あらすじ
襲いくる田沼一派。
邪悪な策謀が牙を剥く!
小正月を迎えた江戸。
佐々木磐音は鵜飼百助のもとを訪ね、愛刀の備前包平の研ぎを依頼する。
その帰り道、両国橋に差し掛かった磐音と槍折れの名人・小田平助は、妖しい気を放つ靄に包まれる。
その場に姿を現した丸目歌女は、磐音に祖父の死を告げたうえであることを言い放ち、姿を消すのだが……。
将軍家の世嗣・家基の命を狙う勢力がその牙を露わに襲い来る。
魔の手が次に伸ばされるのは!?
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Posted by ブクログ
「居眠り磐音」31巻と32巻は、「更衣ノ鷹」というタイトルの上下巻になっている。
のが、これまでと違うからドキドキ。
いったい何が起こるのかと。
29巻にて盲目の老剣客の手を引いて現れた孫娘、丸目歌女の妖気が、この31巻全体に漂っている。
いよいよ来てますよ。
田の字の魔の手が。
小田平助も、歌女の放つ夢か現か判然としない刺客たちと2度も戦うことに。
そんな中、かつて父親が尚武館の門弟だったという羽根村金次郎が入門してきたが、本来の力を出し切っていないと感じる磐音と平助。
何かいわくがあるのか。
一方、剣術修行の旅に出ている松平辰平、福岡へ。
すると磐音とおこんの名を耳にし、感激する。
剣友のでぶ軍鶏重富利次郎が高知にいることも知り、再会を望みつつ負けられぬと発奮。
そして西の丸家基の周囲の人事に不穏な動きがあるさなか、二の江村のお鷹狩りへ。
磐音はもちろん、佐々木玲圓も、扮装して密かに随行。
するとやはり……!
その後日、御典医桂川家から使いが来ておこんが出かけるも、行方不明に!
ハラハラドキドキが止まりません!
スピンオフ作品集を読んでこの先どうなっていくのかわかっているだけに、お鷹狩りに行くなんてギョッとしました。
おこんが行方不明になってからの磐音の心中に胸が痛みつつ、周囲の人たちの心遣いや言葉には涙が出る。
金兵衛さんにはとくに泣かされました。
ホントに、本当に、良い人たちです。