【感想・ネタバレ】アルキメデスの大戦(1)のレビュー

1933年の日本海軍を舞台にしているのに、主人公のファーストミッションは「超巨大戦艦建造費用の見積もりの調査」というもの。読み始めたときは正直、「え、地味すぎないか?」と思いました。建造費用がどうこうって裏方のさらに裏方の話じゃないですか、と。

しかし、読み進めていくと、自分の浅はかさを思い知らされます。まず、主人公・櫂直がかっこよすぎる。東京帝大中退の数学の天才で、英語・仏語・独語もペラペラ、しかもイケメンで女性にもモテるんです。
戦艦に関する知識はゼロという状態で、海軍省経理局という超絶アウェイにいきなり放り込まれて、数学の才能一本で真実を解き明かしていく――そんな下剋上ファンタジスタぶりを見せつけられるだけでも痛快で面白いのに、国防や戦争が抱える矛盾、上層部の軍人たちの曲者ぶりなど、読者を唸らせる要素がたっぷり盛り込まれています。
さすが、庵野秀明氏、かわぐちかいじ氏、秋本治氏が帯に推薦コメントを書いているだけあります……! このお三方の並び、信頼感しかないですよね。

正義感が強く平和を愛する櫂が、新型戦闘機を開発するなど、図らずも戦争の要となる技術戦略畑に深く関わるようになっていく様が、物語の面白さであると同時に、戦争に向けて動き始めた世界からは誰も逃れられない……という恐ろしさを物語っているようでもあります。『ドラゴン桜』(講談社)や『インベスターZ』(コルク)を世に送り出した三田紀房先生ならではの、“面白くて考えさせられる”作品です!

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ネタバレ購入済み

大艦巨砲主義対天才数学者

2017年05月07日

戦前の日本海軍が歩む歴史を丁寧に描き、登場する人物も事件も、ほぼ同じ!
大艦巨砲主義の強い流れを、若き天才数学者が(この主人公のみ架空)が造艦の権威に頭脳と数学で挑む姿は見ごたえがあります。現実には究極の巨艦「戦艦大和」が完成し、日本は戦争に突入しますが「大和」は戦局には何ら寄与せず、虚しく最期を...続きを読む迎えました。はたして歴史の改変は可能なのか?現在、主人公は航空主兵に活路をみいだそうとします・・が、ここでも前途多難で工業力の劣る日本の実態とパイロットの命をどう考えるかと言う問題もあり、長い間ifとして語られていた事がどうなるのか?それとも史実通りになってしまうのか?続きが楽しみです。

3

感動

2020年05月16日

3日前何気に1巻読んで今16巻。止まらないんだが

2

Posted by ブクログ 2016年09月03日

テーマ選びが天才すぎる。
正直なところ、絵は好きじゃないのだが読まずには居られない。2016/9/1

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面白い!

2019年12月01日

僕は、3巻無料と言うことでこの作品を読んだけれど続きが気になってたくさん読み進めてしまいました。とても面白かったので次の巻も読みたいです。

1
購入済み

面白い

jn
2023年02月14日

ドラゴン桜、インベスターも好きですが、こちらもさすがの面白さでした。ストーリー展開も、タメになる内容も、面白いとしか言えません。おすすめ。

#アツい #ドキドキハラハラ #タメになる

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数字で描く世界大戦

2019年11月15日

ドラゴン桜の作者が描く、数学者が日本を世界大戦から救うストーリー。主人公の櫂直は東大出身の数学者。あるきっかけで海軍に入り日本を反戦へ導こうとするが。。。作者得意の理詰めで、軍人たちを説き伏せていく様は爽快!絵は、慣れれば気になりません。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年11月12日

#3 左ハンドル 当時は国産乗用車なんてね。主計局じゃなくて、経理局と思って調べたら、そもそもが養成する学校が経理学校でした。
#4 平山中将は、櫂少佐が只者じゃないのを察する能力あり。
#6 平山中将が少将相手に丁寧なのは、技官だから?確か、兵学校・海軍大学校系列以外の人の最高位は中将だったような...続きを読む
#7 乗艦手続きはスルー。まあ、それなりのチェックは受けるはずですけど。櫂は机上論の人ではないようで。
知識 長門の標的艦は、水爆かと思ったら原爆なのね。

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歴史if物

2022年07月02日

「もしあの時こうしていたら歴史はこのように変わったはずだ」という歴史if物は多いが、この作品はありきたりの仮想戦記とは着眼点がまるっきり違う。単なる戦術レベルでなく国家の方針 軍政にまで視点を広げるところが素晴らしい。
ただ絵柄がとても残念。人物表現がとても稚拙な気がする。それに引き換え軍艦などの...続きを読む表現は詳細で素晴らしい。

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ストーリー?現実?

2022年03月17日

歴史の中のひとつの出来事に対して、さまざまな見方があり、さまざまな説があってもいいと思います。読んでいて引き込まれる作品です。一気読みがオススメです ストーリーが一番魅力的な作品です。

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アプローチが面白い

2020年08月17日

戦艦大和の造船をやめさせようとする。お話の目的と、やめさせるアプローチが面白いです。
設計図、会議、数学などが好きな人におすすめです。

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地味な印象だが……おもしろい

2017年03月06日

昨今の漫画の派手さを好む人には、地味だとは思うがじっくりと楽しみたい人向けかな。
テーマも既存のIF戦記とは趣が異なっていて新鮮さをむしろ感じる。

今後の展開が愉しみだ。

ちなみに自分も『数学科』出身なので、小説や漫画の『数学』の扱いかたに興味津々といったところ……

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Posted by ブクログ 2016年08月21日

大艦巨砲主義の下、提案された戦艦大和の建造。今後の戦略、海軍内の派閥争いもかさなって、それを阻止したい航空主兵主義陣営。突破点は、捏造された安すぎる建造予算。
その先兵となる数学の天才櫂直。
軍機で情報公開も何もない中、どうやってひっくり返すのか、が注目。…だけども、歴史は大和建造なわけで。どのよう...続きを読むに抗っていくのか、ですかね。

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Posted by ブクログ 2017年10月02日

~6巻
奇抜なアイデアが特徴の三田作品。面白いんだけれども、結果が見える歴史物には向かない気がする。

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うーん

2023年05月01日

1933年を舞台に巨大戦艦建造の計画が
難しい話しすぎてよくわからなかったです。
すごいことしようとしてることは何となくわかりますが…

#アツい #カッコいい

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月19日

映画を見て本書を手に取った。
櫂の正義感がいきなり沸き立って、海軍にはいるくだりは、唐突だが、奇抜な設定を成り立たせるにはやむを得ないか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年08月11日

1-4巻共通
関数のくだりはいいが数学者=計算が得意というのはミスリードと思う
ただただただ、抱いた女性の体を巻き尺でって、冷めた

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巨艦大和の建造を阻止出来るのか

2016年06月05日

史実では大和と武蔵が建造されるのでこのストーリーでは櫂少佐が昭和7年の時点で明らかに時代遅れになっている巨艦の建造を阻止出来るんでしょうか。

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まさかの作品内容詐欺

2023年10月07日

作品内容に書かれている数学の天才は登場しないし、戦艦「大和」は阻止されず、日本の未来も当然変わらない。主人公が得意の弁論術で敵を増やしつつ、第二次世界大戦に挑んでいくシュールギャグ漫画。

#笑える #切ない #シュール

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結局負けるんだよなぁ

2017年02月26日

架空戦記の域を出ない凡百の作品

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