【感想・ネタバレ】アルキメデスの大戦(10)のレビュー

あらすじ

平山の「大和」を止めた櫂は、海軍省を辞める決意をする!?しかし、それを時代が許さなかったーー!!陸軍省への突然の討ち入り事件をきっかけにして、日本は戦争へと傾倒してゆく。その時、櫂はとある決断をするのだったーー。

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1933年の日本海軍を舞台にしているのに、主人公のファーストミッションは「超巨大戦艦建造費用の見積もりの調査」というもの。読み始めたときは正直、「え、地味すぎないか?」と思いました。建造費用がどうこうって裏方のさらに裏方の話じゃないですか、と。

しかし、読み進めていくと、自分の浅はかさを思い知らされます。まず、主人公・櫂直がかっこよすぎる。東京帝大中退の数学の天才で、英語・仏語・独語もペラペラ、しかもイケメンで女性にもモテるんです。
戦艦に関する知識はゼロという状態で、海軍省経理局という超絶アウェイにいきなり放り込まれて、数学の才能一本で真実を解き明かしていく――そんな下剋上ファンタジスタぶりを見せつけられるだけでも痛快で面白いのに、国防や戦争が抱える矛盾、上層部の軍人たちの曲者ぶりなど、読者を唸らせる要素がたっぷり盛り込まれています。
さすが、庵野秀明氏、かわぐちかいじ氏、秋本治氏が帯に推薦コメントを書いているだけあります……! このお三方の並び、信頼感しかないですよね。

正義感が強く平和を愛する櫂が、新型戦闘機を開発するなど、図らずも戦争の要となる技術戦略畑に深く関わるようになっていく様が、物語の面白さであると同時に、戦争に向けて動き始めた世界からは誰も逃れられない……という恐ろしさを物語っているようでもあります。『ドラゴン桜』(講談社)や『インベスターZ』(コルク)を世に送り出した三田紀房先生ならではの、“面白くて考えさせられる”作品です!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

92 永田局長の口から泡は、肺をやられたのでしょうか。省内で殺人って、これが最後じゃないのが怖いところ。
97 結局、史実に収束されていく展開なのか。

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2019年12月25日

Posted by ブクログ

永田鉄山暗殺によって、大きく歴史が動き出す。
物語の大きなターニング・ポイントとなるであろう10巻。

これまで大和開発計画を阻止しようしてきた櫂。それはただただ、日本を戦争へと突き進ませないという一念から。その信念のもとに、櫂が動き出します。
大和開発へ向けて。

抑止力としての、巨大戦艦の保有という策略。ただ、それが上手くいくかどうか。強い力を手にしたものは、それを使いたくなるもの。
そんな子供のような感覚で、国家戦略を決めていいわけがない、と考えているんでしょう櫂は。そうじゃあないんだよなぁ。
いつだか言われていた「組織を動かすためにえらくなりなさい」的な言葉。それを成しえないばかりに、痛恨の極みになりそうな気がする。

0
2018年07月09日

シリーズ作品レビュー

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