Posted by ブクログ
2017年07月28日
ハイイロオオカミのレゴシ見てると『やっぱりおおかみ』と言う、小学生の頃に読んで、大人になって買い直した童話を思い出してならん。絵柄の雰囲気が作品に風味を与えている…これ、絶対、ハマる…まだ読み切ってもおらんのに、箸が止まらないと言う感じで書いてしまうが、主人公のハイイロオオカミのレゴシ(CV:安元氏...続きを読む)で読めて…しまう…んだよ…オオカミだから低音なんじゃないんだよ、オオカミなんだけど「心の揺れ」があって、低いだけの声じゃ合わない、と言う気持ちになるからなんだよ。
オオカミがウサギに執着するのは「食欲」と言う本能のせい?
それとも、ハルと言うウサギだけが特別なのか?
食欲と愛欲を混同してるだけなのか?
肉食獣と草食動物と言う図式で思い浮かぶテンプレを作者独自の感性で切り取っている。
テム(アルパカ)が殺される前に「本当にクラスメイトを食べるつもりか…?」と言っているので、演劇部員ではない、と判断する。黒い影はレゴシっぽく見えるが、レゴシだったら演劇部での付き合いの方が濃厚な筈。レゴシが月夜に自我を失って豹変する自分に自覚がない、と言うオチが来ない限り、ない。
レゴシのルームメイト、コヨーテのダラムが顔に絆創膏貼ってて、一瞬「彼か!?」となるんだけど、その後もずっと絆創膏貼ってるので、絆創膏貼ってるのがトレードマークなんだろう。テム殺しの犯人探しは行われてるんだろうけど、基本、全寮制の学生視点の話だからなぁ、犯人誰だよ…
購入済み 面白い
かっつん
2018年03月30日
深いような、深くないような。よくある話のような、見たこともない話のような。でも既刊一気買いして読んでしまったので、面白いってことなんだろうな。でもやっぱりレゴシよりもルイ先輩に惹かれます
購入済み 不思議な面白さ
まみら
2018年03月29日
不思議な面白さで次々と読みたくなって、最新刊まで購入してしまいました。
Posted by ブクログ
2017年08月24日
彼らは限りなく人に近いがどこまでもケモノである。
がおったーやズーマップなど、インターネットも当たり前に存在する現代がモチーフの世界。そこに住むのは肉食獣や草食獣に鳥類爬虫類、様々な動物。人の理性と獣の本能を併せ持った思春期の少年少女たちは、全寮制の学園で恋に部活にと青春を謳歌し、悲喜こもごもの集...続きを読む団生活を営んでいる。
差別があり偏見がある。上下があり優劣がある。
主人公のレゴシは無口で風変わり、陰気なハイイロオオカミとして孤立し、同じ演劇部員だったアルパカ食殺事件の犯人(?)ではと誤解される。
すれ違い食い違い空回る動物模様がとても面白い。
作中登場するキャラクターはいずれも二足歩行する動物のビジュアルで、萌えを意識した変な媚びは一切ない。その面ではとても読者に対してストイック。「かわいい」と客観的に評されるうさぎのハルでさえまんまうさぎである。
うさぎの血が肉食獣の麻薬扱いされてたり、肉食獣による草食獣の食殺事件が報道されるとイヌ科の生徒の肩身が狭くなったり、私たちがどっぷり馴染んだこの世間にとてもよく似ていながら、物理的にも精神的にも二重に弱肉強食の軛に囚われたシビアな世界の模様が、恋に進路に悩める等身大の学生を主軸におき、学園という箱庭の中ただならぬリアルさを持って描写される。
引っ込み思案でどもりがち、ぱっと見へタレで冴えないが心優しい主人公とイヌ科の仲間、自分の欲望に忠実に生きる多淫で小悪魔なうさぎ、エリート意識が強く学園に君臨する伝説のビースターの称号を狙う先輩など、個性的なキャラクターたちが織り成すスクールライフは吸引力がある。
性欲か食欲か、この恋愛感情はエモノへの食欲がねじくれた副産物でしかないのかという動物のカラダに人の知能と心を持ち得たが故の命題、ケモノであってもケダモノには堕したくないという悪あがきがドラマに深みと厚みをもたせる。
レゴシの前途多難なこれからに目が離せない。
ネタバレ
Posted by ブクログ
2017年07月18日
半獣人たちの学園ドラマ。部活、恋愛、スクールカースト間の摩擦、学内での殺人と見つからない犯人…。
精緻で深みのある人物造形、丁寧に構築された異世界の描写、映画のような台詞回し、詩的でそれでいてスリリングな展開―それらのものを通して、青春の瑞々しさと苦さが示される。
これが週刊少年チャンピオンで連載し...続きを読むているというのもまた凄い。良い作品が、多くの子供の目に触れやすい場所にあるのは素晴らしいことだと思う。