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平原のモーセ
中国東北部発世界文学行き。 中国現代工業の一大拠点だった瀋陽市鉄西区は、90年代の改革開放の波に乗れず経営破綻が相次いだ。地元出身の著者が土地に息づく5つの物語を掬った初の邦訳短編集。新文芸誌「GOAT meets」掲載で大反響! 文革の記憶を引き摺る家族と、工場にリストラされた父娘。 連続殺人事件を機に運命は交わる。(「平原のモーセ」) 貧民街に暮らす少年はある日、非行少女と石炭工場に忍び込む。(「グラードを出る」) その冬、僕は父と離れて街外れの教会に住む叔母のもとへ向かった。(「光明堂」) 亡き父の言葉を残し、伯父は闇夜に飛び立った。(「飛行家」) 小説家は、他人の未発表原稿に、自分しか知らぬはずの真実を見た。(「北方は無に帰す」) -
検察官の遺言
地下鉄で拘束された張弁護士のスーツケースには江検察官の遺体が入っていた。犯行を認めていた張は法廷で突如無罪を主張して……。 -
日中競作唐代SFアンソロジー 長安ラッパー李白
豪華絢爛、大唐帝国を魔改造せよ――ラッパー李白が、怪獣パンダが、キチン質の李世民が、空海が、三蔵法師が大暴れ! 日本と中国の8作家が織り成す、国境を越えた奇跡のアンソロジー 「本書の目玉はもう一つ。中国と日本のSF作家による競作にチャレンジしたことである。本格的な日中競作のSFアンソロジーが日本で出版されるのは今回が初めてと思われる。日本の作家に唐代SFが書けるのか。そんな心配は無用だ。(中略)この先には激動の歴史と数多の物語、そして現在と未来を燃料に、新しい世界に到達した珠玉の唐代SFが待っている。ぜひページをめくって、編者が自信を持ってお勧めする八作を堪能してほしい。」(「序」より) 【目次】 序 大恵和実 「西域神怪録異聞」灰都とおり 「腐草為蛍」円城塔 「大空の鷹――貞観航空隊の栄光」祝佳音(林久之 訳) 「長安ラッパー李白」李夏(大久保洋子 訳) 「破竹」梁清散(大恵和実 訳) 「仮名の児」十三不塔 「楽游原」羽南音(大恵和実 訳) 「シン・魚玄機」立原透耶 編者解説「八岐の園そぞろ歩き」 大恵和実 -
流浪蒼穹
地球とコロニーである火星のあいだで戦争が起き、終結した。友好のため、火星の少年少女は使節として地球に送られるが、かれらは地球と火星のどちらにもアイデンティティを見いだせず……。「折りたたみ北京」でヒューゴー賞を受賞した著者の美しきSFドラマ -
絶縁
奇跡のアンソロジー、日韓同時刊行! 突如若者に舞い降りた「無」ブーム。世界各地に「無街」が建設され――。 (村田沙耶香「無」) 夫がさりげなく口にした同級生の名前、妻は何かを感じとった。 (アルフィアン・サアット「妻」/藤井光・訳) ポジティブシティでは、人間の感情とともに建物が色を変える。 (ハオ・ジンファン「ポジティブレンガ」/大久保洋子・訳) 先鋭化する民主化運動の傍らで生きる「あなた」たちの物語。 (ウィワット・ルートウィワットウォンサー「燃える」/福冨渉・訳) 都市に走った亀裂、浸透する秘密警察、押し黙る人びと。 (韓麗珠「秘密警察」/及川茜・訳) ブラック職場を去ることにした僕。頭を過るのは死んだ幼馴染の言葉だった。 (ラシャムジャ「穴の中には雪蓮花が咲いている」/星泉・訳) 家族の「縁」から逃れることを望んできた母が、死を目前にして思うこと。 (グエン・ゴック・トゥ「逃避」/野平宗弘・訳) 3人の少年には卓球の練習後に集う、秘密の場所がある。 (連明偉「シェリスおばさんのアフタヌーンティー/及川茜・訳) 6人の放送作家に手を出した男への処罰は不当か否か。 (チョン・セラン「絶縁」/吉川凪・訳) -
文学少女対数学少女
高校2年生の“文学少女”陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才“数学少女”韓采蘆と出逢う。彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して……“犯人当て”をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。華文青春本格ミステリの新たなる傑作! 解説:麻耶雄嵩