あらすじ
演劇部役者長・アカシカのルイには熱い野望があった。来るべき新歓公演で、肉食獣と草食獣の共存共栄を高らかに謳い、英雄的地位“ビースター”へと駆け上がることだ。一方、レゴシはメスウサギのハルと出会った夜、捕食本能が暴発しかけたことで自己嫌悪に陥っていたが…!?
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すべての動物が共に暮らす世界。それぞれの個性は尊重されますが、やはりお互いの偏見、プライドなども存在します。皆が平和に暮らすためには「本能」を抑えなくてはならなくて…。特に肉食獣が草食獣を食べることは決して犯してはいけないタブーなのです。
思春期の学園生活って色んな事がありますよね…種族が違えばそれはなおさら。
肉食獣と草食獣との恋・友情は成立するのか?平和な社会で求められるリーダーとは?裏社会では禁止されている行為も…!?
全ての動物が擬人化されているのですが、その動物特有の美しさ、愛らしさも丁寧に描かれています。主人公のハイイロオオカミの少年・レゴシが成長して色気が増してくるのがたまりません!!
マンガ大賞ほか数々の賞を受賞し、大注目の大人のファンタジーです♪
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Posted by ブクログ
レゴシとルイ先輩、レゴシとビルの強さとか生き方に対する言い争いが深い。自分を肯定したり、正義を全うしようとしたりする姿がどの登場人物もかっこいいし、オシャレ。
共存
肉食動物と草食動物が一緒に暮らす世界。
両者が平和に暮らすためには、それぞれ耐えなければならないことがある。
このお話のリアルさが伝わってきます。
Posted by ブクログ
ルイはかなり神経質だなぁ……と思ったけれど、
「主役を務める役者は、舞台を観る側&作る側から期待の眼差しを向けられて相当なプレッシャーを感じてしまう立ち位置」
と読んでて何となくこういう事を次に思った今は、なんだか「大変なんだな」って憐んでしまう。
でも、こういうのを彼は嫌がるんだろうなぁ。
これだけ真剣に舞台を演じるルイが疲労骨折して、演劇を断念せざるを得なくなった後々の話がまぁ複雑…。
「本来の自分を曝け出すか否か」という選択を迫られる主人公レゴシの心の内を見れるのが面白いと思うし、この先が気になります。
あと気になるのは「殺人事件の犯人」が誰かって事だなぁ。
「犯人捕まってメデタシ」っていう推理漫画ではないのだけれだ、事件が起こっちゃったら気になるじゃないですか。
早く教えてっ!
ハルのこと、1巻の発言からして分かってたけど、実際絵で見るとインパクトが強い。求められる役割を演じることに慣れすぎて、ハル自身、個としての承認欲求を諦めてしまって、自分を蔑ろにしているようで悲しい。
一方、ルイの代役で舞台に立ったビルとレゴシ。持って生まれた力を誇示するのも、本能を抑え他者の為に力を使うのも、それぞれの自由。草食相手に手加減していたビルの本気を、怪我をものともせずに圧倒するルイの気迫にのまれた。舞台上で見事に自分の生き様を見せた彼は、なぜビースターを目指すようになったんだろう。
サスペンスは何処に。青春へ。
一巻では大きな問題となった友喰い事件。
二巻でも雰囲気を残しつつも、進展は0でした(笑)とはいえ、異種恋愛?に青春演劇、弱肉強食の社会における個々の思想。。。
盛りだくさんで世界観に惚れてしまいます。
とても不思議な世界観で、様々な擬人化された動物たちが繰り広げる群像劇。
ウサギのハナさんの行動には驚きましたが、それも彼女の個性なんでしょうね。
レゴシのビルへの嫌悪感って、ハルを襲いそうになった自分への感情かなって思いました。
そもそもの殺されたテムの事件は未解決のまま、いろいろと謎多き物語です。
匿名
面白い
なんだかどんどん楽しくなってくる。
みんな 心に葛藤があって 肉食 草食それぞれが 自分と戦ってる。
レゴシの素直なような屈折した感じ ルイの自なのか作っているのかわからないかんじも大好き。
青春だね と思ってしまう。
演劇会とかを
ウサギのハル、可愛らしくて大人しいんですが、どうやら男性関係は噂通りのようで、レゴシはいきなり服を脱ぎ始めた彼女に当惑します。
以前、月の夜に抱きしめたら華奢で柔らかく、本能、が刺激されていたからでしょう。
アドラーという演劇作品ではルイが主演で初日から大成功しますが、左足疲労骨折で代役を立てたり。共存というテーマはやはり重いです。
代役で出たビルのドーピング(ウサギの血を飲む)に関連してレゴシと舞台上で一悶着も。この辺は本当との相剋、とかもあります。
一筋縄ではいかなさそうな作品で、良いです。
Posted by ブクログ
ハルは気さくでサバサバしていて、
大型肉食動物にも自分から手を触れられる度胸がある。
ハルが気になるレゴシ。
この巻で、演劇部は訳ありの者だけがスカウトで集められていることが明かされる。
戦うために作られた身体じゃないという
ルイの悔しさにはっとした。
オオカミが強いことに希望はないけど
あなたが強いことには大きな意味がある、という
レゴシの言葉は、色々考えてしまう。
新歓公演
食殺事件によって亡くなったアルパカのテムに代わって代役に指名された生徒がリハーサルで無駄な時間を取られないようにするため夜の体育館に忍び込んで特訓をつけていたルイは足を負傷してしまった。
花形役者であるルイが演じる死神のアドラーを目当てに沢山の生徒が観に来る新歓公演は絶対に成功させたいのでケガを隠して公演に挑もうとしていた。
そんな彼は普段ならコントロールできるレゴシに対するコンプレックスを抑えきれず肉食獣の強さを出そうとしないレゴシに八つ当たりのような対応をしてしまう。
一方レゴシは夜の校舎で出会ったメスウサギの生徒に対して今まで味わったことのない衝動を感じたまま彼女を襲いかけた事が頭から抜け出せずにいた。
そんな中昼間の校舎で彼女と再会するがレゴシが身体目当てだと勘違いした彼女は服を脱ぎ始めるという行動に出たせいで余計にレゴシは混乱してしまう。
新歓公演1日目は成功するがルイの怪我が他の部員に知られてしまったためベンガルトラのビルがアドラーの代役をすることになり、ビルの代役をレゴシが務めることになる。
本番直前にビルから違和感を感じたレゴシは彼を問い詰めるとルイの代役というプレッシャーから逃れるために裏ルートで手に入れたウサギの血をドーピングとして使ったというのだった。
そんな彼が許せないのとウサギの血の匂いを感じた事で夜の校舎での出来事を思い出して本能が隠せないままレゴシは本番を迎えることになる。
肉食獣として生きる事をストレートに受け入れるビルと相いれないレゴシの舞台上でのやりとりが真に迫っていてよかった。
これ、「少年」漫画?!もう本格的なベッドシーンの流れだった!
それはさておき、第二巻でだいぶ世界観は十分に成立した。ここぞ「始まり」。
ページ169、本物だったぜ。