りにしてきた日本の伝統的な信仰生活を、民俗学の立場から次代を担う若者に説く。 -
日本文学の発生 序説
「優れた著作である、というより怖ろしい力を秘めた本である」――三浦雅士(新版解説) あるものを発生させる力というのは、その発生自体が目的で終息するわけではない。発生した後もその力は一つの傾向を保ち、発生させたものの変化を促し続けるのである――。古代人が諺や枕詞、呪詞に顕した神意と神への信頼を、折口は「生命の指標(らいふ・いんできす)」と名づけ、詩歌や物語の変遷を辿りながら、古代より脈打つ日本文学の精神を追究する。生涯にわたり書き改め続けた貴重な論考。 解説・井口樹生/三浦雅士 (目次) 詞章の伝承 文学様式の発生 律文学の根柢 声楽と文学と 小説戯曲文学における物語要素 文学と饗宴と 異人と文学と 翁舞・翁歌 日本文学の内容 日本文学発想法の一面――誹階文学と隠者文学と 笑う民族文学 追い書き 解説「日本文学の発生 序説」の課題 井口樹生 新版解説 凝視と方針 三浦雅士 著者略年譜 -
光の曼陀羅 日本文学論
埴谷雄高、稲垣足穂、南方熊楠、江戸川乱歩、中井英夫ら、「死者たちのための文学」を紡ぐ表現者の連なりを描き出す第一部「宇宙的なるものの系譜」。折口信夫の謎めく作品『死者の書』と関連資料を綿密に読み込み、物語の核心と新たな折口像を刺戟的に呈示する第二部「光の曼陀羅」。『死者の書』を起点に、特異な文学者の稜線を照射する気宇壮大な評論集。大江健三郎賞、伊藤整文学賞受賞。 -
南方熊楠/柳田國男/折口信夫/宮本常一
民衆の紐帯であり自然の宝庫でもある社(やしろ)の破壊に反対する、南方熊楠の画期的論考「神社合祀に関する意見」。 伊良湖岬の浜辺で目にした椰子の実から日本人の来し方を想起する、柳田國男「海上の道」。 後に中将姫と呼ばれる藤原南家の姫君と、非業の死を遂げた大津皇子の交感を軸に綴られる、折口信夫「死者の書」。 近代女性の生き様を活写する「海女たち」「出稼ぎと旅」「女工たち」ほか、宮本常一「生活の記録」。 神話、伝承、歴史、生活、自然など、日本のすべてを包摂する厖大な文業から、傑作29篇を精選。 【ぼくがこれを選んだ理由】 民俗学は文学のすぐ隣にある。 南方熊楠の鎮守の森を擁護する論は今のエコロジーにつながっている。 柳田國男と宮本常一の論考を連ねると、正面から描かれた近代日本人の肖像が見えてくる。 折口信夫はもうそのまま文学。読んでいると古代の日本人とすぐにもハグできるような気持になる。(池澤夏樹) 解説=池澤夏樹 解題=鶴見太郎 月報=恩田陸・坂口恭平 -
列島祝祭論
天皇制の起源に遡り、神道・道教・修験・天台・真言・後醍醐など、天皇を軸として習合・展開されてきた日本的霊性の原型を根源的に探求。 【目次】 翁の変容 翁の発生 国栖 小角 修験 空海 天台 一遍 後醍醐 後記 後醍醐から現在へ 古典作品からの引用および謝辞 人名索引 【著者プロフィール】 安藤礼二(あんどう・れいじ) 1967 年、東京生まれ。文芸評論家。多摩美術大学教授。同芸術人類学研究所所員。 早稲田大学第一文学部考古学専修を卒業。出版社編集者を経て、2002 年「神々の闘争──折口信夫論」で群像新人文学賞評論部門優秀作を受賞。元出版社勤務(雑誌・書籍編集)。元早稲田大学大学院非常勤講師。2006 年『神々の闘争 折口信夫論』(講談社)で芸術選奨文部科学大臣賞新人賞を受賞。2009 年『光の曼陀羅 日本文学論』(同)で大江健三郎賞と伊藤整文学賞を受賞。2015 年『折口信夫』(同)でサントリー学芸賞と角川財団学芸賞を受賞。他に『近代論 危機の時代のアルシーヴ』『場所と産霊 近代日本思想史』『祝祭の書物 表現のゼロをめぐって』などがある。