【感想・ネタバレ】アルキメデスの大戦(25)のレビュー

あらすじ

連合艦隊の主計科に赴任した櫂は、旗艦「長門」の艦内で行われる兵棋演習の記録係を務めることに。
作戦の舞台は、ハワイ・オアフ島。日本海軍の指揮官は黒沼。櫂は、軍人たちの前で「暁作戦」を披露し支持を集めようという山本五十六の魂胆に気づき、危機感を抱く。そしていよいよ演習が始まった――!!
兵棋演習で、日本と米国が、櫂と黒沼が激突する第25巻!!

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1933年の日本海軍を舞台にしているのに、主人公のファーストミッションは「超巨大戦艦建造費用の見積もりの調査」というもの。読み始めたときは正直、「え、地味すぎないか?」と思いました。建造費用がどうこうって裏方のさらに裏方の話じゃないですか、と。

しかし、読み進めていくと、自分の浅はかさを思い知らされます。まず、主人公・櫂直がかっこよすぎる。東京帝大中退の数学の天才で、英語・仏語・独語もペラペラ、しかもイケメンで女性にもモテるんです。
戦艦に関する知識はゼロという状態で、海軍省経理局という超絶アウェイにいきなり放り込まれて、数学の才能一本で真実を解き明かしていく――そんな下剋上ファンタジスタぶりを見せつけられるだけでも痛快で面白いのに、国防や戦争が抱える矛盾、上層部の軍人たちの曲者ぶりなど、読者を唸らせる要素がたっぷり盛り込まれています。
さすが、庵野秀明氏、かわぐちかいじ氏、秋本治氏が帯に推薦コメントを書いているだけあります……! このお三方の並び、信頼感しかないですよね。

正義感が強く平和を愛する櫂が、新型戦闘機を開発するなど、図らずも戦争の要となる技術戦略畑に深く関わるようになっていく様が、物語の面白さであると同時に、戦争に向けて動き始めた世界からは誰も逃れられない……という恐ろしさを物語っているようでもあります。『ドラゴン桜』(講談社)や『インベスターZ』(コルク)を世に送り出した三田紀房先生ならではの、“面白くて考えさせられる”作品です!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

・241
黒沼が箱から取り出したヤツ。カバーの折返しにあったヤツでした。
・242
ツッコミ満載なデキレースの真珠湾攻撃。
・243
黒沼vs南雲(真珠湾)から黒沼vs櫂(ミッドウェイ)
・245
機動部隊に戦艦オクラホマとあったけど、調べると20ノットしか出ないので随行できないかと。九六艦戦時代だからいいの?
・247
櫂はなんで日本艦隊の上陸部隊の存在と位置を想定できた?
このあたり、日本優位のバイアスを入れてくるかと思ったら、フェアだったのは意外。
デキレースの真珠湾のあとのせいもあって、櫂と黒沼の戦いは良かった。

0
2021年11月07日

購入済み

こういう対決が面白い。

当時のシミュレーションの様子が興味深かったです。
そして、櫂と黒沼の対決が良かったですね。
次巻も楽しみです。

#ドキドキハラハラ

0
2021年08月16日

シリーズ作品レビュー

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