• 終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#01

    仮初の平和後の世界

    前作と異なり、ヴィレムもネフレン登場しません。同じ世界観でありながら、ほぼ別物です。仮に、彼らが登場するにしても、最終巻付近になりそうな気がします。彼らの意志を継ぐ者たちのサイドストーリーと言っても良いでしょう。なので、前作の続編を期待して購入するのはお勧めしません。
    物語の舞台は、ヴィレムとクトリという偉大な先人により平和になった5年後の世界です。ただ現実はそうもいかず、平和になったからこそ何かを犠牲にしなければならない。また、平和になったことでもたらされる争いと問題。そして、誰かの犠牲によって成り立つ平和はあって良いのかというのが問われてます。内容は平和を目指す夢物語から歪な現実を突きつ...続きを読む

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  • 終末なにしてますか? もう一度だけ、会えますか?#02

    ただひたすにらに突きつける現実

    一巻では前作と同様であまり物語としての展開がありませんでしたが、二巻では状況が少しづつ変化していきます。まずは一巻で語られなかったフェオドールの真意が明らかになります。歪んだ平和な世界に生きる人々に疑問を持ち、それを解決するための歪んだ優しさ。これが、新たに加わった2人の幼い精霊と出会い、歪んだ解決策の矛盾に向きあっていきます。というよりも、無意識に取る行動が歪んだ世界に生きる人々を助ける選択をとっています。どこか捻くれた性格でありながらも、本質的な優しさが垣間見えました。少しずつ、この人物に好感が持てるようになりました。この先、ティアット達と過ごし、どの様な選択を取るのかが見ものです。
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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典15

    成長する仲間、それぞれの野望

    魔術祭典が開会し、それぞれの思い、野望、目標、思惑を胸に白熱の戦いが開幕します。表舞台では、システィーナ率いる帝国代表と各国代表との競争が始まります。自らの目標を掲げる代表同士の譲れない戦いは、少年漫画の様に熱く、胸が躍る展開でした。改めて、システィーナは、技能、精神共に成長し、学生として規格外の強さを見せつけていました。
    その一方で、悪意ある思惑に対して、グレン、イヴ、ルミアの学院最強の布陣が動きます。敵国の最強の敵との人知を超えた死闘が繰り広げられます。今回、グレンは、相手の策を打倒するものの、一個人としてはあまり活躍はしていません。それを支えるイヴとルミアの存在が今回は際立っています。...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と追想日誌 5

    互いの正義

    今回も学院コメディで、オーウェルとツェストの二大変人が大暴れです。所構わず、引っ掻き回す二人は短編の重要人ですね。そして、いつもと違うのが、特務分室の面々もコメディに加わってます。優秀な彼らの優秀すぎてポンコツな様子が垣間見え、それをまとめる室長のイヴの苦労が知れます。思えば、イヴが初登場した7巻では、活躍できず散々で、嫌な印象でした。しかし、11巻や今回の短編でも不器用ながらも面倒見の良い一面が描かれており、彼女の印象が大分変わりましたね。完璧に見える彼女も、結局、父親や上層部の人間によって、判断を誤り、結果的に冷酷なポンコツになってしまうのでしょう。学院に通い始めてから彼女本来の良さが現れ...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典14

    前哨戦

    今回は、国の代表選手を決定する魔術祭典選考の物語です。学院を舞台にほのぼのした内容だと思っていました。むしろ、選考の際に、システィーナが選ばれ、彼女の実力を誇示する退屈な回だと思っていました。しかし、早速、良い意味で期待を裏切られました。各章のタイトルが異様で、物語もどこか違和感がある書き回し、気づけば物語に引き込まれていました。展開の引き出しが多く、本当に飽きません。また、物語の所々に、何気ない会話、台詞でヒントを与えていく手法は流石です。ナムルス、ルミア、アリシア三世の正体などが確信できました。それに、最後に物語の重要人物が登場するのですから。そして、グレンもまた本作における重要な何かがあ...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典11

    第三部開幕

    今回は、他校との決闘の際に起こった事件で、学院を舞台にしています。巻き込まれた事件の末、本作の中枢に関わるものが語られました。また、帝国内部の不穏な動きや隣国レザリアとの関係など、徐々にきな臭くなっている様な気がします。第三部の出だしとしては、良いスタートでしょう。
    基本的な内容として、前半は学院の講師として招かれたイヴとグレンの指導を受け、格上の他校を相手にする学院ドラマ、後半は学院に潜む黒幕との対峙です。特に、イヴのキャラクターが前面に押し出されており、生徒やグレンとの対話から、今までの彼女の印象が変わりました。本質的には、彼女もグレンと同様で、唯一、感情をぶつけることの出来る関係なので...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と追想日誌 4

    心温まる箸休め

    今回は、学院を舞台にした笑えるコメディというより、心温まる物語が多く詰まっています。本編で言うと13巻までの出来事でしょうか。今作では、謎に包まれたリィエルの私生活、セシリアの決意が明らかになります。セシリアの尊い目標と外見はルミアに匹敵するヒロイン力ですが、前巻の登場内容と同じく、最後の最後で締まりませんね。そこがまた良いところです。また、今回もたびたびセリカが登場しますが、6巻での出来事の後なので、彼女がより人間らしさを取り戻している気がします。逆に取り戻し過ぎて、子供っぽくなっていますが、、 相変わらず、彼女とグレン関係は特別ですね。
    そして、最後はアルベルトの過去が語られます。鋼鉄の...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典9

    平和な日常から一転

    突如終わりを告げた日常、今までの学院コメディから一変、熾烈な戦いに転じます。そして、今まで散りばめられた出来事から、帝国の現状、天の智慧研究会の実態について、少しずつ浮き彫りになってきました。
    今回は、恐らく次巻、そのまた次巻に続く長編なのでしょう。旧敵との戦闘、起こり得る予想外の出来事など、常に白熱した展開でした。今まではキャラや舞台設定に割かれていましたが、今回は物語の進行に注がれており、今までで最も手に汗握る展開に熱くなりました。そして、旧敵を前に奇策で一人迎え撃つグレン、格上相手に一人で健闘するシスティーナ、彼らの真の強さや成長が随所に感じられました。特に、システィーナにとっては絶望...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と追想日誌 3

    二人の歩む道

    今回の前半は、魔術学院とその都市フェジテを舞台にしたものです。本編でいうと、特務分室のメンバーの殆どが登場した6巻まででしょう。
    魔術学院では、前回登場した教授陣が大暴れです。オーウェル教授やセリカといったラインナップを体験学習の講師にするのは流石に人選ミスでしょう。恐らく、この面子が短編での学院の主力になるのでしょうか。セリカの魔法少女の件とオーウェル教授が所々に出てくるのは笑えました。また、新キャラのロザリーはとんでもなくポンコツで、また凄いのが出てきましたね。本当に作者の描きたいキャラが短編では露骨に現れていますが、個人的には好きです。そんな中でも、学院の構成やフェジテの街並みを舞台に...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典8

    ヒロイン達の色んな顔

    今回は、女学院に留学することになった主人公一行の学園ドラマです。そして、主役は3、4巻以来、久々にリィエルです。学院の問題児を更生し、人望を得るという、ひと昔前の学園ドラマの様で、終始、コメディに振った回です。まさか、グレンが女性になるとは、、さすが魔法の世界、なんでもありですね。
    今回は、過去や現場に問題を抱える生徒、それ故に過ちを犯してしまう年頃の少女が描かれているように思います。こうした彼らの成長が見て取れました。特に、周囲に無頓着だったリィエルが身内以外の友人をつくり、あまつさえ守ろうとするのですから。その姿は、いつものグレンの様に頼もしく思えました。聖リリィ学院の生徒達も、どこか他...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典7

    ヒロインの立ち位置や如何に

    今回は社交舞踏会を舞台に暗殺計画を企てる敵との攻防です。ラブコメの定番、文化祭にも似た華やかな舞踏会で、前半は舞踏会での優勝を目指す学園ラブコメ、後半はその裏で暗躍する敵との戦闘に分かれます。コメディとシリアスの展開はもちろん、これに暗殺の手口をミステリー風に描く手法は見事でした。
    そして、今回、特務分室のメンバーが集い、その素性が明らかになります。やはり個性的で、魅力的なキャラでした。その中でも、別格なのがアルベルトで、彼の強さは圧倒的でした。何より、今回もグレンの相棒として作中の良いとこをほとんど持っていった気がします。
    それにしても、ルミアはやはり真のヒロインなのでしょうね。台詞や態...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典6

    新章突入

    短編で語られたセリカとグレンの物語が今作で佳境を迎えます。
    今回は遺跡探索編ということで、いつもの突拍子もないことから、大事件へ発展していきます。今まで謎に満ちたメルガリウスとルミア、セリカ、彼らの素性が少しずつ明らかになってきました。少しずつ、パズルの様にまばらだったものが、繋がっていき、今後、どんな展開が待っているのでしょうか。新章として、良いスタートを切ったと思います。
    作中にあるように、生徒と教師の共闘、これからはメインとなっていくのでしょう。ルミアはますますヒロインに磨きがかかっている一方、システィーナはグレンの相棒としては成長してますが、真のヒロインから遠ざかっているような、、...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典3

    クラスの日常

    今回は新キャラの登場とクラスの日常に重きを置いています。なので、今まで登場の少なかったキャラの意外な一面を知ることができます。一方で、今作は前編なので、これといった展開はありません。あくまで、次作への伏線です。ですが、終盤に行くに連れて華々しい日常に雲行きをさしていきます。次第にシリアスな展開に持っていく手腕は見事でした。突如現れたリィエルとアルベルトにも乞うご期待です。
    それにしても、やはりキャラが可愛いですね。また、アルベルトも格好良すぎです。さすがくろね先生!

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  • ロクでなし魔術講師と追想日誌 2

    愚者の世界の所以

    リィエルガ加わった本編4話までの内容です。前作よりもコメディに振っており、空回りするアルベルト、真のヒロイン(笑)となったシスティーナなど、普段見られないキャラの意外な場面が多いです。そして、今回は本作のサブキャラの出番が割と多いです。特に、魔術学院に意外な伏兵がいたとは驚きです。とんでも発明をする変態キャラを隠し持っていたとは、、 これに変態男爵のツェストを加えるともはやギャグです。とにかく、笑えました。
    そして、今回のメインは、愚者の世界のルーツです。グレンが幼い頃に出会った人物との物語が綴られます。グレンが教師たる片鱗を見せ、凡人の彼が逆転の発想で理想を追い求めるきっかけが描かれていま...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と追想日誌

    グレン達の日常とセリカの物語

    グレンを中心とした日常が本編よりも描かれています。キャラ達の意外な一面を知ることができ、コメディ多めで楽しめます。前半はルミア、システィーナを中心とした日常コメディで、後半はグレンとセリカの出会いが描かれます。コメディの気軽さとシリアスな過去が非常バランスよく現れていました。
    今作における一番の主役は、本編でたびたび出番のあるセリカです。彼女の壮絶な過去、主に、グレンが何故セリカと共に暮らすことになったのかが、明らかになります。悲しくも、心温まる物語でした。今作の構成は見事で、グレンとセリカの生活風景を垣間見せ、セリカがグレンに教えたことを授業という形で表し、セリカが親バカだという事実を載せ...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典5

    第一幕、ここに完結

    ここまでがアニメ化された物語です。今回は、そこそこの活躍をしていた臆病なシスティーナの回です。五巻にして、ヒロインの役割や立ち位置が固まりました。教師と生徒、今まで守られる立場の生徒がついに立ち上がり、成長していきます。そこに至るに、グレンもまた過去を少しだけ超えて新たな一歩を踏み出したのかも知れません。
    グレンやヒロインを取り巻く一連の過去や関係性が少しだけ浮き彫りになったので、ここまでが本作品全体における第一幕といったところでしょう。禁忌教典の存在も色濃くなってきました。皆さんもこの作品の大体の特徴が分かって来た頃だと思います。今回も手に汗握る死闘でしたが、今後は教師と生徒の戦闘スタイル...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典4

    リィエル回、ここに完結

    白熱の展開と衝撃の事実でした。前作に続くリィエル回の完結です。主人公とリィエルの過去が明らかになります。魔術だけでなく、錬金術にも触れられており、ハガレンを彷彿します。リィエルと錬金術は切り離せない関係であり、その事実には涙を流しました。しかしながら、良い話でもあり、物語に深みを与えています。
    何より、グレンとアルベルトの相棒とも呼べる関係とその戦闘は白熱の展開でした。アルベルトが今回の陰の功労者でしょう。それに、グレンとアルベルトの男の不器用なやりとり、作者の描きたい姿が随所に現れていました。
    前作の鬱憤を晴らしてくれた今作でした。

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典2

    今回は生徒とルミアに脚光を

    今回は、魔術競技祭とルミアの物語です。グレンが率いるクラスは、学年の中でも優秀な方ではありません。そんな中、グレンの助言と生徒の努力によって健闘していきます。ありがちですが、実に胸のすく展開でした。また、ルミアとシスティーナ以外の生徒に出番があったのが嬉しい限りです。もう少し活躍を見たかったですが、、 
    そして、メインはルミアです。ルミアとグレンの過去が明らかになります。相変わらず、この魔術講師が織り成す展開は、切迫するシーンが多く、見ていてとても興奮します。最後のルミアとグレンの絶妙な距離感もなんかだか素敵に思いました。前回でシスティーナ、今回でルミアとグレンの信頼が深まった感じがします。...続きを読む

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  • ロクでなし魔術講師と禁忌教典

    イラストは三嶋くろね先生!

    アニメの完成度の高さから、原作に興味を持ちました。この作品のキャラは、このすばのイラストを担当した三嶋くろね先生によつて描かれています。なので、キャラが非常に魅力的なのが特徴です。
    内容は、なろくでなし魔術教師が生徒を導き、生徒のため、仲間のために戦う物語です。設定や物語に深みがあり、戦闘シーンも興奮します。魔法科と類似していますが、デバイスを駆使したとんでも魔法や核兵器並みの強さを誇る主人公ではありません。なので、敵とのギリギリの戦闘は、手に汗握る展開です。また、そこまで完璧ではないので見ていてハラハラします。そこが良い所でしょう。
    一見、ろくでなしの教師ですが、過去の経験から魔術の危険...続きを読む

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  • 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #05

    未来に託す終末物語

    壮大な物語でした。三巻でクトリが亡くなり、四巻でヴィレムがケモノとなり、最終巻はどの様な結末になるのか気になって仕方ありませんでした。ここまで読んで、ようやくこの儚くも美しい物語の本質が分かった気がします。終わりかけの世界で、終わりかけの命で、終わりかかけの時間の中で、リーリァやクトリ、ヴィレムは、好きな人に恋をして、愛情を与え、戦い、自らの幸せとして納得する形で終末を迎えていました。そして、好きな人達に未来を託していきました。何より、そこに至るまでの物語の構成が本当に素晴らしかったです。心温まる人間ドラマ、徐々に明らかになる真実、終わりへと向かう世界や日常、そして最期の舞台等、巻数は少ない中...続きを読む

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  • 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #04

    新たな終末物語

    アニメは3巻までで、ここからが真なる物語の始まりです。いよいよ佳境に入ります。ケモノの真実、ヴィレムの過去が明らかになります。過去の話は物語を深掘りするには最適ですが、停滞します。しかし、本作では物語を停滞せず、先の展開を設け、次巻に繋げています。巻を追うごとに精錬されていく物語の構成は見事です。そして、何度も驚きと悲しみと感動を与えてくれた巻でした。一つの巻でこれほど密度の濃い展開は中々無いと思います。特に、ケモノの正体を知った時には衝撃を受けました。どうやら、叶わぬ想いというのが、この作品の肝要なのでしょう。思わぬ形で終末を迎えましたが、この後どうなるのでしょうか。非常にこの先の展開が気に...続きを読む

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  • 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #03【電子特別版】

    美しくも儚い物語

    この巻はクトリとヴィレムの美しくも儚い恋物語がメインです。妖精兵器とされながらも普通の年頃の少女として、恋をして精一杯生き、大切な人を想う美しさが物語にありました。残された時間を想い人のために使い、ささやかながらも幸せを感じて散っていく。切ない話でありますが、その少女はきっと幸せだったのでしょう。人の幸せとは何だろうかと考えさせる作品でした。寂しい気持ちとどこか満たされるような、究極の恋物語を見た気がします。
    ここまでがアニメの内容で、良くも悪くも物語の転換、あるいは一つの終焉といったところです。ここからが物語の本筋に入っていくのでしょう。私はこの作品の世界観と人物が凄く好きなので、次巻に期...続きを読む

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  • 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? #02

    物語に面白みが出てきた

    全巻よりも主人公を取り巻く環境に変化が出てきます。家族として振る舞うビレム、子供と思われるのを嫌がるクトリ、この二人の関係が少しずつ変わっていくのを感じます。前巻では感情を表に出さずに、気取った感じのビレムと素直になれないクトリでしたが、お互い少しずつ素直になり、惹かれて始めています。これが、文章から伝わってきました。また、過去の知り合いとの再会で、この物語の本筋に近づいています。前巻では淡白な文章と展開の少なさにやや退屈さを感じていましたが、少しづつ面白くなってきました。アニメでは前巻の印象が強く、小説では物足りなさを感じていました。しかし、小説では徐々に物語が解き明かされていくのと、人物の...続きを読む

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  • 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?

    序章

    アニメを見て原作を購入しました。平易な文体で読みやすく、いかにもラノベです。滅びた地上世界の生き残りである主人公の成り立ち、過去から始まり68番島で勤務するところまでアニメ版とほぼ同じです。ただ、レグルエレや聖剣等の細かな設定については詳しく書かれているため、理解しやすいです。改めて読むと、過去と葛藤する主人公、家族とも呼べる人たちとの日常といった温かさを感じ、決して悲しいだけの物語ではないと感じました。まだ序章で、ラノベとしての展開は以降の方が面白いので本作が好きな人は試してみるのも良いでしょう。逆に序章であれだけの演出をして惹き込んだアニメの完成度も改めて素晴らしいと思います。ラノベでは一...続きを読む

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  • やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。4 イラスト集付き限定特装版

    友人とは

    友人とは何か。誰か1人を貶めて友好関係を築くのが友人なのか。私の小中学校の頃の思い出がこの本を読んでよぎりました。世の理不尽さを登場人物や過去の名作を基に綴る巧みな文章構成でした。他の巻でも辛辣な展開が有るのですが、私は特にこの巻の物語に深く共感しました。

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